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(第22回)全オリジナル・アルバムfromワーストtoベスト マイケル・ジャクソン/ジャクソン・ファイヴ/ジャクソンズ その1 28-11位

どうも。

ひどい風邪をひいてしまいました。昨日は3回起きた以外はずっとベッドで寝てましたからね。今、幾分良くなったので書いているのですが、今日と明日はこれをやるつもりだったのです。

毎度恒例のfromワーストtoベスト、今回は10回忌を迎えたということでマイケル・ジャクソン、いきたいと思います。しかもジャクソン・ファイヴの頃まで遡ってやりたいと思います。そこまで混ぜてベストを選ぶ企画ってなかなかないんですよね。なので、やりがいはありました。全部でアルバムは27枚。今日は11位までやりましょう。

失格Michael/Michael Jackson(2010US#3 UK#4)

まずは失格のアルバムからいきましょう。2010年に出たマイケルの最初の遺作なんですけど、これは一部、マイケル本人がレコーディングしていない、ソックリさんを使ってゴマかした箇所があるので、ちょっと認められないですね。音源そのものは「インヴィンシブル」の後のマイケルということで興味深くはありましたが。

26.Victory/The Jacksons(1984 US#4 UK#3)

ワースト2は、ジャクソンズのこのアルバムですね。これ、リリース前の期待値高かったんですよ。「スリラー」の現象直後にジャーメインも復帰ということで。で、フタを開けてみたら、マイケルはほとんど参加していなくて、後はジャクソンズ版の、ビートルズでいうところのホワイト・アルバムみたいになってて。これって、実力が高い人同士がやるとカッコいいんですけど、そうじゃないと実力の低い人の足の引っ張り合いが聞いててツラいんですよね。同時に、マイケルの心はもう兄弟との仕事にはあらず、がわかってしまったことでも悲しいものがありましたね。

25.Skywriter/Jackson Five(1973 US#44)

これは、ジャクソン・ファイヴが「僕たちはこんなアルバムを作りたいんじゃない」と反旗を翻したことでも知られるアルバムです。確かにこれ、すごく印象薄いんですよね。惰性でバブルガム・ソウルやってるみたいなアルバムで。ここから、「ブームを超えて、大人のグループになりたい」とする彼らの、5年がかりの模索が始まることにもなりました。

24.Music And Me/Michael Jackson(1973 US#92)

マイケルがジャクソン・ファイヴと並行してソロをやってた頃の三枚目のアルバムですね。役割としては、ジャクソン・ファイヴがバブルガム・ソウルで、マイケルのソロにはミドル、スローのヴォーカル曲を歌わせていたんですけど、これはブロードウェイ調の曲まで歌わせて、ちょっとやりすぎですね。声変わり前のマイケルに望むものではなかった気がします。

23.Going Places/The Jacksons(1977 US#63 UK#45)

ジャクソンズがエピックに移籍して二枚目のアルバムですね。前作に引き続きフィリー・ソウルの大物ギャンブル&ハフで作ったアルバムなんですけど、このときすでにギャンブル&ハフも下降線で、曲としても全然印象に残らないアルバムになってしまいましたね。この失敗を元に、彼らはセルフ・プロデュースを申し出ますが、それがマイケルの急速な成長を促すことにもなります。

22.Forever Michael/Michael Jackson(1975 US#101)

モータウン時代のマイケルの四枚目のソロ・アルバムですね。この頃になると、ジャクソン・ファイヴのモータウンからの移籍話が本格化してたこともあって、ちょっとこのアルバムもやっつけ仕事的に聞こえちゃうんですよね。名盤とも言えるソロの1、2作目に感じは似てるんですけど、その表面を単になぞっただけの感じも否めません。

21.Dancing Machine/Jackson Five(1974 US#16)

久々のヒットとなった「ダンシング・マシーン」に便乗して出したジャクソン・ファイヴのアルバムですね。ここではマイケルを始め兄弟たちが望むファンキーなサウンドが聞けますが、なぜか前作ほどファンキーじゃないんですよね。どこか、しっくりこなかったものを軌道修正してたんだと思うんですけど、これの答えが出るのに、彼らは4年かかってしまうことにもなります。

20.Moving Violation/Jackson Five(1975 US#36)

ジャクソン・ファイヴのモータウンでのラスト・アルバムですね。ディスコとファンクに焦点はだいぶあって来てはいるんですけど、パンチ不足ですね。これを最後に彼らはエピックに移籍することになります。

19.Looking Through The Window/Jackson Five(1972 US#7 UK#16)

1972年頃のジャクソン・ファイヴは、マイケルのソロを始めた頃なので、機能分化が行われていた頃ですね。ジャクソン・ファイヴのアルバムでは、ジャーメインがモータウン社長ベリー・ゴーディJrの娘と付き合っていたことで贔屓にされ、それがジャクソン・ファイヴのアルバムに強く反映されることになります。これはジャーメインの趣味が強く出たアルバムで、「ファミリー・コンサートかよ」みたいなダサさがあります。だから一般の評判は良くないです。ただ、ジャクソン・ファイブ屈指の名曲でもあるタイトル曲やジャクソン・ブラウンの「Doctor My Eys」の名カバーなど、突出して良い曲もあって見逃せない要素があるのも事実です。

