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バービーだけじゃない。映画もロックも、2020年代は女性によるムーヴメントの時代だ!

どうも。

この2〜3週間、当ブログでずっと続いてきたバービーについての話、今回の記事で締めることにしましょう。

 僕はこと「バービー」に関しては、「たかが1本の映画」というポジションでは見ていません。だから、こんなに感情的に興奮しながら紹介しているのです(笑)。

 それはバービーという映画そのものが、

現在の映画の潮流を象徴した作品であり、カルチャーそのものと連動した流れを感じるからです。

 
そのことについて語っていくことにしましょう。

 まず、映画界から見た話をしましょう。何がこれ、新しいのかというとですね、やはり

女性監督の台頭の時代


これをすごく感じるんですよね。

まずはこちらを見てみましょうか。

この4人ですね。

左上から、バービーの監督ですね、グレタ・ガーウィグ。その隣が「プロミシング・ヤング・ウーマン」を監督したエメラルド・ファネル。左下が「ウーマン・トーキング」を監督したサラ・ポーリー。右下が「ノマド・ランド」を監督したクロエ・ジャオ

この4人のうち、サラを除く3人がオスカーの監督賞にノミネートされています。しかも2010年代後半以降にですよ。サラだって脚本賞にノミネートされて、受賞してますからね。

 映画の歴史上、ここまで女性監督が台頭したことってないんですよ。それ考えると、この時代、映画界の中で明らかに何かが変わってきてるんですよね。

 ちなみにエメラルド・ファネルってこの人ですよ。

はい。実際に発売されて製造中止になったというオチもある「妊娠バービー」こと、ミッジの役で、劇中にちょこっと出てくる人、彼女です。実はこういうとこで、グレタと連帯してたわけです。

彼女の「プロミシング・ヤング・ウーマン」も僕は自分の今年の頭に選んだオールタイム映画のTOP100に、あの当時で最新作の代表として入れさせてもらったくらい大好きです。でも今は違うかな。今だったら、そのリストで2番目に新しかったグレタの「私の若草物語」にかえて「バービー」にしますから。

 いずれも素晴らしい才能を持った4人の監督ですけど、ここに僕はマリル・ヘラーという人も加えたいですね。トム・ハンクスの「幸せへの回り道(A Beautiful Day In The Neighnorhood)」とかメリッサ・マッカーシーがオスカーの主演女優賞にノミネートされた「ある女流作家の罪と罰(Can You Forgive Me)」を監督した人。上の4人にすぐ追いつく逸材だと僕は信じてます。

年齢的にもみんな近いんですよ。マリエルとサラが1979年生まれなのをはじめ、クロエが1982年、グレタが1983年、エメラルドが1985年の生まれですからね。もう、一つの世代ブロックというか、そこに一つの大きな磁場があるのだと思います。

そして、これはもう、映画に限ったことではないです。音楽もですね。

 まあ、そこでポップ・ミューッジックと言っても無限にあるわけです。今のチャート見ても女性ばかりじゃないですか。しかも、前からいる人たちもたくさんいて、前時代と差別化もしにくいくらい。

そこでですね、ここでは、10年代までと明らかに違うロックに限定して話すことにしましょう。

ここも、もちろん地続きではあって、今もパラモアのヘイリーとか、ラナ・デル・レイ、フローレンスHAIM、彼女たちも30代なわけなので今に含めても別にいいんですけど、彼女たちが切り開いた、女性のロック、インディ・ポップの後に2020年代に何が芽吹いているかを、ここでは書こうと思います。

やっぱ、2020年代の女性のロック、インディ・ポップの先駆けになったのって

やっぱ、ビリー・アイリッシュからなんですよね。やっぱ、ロック以外の何者でもないというか。どうやってもはぐれ者な感じも含めてね。進歩的なサウンド・クリエイターとしても今後期待できる感じも含めてね。

そしてオリヴィア・ロドリゴですよね。今時の等身大の普通の女の子風で、スウィフティーズなのかと思いきや、親からの継承で思い切り90sや00sのロックの遺伝子を受けて育っていた、というオチがすごく面白く、かつ、今のZ世代の女の子にとってナチュラルですよね。


そしてビリーやオリヴィアをとっかかりにするような子たちから、少し年上のギター・サウンドや、一筋縄ではいかないサウンドや、歌詞で疎外感を表現するような人とかにも行き着くわけでしょ。

https://www.youtube.com/watch?v=fEBLDNCSAeA

ビリーやオリヴィアと世代近い女の子たちからもいっぱい出てきてるわけでしょ。

そして、こないだ、「イギリスでガールズ・ロックバンドの波、きてるよ」という記事を書いてすごく読まれたんですけど、その間違いなく、来年以降の中心となるラスト・ディナー・パーティ。もう、今のロック、注目の逸材、ほとんど女の子になってしまってるんですよね。

 映画の女性監督同様、時代気分的に連帯した流れを感じずにはいられないわけです。

 こういうのって、見ててこの時期思い出すんですよ。

まさに90年代ですよ。カート・コベインとか2pacとかクエンティン・タランティーノとか。ロックも、ヒップホップも、映画も、その10年前だったらアンダーグラウンドでくすぶるしかなかったような感覚が一気にオーバーグラウンドに出て、時代の寵児になったあの時代に近いうねりを感じるんですよね。だから、興奮するんです。

あと、女性のこの台頭ぶりに関して言えば、僕の育ってきたバックグラウンドも関係してそれが影響してるところもすごく感じるんですけど、その事に関してはまた別の機会に話すことにしましょう。

いずれにせよ、この時代、これから楽しみです!











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