見出し画像

遂に来たか?『野沢温泉留学』 調査結果報告書

いま、国内留学市場が熱すぎる


日本で唯一「海外留学体験」ができる街は北海道のニセコだけだと思っていた。


数年前から徐々に盛り上がり始めたニセコ留学は、今や大手メディアでも取り上げられ始め、何と1月・2月・3月も満室御礼で人気が爆発しているらしい。

個人的にもニセコには何度もスノボをしに遊びに行ったことがあるのだが、街を歩いていても、どこに入っても英語が聞こえてくるので本当に海外だと錯覚してしまうことがあった。


これまで海外を飛び回ってきた自分としては、国内留学だけで満足するのではなく、できたら海の向こうの世界にも挑戦してほしいと思うものの、


衝撃的な円安とインフレによる物価の高騰で短期の海外留学は文字通り手の届かないものとなっている今の時代、まずはニセコ留学で英語を話すことに慣れる、というやり方も面白いなと感じていた。

そんな時に耳に入ってきたのが、「日本にある英語圏はニセコだけじゃない」ということ。

最初に聞いた時は沖縄の米軍基地のことを言っているのかと思ったが、どうやら、その"英語圏"は長野県の野沢温泉村と白馬のことだった。

好奇心旺盛な自分は、こういったワクワクする話が大好きなので気づいた時には2泊分のパッキングを済ませ、新幹線で翌日野沢温泉に向かっていた。


長野にある英語圏

東京から新幹線で約2時間。体感は一瞬で飯山駅に到着。新幹線の駅を出たところにあるバス停が既に大勢の外国人で溢れかえっていた。

野沢温泉現地に、カリフォルニアの大学の日本人の先輩が住んでいるので車で迎えにきてもらい、飯山駅から20分ほどで野沢温泉に到着。


その後すぐに、イギリス人マネージャーが経営するSteinwerkzという名の宿にチェックイン。このフロントでも英語しか通じず、流石に笑ってしまった。しかも、今シーズンで僕が初めての日本人客だったらしい。いや、いい加減にしろ。


ロビーでくつろいでる宿泊客も全員外国人観光客で、日本語など一言も聞こえてこない。何だこれ…カナダか?いや、長野なんだよな…

ナイス

チェックインが済んだ後、とりあえず街を散策してみた。これまでずっと海外だった自分にとって、日本の街は歩くだけでワクワクしてくる。東京に引っ越してからも毎日30分ぐらいは散歩するようにしてるが、マジで一生飽きることがない。


どの路地に入っても、とにかく日本人がいない。カフェに入ってみても、メニューすら英語。日本食を楽しんでいるのも、ほぼ全員が外国人だ。時折り温泉の外などで地元の人らしきおじいちゃん、おばあちゃんとすれ違うと、「あぁ、そうだ、ここはバンクーバーじゃなくて日本の温泉村だった」と思うほどだった。


メニューも英語

日本語で注文しようとしても働いているのが現地に移住した外国人というケースもあり、日本なのになぜか英語でコーヒーを注文させられる。もちろん日本人オーナーの民宿や伝統的なお店も数多くあるので、全てのお店で英語で注文というわけではないが、基本的にどこのお店にも英語のメニューは置いてあった。


現地に住んでいる友人に色々と事情を聞いてみると、観光客の中でも多いのはオーストラリア人、ニュージーランド人、イギリス人、アメリカ人、フランス人が中心で、アジアからはシンガポールと台湾人が頻繁にやってくるみたいだ。


日本のパウダースノーは世界的にもトップクラスで、ニセコが盛り上がっているのも同じ理由だ。

野沢温泉でまず驚いたのが「想像していたより遥かに外国人が多く、さらに、ニセコ以上に欧米人の割合がかなり高いこと」だ。


現地民に聞いたところ、その理由としては、ニセコは高級化したことでシンガポールなどアジア系の富裕層がかなり増えつつあること、また、5〜10年前はニセコに通っていたオーストラリアやヨーロッパの客たちが、ニセコより東京からのアクセスがはるかに良い長野周辺を選び始めたことだそうだ。(香港やシンガポールからは札幌へ直行便があるが、オーストラリアやヨーロッパからは東京までしか直行便がない)


野沢温泉・白馬は東京から新幹線で一瞬で来れてしまうので、飛行機を使うニセコよりも圧倒的にフットワークが軽くなるのは確かによく分かる。


実際、英語力は伸びるのか?

「国内の英語圏」にいざ行ってみると、「英語学習」という意味では別に海外に行く必要なんてないなと思わされる。完全に新しい時代の幕開けだ。

世界のさまざまな英語が飛び交う環境で"地道に"勉強を続けたら、ある程度のレベルまではいけるだろうなと本気で思う。

しかし、英語圏に滞在するだけで英語力が上がるということは絶対にないので、リゾバなどをして英語を学ぼうとするやり方には僕はあまり賛同していない。

言語は気づいたら勝手に伸びているということは絶対にあり得ない。文法だろうが、リスニングだろうが、はたまたリーディングだろうが、尋常じゃない量をこなして少しずつ力がついていくものだ。


こういった環境に飛び込んだとしても、観光客は観光客同士でコミュニティを作っているので、その輪に積極的に飛び込んでいく度胸がないとなかなか英語を話す機会は作れない。だからこそ、ニセコや野沢温泉・白馬にキャンパスを展開している語学学校事業は本当に素晴らしいなと心から思う。


近所のカフェで「写真撮るぞー」って言ったら全員集合してくれた


もし自分が渡米前の18歳に戻れるとしたら、このような環境には必ず足を運ぶ。いきなりネイティブの学生に揉まれながら苦労したことは今では良い経験であったと思うものの、なかなか精神的にキツいこともあった。


そういう意味では、海外渡航前にまずは「国内の英語圏」で実践的な英語に慣れていく、というやり方はこれから更に流行っていくだろう。週末だけサクッと野沢温泉や白馬まで「海外気分を味わいに行く人」も増える気がする。このカオスなご時世が故に、余計にそう感じる。

感謝の気持ち

今回の渡航だけでなく、日本に帰ってきてから毎日思う。とにかく小さいこと、当たり前の日常に感謝の連続だ。


アメリカから帰国してからはHACHIDORIのスタッフとコミュニケーションを取る以外はほとんど英語を話す機会がなかったので、「リハビリ」という意味でも今回野沢温泉にこれたのは本当によかったが、それだけじゃない。


日本古来の伝統的な街、温かい現地の方々、海外では絶対に実現不可能なクオリティの日本食、もう全てに感謝だ。


文字で書いたら薄っぺらいかもしれないが、熱々のおでんを食べられること自体にもう感謝しかないから。感謝感謝、とにかく全てに感謝。

世界一美味いおでん屋
大通りにあるオシャレなCafe&Bar


どれだけインバウンドが盛り上がろうが、この伝統的な街は絶対に継承していきたい。そう思わせてくれた2泊3日野沢温泉記。次は白馬だな。白馬も行かなきゃな。


長野県、美味しいご飯と素晴らしい体験をありがとう。

また必ず戻ってきます。

ここまで読んでいただきありがとうございました。
引き続き、HACHIDORIの応援もよろしくお願いいたします。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?