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相手と会わない間に信頼関係を築くには?

FROM ボブ・バーグ

相手と欠かさず連絡を取り続ける方法として効果的なものは、相手の仕事の役に立ちそうな情報をどんどん送ることだ。 相手が喜びそうなことを耳にしたら、その情報を記して二度目、三度目とカードを送ろう。

ここで、相手が臨時スタッフの人材派遣の営業をしていた場合の例を挙げてみよう。

カードを送るときの具体例…


ちょっと想像してみてほしいのだが…あなたが、とあるビルに大企業が入居してくるという噂を聞いたとする。これは、その相手にとってはまたとない、非常に耳寄りな情報になるのではないだろうか?ただ電話をすることもできるが、やはりカードを送ろう。 こうしたカードはとても効果的で、必ずあなたの有利に働くのだ。

文面はこんな感じでどうだろう。

“ メアリー、少しお知らせしたいことがあったのでこのカードを送ります。アマルガメイテッド・インターナショナル社がXYZビルに入居してくるそうです。少し調べたところ、ビルのオーナーの名前はジョアン・ギャレット、 電話番号が555-1234だとわかりました。きっといいお客さんになると思うのですが、どうでしょうか。ご縁があれば幸いです ”。

そして最後にあなたの名前を入れる。いかがだろう?受け取った相手が、あなたの気遣いに感謝する様子が想像できるのではないだろうか。また、カードだけでなく相手に関わりのある新聞や雑誌の記事を送るのも、とても有効だ。

新聞や雑誌の記事を一部読み通して、相手にほんの少しでも、どんな形でもいいから関係のあるニュースや情報がないか、隅から隅までくまなく探してみよう。そして仕事、関心、趣味など、相手にちょっとでも関係のある記載を見つけたら、カードに書いて送るのだ。

私が実際にカードを送ったときの相手の反応


ここで、私自身の体験を紹介しよう。

地元で営業の仕事をしていたころの話だ。私には、とあるチェーン店のオーナーを務める見込み客がいた。彼は明らかにその地域の中心人物で、彼の持つ仕事と勢力圏は、私にとっては垂涎の的だった。

ある朝、新聞を広げてみると、そのチェーンの本社に苦言を呈すような記事が載っているのを見つけた。普通なら、さすがこれを送ることはできないと考えるのではないだろうか?なぜなら、嫌なニュースの切り抜きが送られてきて、うれしい人などいるはずがないからだ。

ところが、私はその記事を切り取り、カードにひと言「私としては記事の内容に同意はしませんが、それでも関心はおありかと思い送らせていただきました」と書き添え、切り抜きとともに郵送することにしたのだ。

相手からは、翌日に早速、感謝の電話がかかってきた。その記事のことは知らなかったらしく、知らせてくれてありがとうと喜んでいた。さらに彼は、 記者に反論の手紙を送ろうと考えていて、後日実際にそうしていた。

さて、私はその日のうちに彼から仕事がもらえただろうか…? 答えはノー。しかし2カ月後、彼の側に準備ができた段階で、バッチリ仕事をもらうことができた。 これは言い換えると、彼が私の扱う製品やサービスを必要としたとき、頭に自然と浮かんだのは私だけだったということだ。

相手があなたに求めていること…


全米講演者協会(NSA)を設立した故キャヴェット・ロバート氏の言葉は、 このようなことを最も的確に言い表している。さらに言うなら、はじめて言葉にしたのもキャヴェット氏だ。その言葉とは…

「人は、相手がどれだけ賢いかを最初に気にしたりはしない。最初に気にするのは、“ 相手が自分と自分の問題をどれだけ気にかけているか ” だ」。

先のオーナーも、私の気遣いを知ったからこそ、私に対して並々ならぬ関心を寄せてくれた。それから、私は彼から数多くの紹介をもらうことになった。 そしてその土地で仕事を続ける限り、職種が変わろうと、これからも紹介をもらえると確信している。

ここでまた、冒頭の話に戻ろう。相手の仕事に役立ちそうな情報は、どんどん送ってもらって構わない。とはいえこういうささいな、わずらわしい情報を知り合いに片っ端から送るような人間にはなりたくないという人もいるかもしれない。

しかし「あなたのことを心から気にかけています」という情報は間違いなく相手に伝わるし、大いに感謝もされるはずだ。

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