どうでもよいものに救われる

 ロシアにテルミン演奏法を習うため留学する前に、音楽ホールで音響エンジニアの仕事をしていました。予期せぬトラブルからのサバイバルの経験から、無駄と思われる機材も処分せず、ある程度持っているようにしています。出口なしの状況を、それらに救われた経験が何度もあります。

 テルミンのレッスンに通う際、荷物が多いときはカバンをチュックサックに替えています。半身麻痺しているので両手が空いて安全です。
 教室に着いてセッティングを始めると、iPodをアンプに接続するケーブルを持ってくるのを忘れていることに気が付きます。困ったなどうしようと思案して、変換プラグのあわせ技で切り抜けられることがあります。荷物をできるだけ軽くしたいので、無駄なものは持って行きたくないのですが、無駄と思われた部品に救われる機会があるので、整理しすぎないようにしています。忘れ物をしないのが一番なのは言うまでもありません。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?