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3人の22歳にかかる期待 ザスパクサツ群馬2023オフシーズン振り返り

はじめに

 あけましておめでとうございます。もう2月か! どうも、猛です。 やきもきするオフシーズンが終わり、我らがザスパクサツ群馬の2023シーズンが始まりました。 各ポジションごとにオフシーズンの動きを振り返っていきます。勝手に今季の展望を添えながら。よろしくお願いします
前編 2022ザスパクサツ群馬振り返りとオフシーズンに向けての希望、そして願望。 |猛|note
中編 2022ザスパクサツ群馬振り返りとオフシーズンに向けての希望、そして願望。|猛|note
後編 2022ザスパクサツ群馬振り返りとオフシーズンに向けての希望、そして願望。|猛|note
オフシーズン前の予想と願望はこんな感じです。これを読んでもらってからの方がわかりやすいかも。強い気持ちで。

※2023シーズンに向けてチームが始動してから公開練習や沖縄キャンプなど見学に行った人だけが新チームの情報を得られる場がありましたが、筆者はそれらに一切参加しておらず、昨季のJ2リーグなどの公式戦やYouTubeで公開されている試合など誰もが閲覧できるものだけを根拠に今回の文章を書いています。

総論

 今オフのザスパクサツ群馬は加藤、小島と主力を2人引き抜かれたものの、それら以外の主力選手の残留に成功し、加藤が抜けた穴も佐藤の獲得によって補充できました(小島の穴は既に岡本が埋めてる)。また、補強ポジションだったCB、左SB、ボランチ、左SHのうち、特に補強の必要があったCBの補強にも成功。それ以外のポジションはそれぞれ菊地、天笠、岩元という3人の22歳の覚醒に賭ける編成を行いました。資金力のないクラブですから若手に期待するのは仕方ない部分があり、彼らがこれをチャンスとしてサッカー選手としてのキャリアを切り拓いてくれればザスパにとってもありがたい事です。一方でその3つ以外のポジションでは選手層を厚くする事に成功しており、プレー時間を分け合いながら疲労を1人に集中させない起用法が実現出来そうです。これらを踏まえ、現時点で概ね良いオフシーズンだったと評価しています。3人の22歳がどれだけ活躍できるか?が将来から見たときに今オフの評価を決めるでしょう。3人には大きな期待をしています。がんばれ。

松本さんはよく頑張ったと思う。マジでね。

GK

OUT 伊藤元太(今治)
IN  石井僚(浦和)

 ここは第4GKに動きがあっただけでした。神戸からレンタルで加入していた伊藤はレンタルバックで最終的に今治へ移籍。がんばれ。代わりに群馬出身で浦和ユース出身でもある石井が完全移籍で新加入。石井はプロ生活5年目なのでC契約を締結出来ません。感じの悪い書き方にはなってしまいますが、プロ通算でJ3で20試合出た実績しかないGKにザスパがA契約を提示するとは思えず、B契約で獲得したと考えています。浦和を契約満了になってたから交渉の主導権はザスパ側にあっただろうしね。第4GKに群馬出身の石井を獲得して人数を整えたのは素晴らしいムーブでした。ナイス。
 今季の展望ですが、櫛引が正GKであり続けるでしょう。議論の余地なく大本命です。対抗は山田。その胸を打つキャラクターはザスパサポの誰もが知るところてすが、今季は2ndGKとして櫛引に挑む1年。レンタル移籍で出場機会を得られればベストだったと僕は考えていますが、それでも残ったからには全力で挑んでほしい。がんばれ。3rdの清水は安定感抜群。チームの雰囲気を作る存在としても役割を果たしてほしい。第4GKとなるであろう石井は3年後にどこまで成長できるかの勝負です。焦らずやってこう。

CB

OUT 渡辺広大(市原) 藤井悠太(引退)
IN  酒井崇一(熊本) 中塩大貴(横浜FC)
 
