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映画「ソルトバーン」感想. アマプラ配信で世界で話題沸騰中! インディ・カルチャー・ファンなら今絶対マスト!

どうも。

すみません。昨日、自宅のPCの接続が1日おかしくてですね、ちょっと文章書けなかったんですよ。今も、応急処置で繋げてて不安定なんですけど。

とにかく今は、この映画のことを語りたくてたまらないんですよ。これです!

はい。現在、日本でもアマゾン・プライムで配信中の映画「ソルトバーン」。これ、ブラジルでも劇場公開なしで配信公開だったんですけど、僕の国、結構話題ですね。いや、これ、とあることが理由で話題沸騰なんですが(笑)、これ、僕的に今、本当にオススメです。

どういう映画なのか、まずは簡単にあらすじを見ていきましょう。

時は2006年。オックスフォード大学に奨学金で入学したオリヴァー・クイック(バリー・コーガン)は、

教授との個別講義の際に知り合った青年ファーリーを介して、

彼のいとこである学園のスーパー人気者フェリックス(ジェイコブ・エローディ)に興味を持ちます。

2人はある日、フェリックスが自転車をパンクさせている時にオリヴァーが通りかかり自転車を貸したところから交遊が始まります。

とびきりの美しさを持ち、友情を求める様にゲイ的な所作も見せるフェリックスにオリヴァーは引き込まれていきます。

そんなある日、オリヴァーはフェリックスに自身の家族不和の話を打ち明けると親身になり、「じゃあ、僕の屋敷においでよ」と、彼の家族の住む場所、ソルトバーンにオリヴァーを連れて行くことになります。

着いてみるとソルトバーンはお城の様な豪邸で

フェリックスの両親や妹も迎えてくれました。

中には

フェリックスの母親との友情だけで屋敷に住んでいる奇妙な女性や、冒頭で紹介したファーリーなども変則的に共同生活していました。

フェリックスの華やかなイメージとは対照的に、この一家の晩餐の会話はきわめて奇妙なもので、それにオリヴァーは戸惑います。しかしオリヴァーは順応能力が高く、フェリックスの母親や妹の関心を引き、歓迎され、長期の共同生活を行います。

その生活の間も、オリヴァーとフェリックスは関係を強めていきます。

ただ、ある日、ひょんなことでオルヴァーがついた嘘がフェリックスを傷つけることになり・・・・。

・・と、コオまでにしておきましょう。

これですが、どういう監督が作ったどういう映画かの前に、音楽ジャーナリストとして、ちょっと注目してほしいことを言います。

これ、

音楽がそそるんです!

劇中では大学のパーティの音楽がかかるんですけど、そこで鳴ってるものというのが

もう、まんま、2000年代前半から終盤まで行き切らない間の時代の、おしゃれなインディ・ロックですよ!ロックンロール・リヴァイヴァルから、ニュー・レイヴに入るか入らないかくらいの時期ですね。

 この頃って、一方でニュー・メタルとかポップパンク、エモ
があった一方で、ファッショナブルでアートなインディロックが強くて。それ、イギリスの現象だと日本で一方的に勘違いされてましたけど、その波はアメリカでもかなり強くあってですね。

それが証拠に

「The O.C.」とか「ゴシップ・ガール」とか、ハイソなお坊ちゃん、お嬢ちゃんたちの青春ドラマでインディ・ロックってかなりガンガンにかかってたんですよ。

僕があの時代にやってたHard To Explainって、シーンがどうのこうの以上に、こういう一体型のカルチャーを伝えたかったんですよね。だから、「The O.C.」とか「ゴシップ・ガール」とか、すごく伝えたくてたまらなかったんですけど、なんかなかなかこう、ドラマのファンにエッジィなインディ・ロック伝えるのも、音楽ファンにアメリカの青春ドラマに興味持ってもらうのも日本だとなかなか大変だったな、と言うことを今振り返っても思います。だけど、僕が当時、すごく憧れていたのは、こういう時代の空気でした。

 しかもリーマン・ショックの時代までで限定されてるのがいいんですよね。なんかイメージとして、ストロークスからギリギリMGMTとかヴァンパイア・ウィークエンドまでの時代。ロックバンドのスターが洗練されてておしゃれでかっこいい時代。それ絵が過ぎてリーマンの後って、インディで流行るのもピッチフォークが押すような地味でルックスに華のないバンドばっかりだったじゃないですか。「なんか夢がないなあ」と思ってたらシーンまでしぼんじゃって。僕がピッチのこと、基本的によく言わないのは、こうしたことが背景にあったりします。

