3人暮らしパート2

そんな3人暮らしにもなんとなく我慢する日々を送っていたのだが、
いつの間にか私の家は友人達のたまり場になっていて、
私がいてもいなくとも、
誰かが家にいるようになっていた。

ある日学校にいると、
私の家にいる友人から緊急の連絡があった。

詳しく聞いてみると、
寝ていたら知らない女性に髪の毛を触られたというのだ。

今まで何もアクションをしてこなかったのに、
とうとうそこまできたかと、
ついに私は幽霊が見えることと、
家に幽霊が住んでいることを打ち明けた。

最初はギャーとか言われたが、
実はそんなに恐い感じがしなかったという。
それよりも霊感のある私に驚いていた。

こうしてウチにいる幽霊の女性と男の子は、
これを機にしょっ中出てくるようになった。

友達が寝ていようが、
夜中になると男の子が私の足元をぴょんぴょん跳ねて、
「遊ぼうよ、キャハハハ!」
と言ってくる。

泊まりにきた友人達には、
ご挨拶のように現れて、
みんなを泣かせていた。

そんな夏のある夜、
私の家に10人くらい集まって、
怪談話大会が始まった。

私は心の中で、
恐い話を聞かなくても、
毎日がスペクタクルだよと思ったが、
言わなかった。

何人もの友人が恐い話を終えると、
急にお風呂の水が勢いよく出たり、
玄関のドアがガタガタ動いたり、
鍵がかかったりして、
「ポルターガイストだー!!」
と騒いでみんな失神寸前になっていた。

実は犯人はウチに住んでいる女性と男の子で、
蛇口をひねって水を出したり、
ドアを動かしたりして、
場を盛り上げようとしてくれていたのだった。

私はキャーキャー言いながら、
彼らに心の中で、
「グッジョブ!」
と言った。

そんなこんなで、
彼らは実はフレンドリーだったのだが、
それからというもの、
金縛りにあってもあまり気にならなくなり、
だんだん話しかけるようになった。

そんな彼らは、
私が好きな人を家に呼んだときは出るのを控え、
私が凹んでいる時には一緒になって悲しんでくれた。

2年が経ち、
私は駅の反対側に引っ越すことになり、
彼らとの3人暮らしもこれで終わりかぁと思いながら、
お別れの挨拶を済ませた。

いろいろとあったが、
別れとなるとなんとなく寂しさを感じてしまう。

でも私は新たな生活を楽しもうと決意し、
引越し先で荷物をほどき、
その日は床についた。

しばらくすると、
体が重たくなってきた。

また金縛りにあったのだ。

薄目を開けて確認すると、
あの2人がそこにいた。

「君たち…」

幽霊の女性と男の子は、
私の後をついてきたのだ。

もしかして最初にあったカラーボックスを持ってきてしまったからなのか。

彼らはなぜか嬉しそうに私を見ていた…。

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