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エミー賞結果と、ゴダール死去と、最新全米映画興行成績(22/09/09-22/09/11)


どうも。

全米映画興行成績の方そんなに動きがないというか、大きな映画が出ていません。

こんな感じです。

1(-)Barbarian
2(-)Brahmastra Part One Shiva
3(4)Bullet Train
4(2)Top Gun Maverick
5(3)DC League Of Super Pets
6(5)The invitation
7(-)Lifemark
8(6)Beast
9(7)Minions The Rise Of Gru
10(1)Spiderman No Way Home

そんなことよりも昨日は

エミー賞の授賞式でした。僕はこれ、月曜の夜で、ケーブルの契約解除してたので最初見れなかったんですよ。で、途中から、そのケーブルのすごく安上がりになるアプリで中継放送局の生中継見た感じになりました。

 結果は

最優秀ドラマが「サクセション」、最優秀コメディが「テッド・ラッソ」という、ここ数年のアワード傾向どおりの結果が、ノミネートの数同様に出たわけなんですけど、ただ「テッド・ラッソ」はともかく、「サクセション」がかなりの辛勝に終わったのが逆に印象的でした。

というのは

「イカゲーム」がかなり健闘したからなんですよね。主演男優賞に、韓国人俳優としては初のエミー受賞となるイジョンジェ、そして監督賞と、かなり大きな2冠を獲得。Kドラマ史上に残る金字塔となりました。ここまで行くんだったら、いっそのこと、作品賞もとってほしいくらいでしたね。

あと個人的に気になったのは

リミテッド・シリーズで作品賞をとった「ホワイト・ロータス」と言う作品。リゾート・ホテルの奇妙な宿泊客を描いたこの作品で、「アメリカン・パイ」でのセクシーな笑えるおばさん役やってたジェニファー・クーリッジが、もう、いかにもこの人らしい役柄で助演女優賞とりました。受賞スピーチでも、「衣装はちきれちゃうわよ」と言って笑わかしてたのさすがです(笑)。

そして、このドラマのクリエイターですが、「どこかで見覚えがカッコと思ったら、あの「スクール・オブ・ロック」のネッドですよ!ジャック・ブラックに小学校の先生を代わりにされてしまった気弱な人。彼、マイク・ホワイトというんですけど、約20年たって、脚本家でエミーを取る人生となりました。

あと、ドラマの主演女優には「ユーフォリア」のゼンデーヤ。彼女も女優として着実に箔をつけつつありますね。

そしてドラマの助演女優賞は「オザークへようこそ」のジュリア・ガーナー。彼女がこれを受賞するの二回目ですけど、もう、このドラマの人というよりは、マドンナの伝記映画のヒロインのイメージですね。ビッグになる直前の勢いある頃ですね。彼女、ホントにうまい役者さんなので注目したほうがいいですよ。

 そしてリアリティショー部門で、長らく強かったルポールの「ドラッグレース」を下して、リゾが司会を務める「Watch Out For The Big Grrrls」が受賞。グラミーよりも先に大きなタイトル取っちゃいましたね。まさか受賞できるとは思ってなかったようで、かなり興奮してましたね。

 こうした感じが今年のエミーでした。来年はもっとドラマ見て、アワードに臨みたいんですけど、それ以前に月曜夜の授賞式はやめていただきたいですね(笑)。

 そして、エミーで長くなっちゃいましたけど、続いては訃報です。

ジャン・リュック・ゴダールがついになくなってしまいました。1950年代末からはじまる、全世界に影響を与えたフランス・ヌヴェルヴァーグの革命児にして、近年まで旺盛に映画を作り続けた巨人です。

 彼と言えば、すぐに思い出されるのが

 今から30年くらい前に興味を持っって見始めた時、「勝手にしやがれ」の方はわかったんですけど「気狂いピエロ」をすごく難しく考えすぎて、ちょっと苦手意識を持ってしまったんですよね。

 同じ時期に盟友だったフランソワ・トリュフォーも見始めて、大学の終わりくらいでしたから、あの時期にトリュフォー見ると、「青春映画」として見れるし、「たくましい女性に憧れる青年のロマンス」みたいに見れたので、こっちにズッパマリして、勢いでほとんど見てしまうくらいに
凝ったんですよね。

 そういうこともあって長らく僕自身はトリュフォー派だと思ってたんですけど、ちょうど10年少し前に「また名画をたくさん見てみよう」と言う気分になったときに、ゴダールに挑戦しまして。

 「軽蔑」と「女は女である」を見たんですけど、このときに話の内容とは関係のない、デザインとか色彩感覚を見て「かっこいい!」と思ったんですよね。特に後者。この、青と赤の使い方は、この映画じゃないと出ない鮮やかな色合いで。で、話も、説明的な感じを省いたテンポの良いポップ感があって、そこに惹かれたんですよね。

 そう思ってもう一回「気狂いピエロ」見たら、今度はドンピシャで。

 まだ僕の場合、政治映画に走ってから以降は見てなかったりもするし、それ以前も網羅はしてないので偉そうなことは言えないし、「ヌーヴェルヴァーグ以前」を語れるほど、映画史に長けてるわけではないんですけど、話や主人公たちの一筋縄ではいかない役の設定だったり、摩訶不思議なストーリー展開だったり、さっきも言いましたけど変に説明的であることをやめたり、その当時の同時代的なポップ・カルチャーの雰囲気を注ぎ込む感覚とか、今考えると、このあたりがその後の映画のルーツなのかなあ、などと考えるようにもなりましたね。

https://www.youtube.com/watch?v=hZpm1zj9510

  ハリウッドの歴史を変えた1967年の大傑作「俺たちに明日はない」も、脚本家は当初、ゴダールかトリュフォーに撮ってもらいたくて作ったというくらい、これもヌーヴェルヴァーグの強い影響受けてたわけですしね。

 それ以降の、インディ映画などにも、やはりゴダールの影響というのはずっと痕跡を残し続けてきたと思います。研究家ではないので無責任なことはあまりいえないのですが、そんな鑑賞体験の少ない僕でも、一応、このくらいは感じますね。

 ゴダール、知名度の割に作品そのものがあまり見やすいタイプではないので今後もスムースに見れるかどうかはわからないのですが、チャンスがあれば積極的に見ていきたいと思っています。RIP


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