で、この音楽のセンスが

監督を務めたエメラルド・フェネルから出てきているのがすごく興味深いですね。

彼女は新進の映画監督ですけど、最近、それとは別に有名になったことがあります。それは

はい。バービーに出てくる妊婦のバービー、ミッジ役でちょい役で出てる人なんですよね。

このエメラルドとバービーのグレタ・ガーウィグ。2人は同世代です!エメラルドが1984年、グレタが1983年。どっちもY世代の監督で、2000sの文化がすごく濃厚な人です。バービーもY2Kと言うか2000sリバイバルが極めて濃い映画でしたけど、エメラルドの音楽趣味もすごくあの時代のポッシュなインディ・ロック大全開。やっぱ、こういうとこ、近いんですよね。

で、忘れちゃいけない。エメラルドもグレタもオスカー監督賞ノミネート監督です!

エメラルド、何作った人かというと

はい。プロミシング・ヤング・ウーマン。

これですね

僕が去年の1月に正月企画でやった映画オールタイム100、これは編年体で選んだんですけど、その最後に選んだのがまさに「プロミシング〜」。それくらい大好きな映画です。ちなみにその一つ前がグレタの「私の若草物語」。僕にとって、この2人は今の時代の映画の象徴なんですよね。

2人とも何が好きかって、自分の生きてる時代の価値観をすごくダイレクトに出せることですね。それが、これまでに数が圧倒的に少ない女性監督から同時に出ているところがなお新鮮というか。ポップ・カルチャーのレファレンスもすごく多いのも僕好みです。

プロミシングでも

ヒロインのキャリー・マリガンが相手役のボー・バーナムとコンビニで、2000sの半ばに出たパリス・ヒルトンの、覚えられてるかどうか微妙な曲で踊るシーンがあるんですよね。これ、ものすごく印象に残るラヴシーンで僕も大好きなんですけど。

で、そういうディテールに趣味の良さをかましつつ、エメラルドの一番何が優れているかというと、

サスペンス映画の名手であること!


ここなんですよね。

しかもそれをですね、彼女は「時事的なトピックを題材にした映画」だと一見思わせておいて、華麗にそれを裏切るんですよ。

プロミシングでは、強姦被害を抱えたまま死んでいった親友の恨みをこのヒロインがはらすための映画なんですけど、そこで十分にレイプ被害の実態やリアリティを社会派的に見せるんですけど、最後にかなりのドンデン返しがあって、そこがすごいエンタメとしてかなりの醍醐味になってるんですよね。余談ですけど、キャリー・マリガン、ソルトバーンにも出てまして、さあらすじで紹介した化粧のケバい謎の赤髪の女性、あれが彼女です。

一方、今回のソルトバーンは、一見、ものすごいBLものみたいに見えますよね。実際、公開前はそういう宣伝がされてたし、僕もそういうものだと思ってました。「君の名前で僕を呼んで」みたいな感じの。

で、しかもこれ組み合わせも絶妙なんですよ。方や、現在若手俳優で最も癖の強い演技派のバリー・コーガンに、Netflixのロマンティク・コメディ「Kissing Booth」やHBOの悩める青春ものの「ユーフォリア」でイケメンで大人気のジェイコブ・エローディ。この2人ですからね。若い子的にはこの配役で「勝った!」みたいなところがあったんじゃないかと思います。

ただ、いざ見始めると、全然そんな映画じゃないんですよ(笑)。それがどんなものかを言うとネタバレになるから、ご自身の目で確かめるしかないんですけど、これも前作同様、かなり優れたサスペンスです!

これにはエメラルドのキャリアが関係してます。それは

彼女、人気サスペンス・ドラマ「キリング・イヴ」の第2シーズンのメインライターなんですよ!ここでサスペンスの技を磨いてるんですよね。

このサムネでもジョディ・コーマーの美しさ目立つんですけど、彼女がセクシーなヴィレンを演じるこのドラマ、第1シーズンのメインライターは「フリーバッグ」で一世を風靡したフィービー・ウォーラー・ブリッジ。ここにもエメラルドと同世代の精鋭が集っていたわけです。

 もう、これ以上詳しい話はやめておきますが、最後に一点だけ。このソルトバーン、現在ですね、

https://www.youtube.com/watch?v=hAx6mYeC6pY

挿入歌に使われたこの曲が現在世界中でリバイバル特大ヒット中なんですよ!2001年にイギリスで大ヒットした、ソフィー・エリス・ベクスターのダンス・クラシックで当時某もかなり好きな曲でしたけど。

これがなんでヒットしているのか。もう、それは最後の方まで見れば、嫌でもわかります!しかも、これを体験した後、目からも耳からも離れずに病みつきになります。すごいですよ(笑)!









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