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2021年のミュージカルの3大ヒット映画、全部リン・マニュエル・ミランダだった!

どうも。

「2021年に象徴的だったもの、人」ということを考えやすい季節に入ってますよね。いろんな候補があると思うんですけどね。

僕はおおっぴらに大きなヒットがひとつドカンとあるものより、「あれ?実はこれ、すごくない?」と、細かなヒットの裏で実は絡んでたみたいなものの方が気になるタイプだったりするんですけど、それでいえば、今年この人、なにげにすごいなという人がいます。それが

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リン・マニュエル・ミランダ!

彼と言えば、かの「ハミルトン」のクリエイターで有名な、今やミュージカルの世界で最大のアイコンだったりしますけど、今年、「ハミルトン」以外で3作、映画のヒット出してるんですよね。


そのひとつめが「イン・ザ・ハイツ」。今年の上半期に予想以上のヒットになったミュージカル映画。

 もともとミランダは、2008年にブロードウェイで上演された、これのオリジナル・ヴァージョンで注目された人です。これはニューヨークのワシントン・ハイツと呼ばれるラテン移民コミュニティの日常と誇りをストレートに表現した、情熱的なラテン・ミュージカル。ミランダ自身がプエルトリコ移民でさらにメキシコの血も流れているので、ほび彼自身の出自に近い、「原点」と言える作品。これ、かなり評判よくて、「オスカーいけるんじゃないか」説もあがっていたほどです。

ただ、実際にオスカーの前哨戦で活躍してるのは、「イン・ザ・ハイツ」ではなく

この「tick tick ...Boom!」の方ですね。これは、ミランダが最初に映画監督をつとめた作品です。

これはネットフリックス映画で11月に公開されたんですが評判いいですね。これは、1980年生まれのミランダにとってはヒーロー的存在なんじゃないかな。90sの大ヒット・ミュージカル「RENT」のクリエイター、ジョナサン・ラーソンの駆け出し時代を描いた作品で、同名ミュージカルの映画化作です。


これはジョナサン役を演じたアンドリュー・ガーフィールドの熱演が好評で、実はかなり歌える人だったことを証明した見事な歌いっぷりと、テンションのやたら高い演技で注目されてまして、オスカーの主演男優賞争いに加わってます。現状、3番手くらいには入ってるので、オスカーのノミネートは確実視されてます。この映画そのものにも作品賞ノミネートの可能性が高まっています。

そして

日本でも「ミラベルと魔法だらけの家」という名で公開のディズ二ー・ミュージカル・アニメ「Encanto」。ミランダ、ここでは音楽担当をやってまして、コロンビアが舞台のこの作品らしい中米のラテン・グルーヴ全開の音楽を展開してますね。

 これ、オスカーでもアニメ部門のノミネートが有力視されてますけど、ブラジルでも子供達にものすごく人気ありますよ。うちの娘のリーナも挿入歌よく歌ってますし、同い年のいとこの女の子のヴィクトリアちゃんがやってきたときにも義兄がこの映画見に連れてってましたからね。僕とワイフはディズニー・プラスで追ってこれを見ましたけど、なんかピクサーの「リメンバー・ミー」同様、中南米の話でやたらフィーチャーされる権威主義的なおばあちゃんとそれに対抗する孫、でも、その背景には悲しい歴史があり、対立してても奥底ではしっかり愛で通じ合っている・・・みたいな、いい意味で揺らがない中南米的ドラマツルギーが存分に生きた話だなと思いましたね。

 「ハミルトン」だけでも、もうこれだけでいろいろ手を替え品を替えでずっとビジネスできそうなくらいに成功してるのに、さらに別の作品が1年に3つもヒットするんですからね。これは、さすがにもっと世間で語られるべきことだと思いますね。









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