昔の味

 9歳の時に小児脳卒中を患い、後遺症で片麻痺が残るう女児に、マトリョミン演奏を通じてリハビリの可能性を模索する取り組みがあります。とある財団に助成採択され、11月まで毎月一度、女児の住む関西にレッスンに伺います。車で通っていますが、楽しみにしていることがあります。

 東名阪・御在所サービスエリアで売られている「安永餅」。長さ15cm程度、幅3cm程度の薄いお餅で、中に餡が入っています。類似品に「安餅」がありますが(どちらが本家か分かりません)、表面をあぶってあるのが「安永餅」、あぶってないのが「安餅」。私はあぶってある「安永餅」が好み。

 「安永餅」の良い点は、小分けして一つから売ってくれるところ。ひとつあたりの値段は140円くらい。「安永餅」は賞味期限が二日程度と短いのも特徴。防腐剤などの添加物を使っていないので、自然な風味で、賞味期間も短い。こういう食べ物の味を知ってしまうと、添加物の人工的な味に対して舌が敏感になります。添加物などなかった昔はこういう自然な味が普通だったのでしょう。高いお金を出して身体に悪く、変な味のものを好んで買っている現代ってなんだか変ですね。自然なあんこの味ってこんなにも豊かなのだと知りました。

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