18.The Jacksons/The Jacksons(1976 US#36 UK#53)

ジャクソン・ファイヴがジャクソンズと改名し、エピックに移籍しての第1弾アルバム。三顧の礼で迎えられていたようで、当時、系列のレーベルでヒットメイカーだったフィリー・ソウルの巨匠ギャンブル&ハフのプロデュースでの売り出しとなりました。ここからは「Enjoy Yourself」が全米トップ10のヒットを記録します。思ったほどにはギャンブル&ハフ・サウンドにはされてはいなかったんですけど、今から振り返るに、マイケルがやりたかったのはこれではなかったような気もします。あと、ジャーメインが抜けたあとのセカンド・ヴォーカルにも苦しんでますね。

17.HIStory(1994 US#1 UK#1)

1994年に出たマイケルのベスト盤ですね。ベスト盤に15曲も新曲があるので、実質新作だったわけですけど、正直リアルタイムで微妙だったなあ。この当時のマイケルは妹ジャネットを使ってのジャム&ルイスとの共演とか、Rケリーとか、TLCのソングライター・スタッフとか、「売れてる人となら誰とでも共演」みたいな感じになってしまって、自分自身を見失ってる感じがしたんですよね。それプラス、「泣きのバラード」「ロック」がアルバムにお約束のように入るようにもなって。そんなものを固定化させるより、もっと別に自分らしさを再発見する道はあった気がするんですけどね。

16.Christmas Album/jackson Five(1970 US#101)

16位はジャクソン・ファイヴの全盛期に出たクリスマス・アルバムですね。クリスマス・アルバムというと、どちらかというと番外編になりやすいものですが、このアルバム、本当によくできていて、オリジナル・アルバムに比肩するものがあるんですよね。特に「サンタが街にやってくる」のマイケルの熱唱はタイムレスな魅力になっていて、最近のSpotifyのクリスマス・プレイリストみたいなもので不可欠に入ってきますからね。

15.The Third Album/Jackson Five(1970 US#4)

続いてはジャクソン・ファイウのサード・アルバム。曲としては「I'll Be There」のヒットでおなじみの作品です。初期は他のソウル・ミュージックのカバーで多くが構成されていましたが、ここからオリジナル曲がメインになります。ただ、その分、ファンキーなテイストが薄まってしまうんですけどね。あと、このアルバムだと、ジャーメインのヴォーカルによる「明日にかける橋」のカバーがあるんですけど、こういうのはなくて良かったような気がします。

14.Invincible/Michael Jackson(2001 US#1 UK#1)

マイケル生前最後のアルバムに結果的になった作品ですね。これ、僕の記憶に間違いがなければ、一回出る直前まで行って突然延期になり、曲を足して発売だった気がするんですが、そうしないほうが絶対に良かったですね。僕、最初の出る直前の視聴会に行ってるんですけど、その時聞かされたのがアルバムの前半に入っているファンキーな路線の曲で、それを聞いた時は「マイケルによる、新しいダンス路線の開拓か!」と思って興奮したんですよ。それが正式にアルバムで出た時、後ろの方にバラードとロックがくっついてきて無駄に長くなって、すごく退屈になってしまった。10曲めくらいで切っても全然問題なかったと思うし、その方が圧倒的にカッコよかったのにね。このアルバムの失敗で、プロデュースに当たっと、当時飛ぶ鳥落とす勢いだったロドニー・ジャーキンスまで落ち目になってしまうなど、ケチのついたアルバムになってしまいました。

13.Xscape/Michael Jackson(2014 US#1 UK#1)

マイケルの遺作二枚めですね。これは本格ソロになって以降のマイケルのいろんな時期の未発表曲が入っているんですが、ティンバランドやスターゲイトが携わったことで、すごく現代的に聞こえるんですよね。この辺りを聞いてると、「こうであってほしかったマイケル」を作業を任された人たちの気持ちが伝わってきて、微笑ましかったりもしますね。

12.Get It Together/Jackson Five(1973 US#100)

ジャクソン・ファイヴがバブルガム・ソウル路線に見切りをつけてファンキー路線に舵を取ったアルバムですね。彼らとしては「ノーマン・ウィットフィールドがプロデュースを手がけていた頃のテンプテーションズ」を意識したようですけど、そのニュアンスはしっかりですぎるくらいに出てますね。ただ、テンプテーションズのその路線が売れなくなる時期にも近づいていたので路線的に長続きせず、この軌道修正版を模索するのに時間を要してしまいましたが。ただ、「ダンシング・マシーン」はそもそもはこのアルバムからの曲だったように、収穫はしっかりあった作品だと思います。

11.Triumph/The Jacksons(1980 US#10 UK#13)

11位はジャクソンズの「トライアンンフ」。これはマイケルの「オフ・ザ・ウォール」での成功を、すぐに兄弟のアルバムでも還元させたアルバムですね。この頃までは、マイケルもまだ兄弟との活動に興味を示していたようです。アルバムはしっかりジャクソンズによるプロデュースで、曲も自作曲ばかりですしね。代表曲の「Can You Feel It」はマイケルの曲だと勘違いしている人が多いほどの代表曲にもなってますしね。ジャクソンズはアルバムによっては、マイケツのソロにカウントできるものがあります。



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