昨季出場機会を得られなかった2人に契約満了を言い渡し、新たに2人のCBを獲得。昨季城和と畑尾が圧倒的な立場にいたのはボールを扱う技術に秀でており、ビルドアップで貢献出来るから。今オフ獲得した2人はどちらも足下の技術に武器がある選手で、チームが求める要素を備えたCBを獲得出来ました。最重要補強ポジションだったCBを補強出来たのはとっても良かった。圧倒的な存在だった城和と畑尾のどちらも残せたのも素晴らしい。
 今季の展望ですが、畑尾、城和の2人は当然主力として活躍してくれるでしょうし、新加入の酒井、中塩にも大きな期待がかかります。この4人で上手くプレー時間を分け合って、誰か1人に負荷をかけずチームとして常に一定以上のプレー強度を保ちたいところです。一方でかなり厳しい立場に立っているのが川上で、現ザスパで足下の技術に不安を抱えた唯一のCBになってしまいました。今オフの動きからはボールを扱う技術に秀でている事を最低限の当たり前としたい意思が見えましたが、その当たり前の基準を下回っている川上はかなり厳しい立場に置かれるでしょう。想像もつかないような成長を遂げればチャンスがあるかもしれません。

左SB

OUT 山中惇希(コンバート)
IN  菊地健太(専修大)
 
昨季このポジションで起用される事の多かった山中は左SHにコンバートされると予想しています。新加入は専修大学から加入した菊地のみ。プロ3年目にしてA契約に到達していない高橋とルーキーの菊地という層の薄さを感じさせる左SBですが、そのリスクをとれるのはいざとなったらこのポジションを任せられる選手が他にいるから。山中がこのポジションをこなせるのは既に昨季証明済みですが、CBとして加入したであろう中塩もこのポジションを任せられるはず。ボールを配るのが上手で左利きでもある中塩は問題なく役割を果たしてくれるでしょう。左SBは多くの要素が求められ、現ザスパで最も難易度の高いポジションですから、なかなか正解が見つからない1年になるかもしれません。それでも必死に努力する姿勢を見ていきたいと思います。最終的には菊地が突き抜けたパフォーマンスを見せ、大槻さんから信頼を勝ち取ると予想しています。がんばれ。

右SB

OUT 小島雅也(金沢) 平尾壮(滋賀)
IN  川上エドオジョン智慧(徳島)
 
小島はもはやザスパ(というかJ2)で出来る事はやりきった感があったので移籍は予想通り。一方で平尾の放出は予想外でしたが岡本の競争相手として徳島からエドを獲得。浦和ユースで大槻さんと関係があり、そのおかげもあって獲得できたのでしょう。昨季才能の輝きを見せた岡本とフィジカル的に素晴らしいエドという2人でこのポジションを争う事になるでしょうか。
 これは展望というより願望に近くなってしまうのですが、岡本には全試合フル出場してほしいと考えています。総論ではプレー時間を分け合ってほしいと書きましたが、岡本は例外。昨季高卒ルーキーにしてあれだけのパフォーマンスを見せた選手には大きな期待と相応の負担を与えるべきです。42試合もあるJ2を1年乗り切る事が出来れば岡本の選手としての価値は大きく上昇するでしょう。エドは左も出来るという話があるのでそこで。来年以降岡本がステップアップした後の右SBとしても期待しています。2人ともがんばれ。

ボランチ

OUT 中山雄登(新宿) 久保田和音(岐阜)
IN  天笠泰輝(コンバート) 中田湧大(レンタルバック)
 
昨季ほとんど出場機会を得られなかった2人を放出し、ティアモにレンタル移籍していた中田がレンタルバック。昨季左SHで起用されていた天笠は本来のポジションであるボランチで起用されると予想しています。
 今季の展望ですが、このポジションにおいてはテーマが2つあると考えています。まず1つが細貝の相方探し。今季も絶対的な存在として活躍してくれるであろう細貝のベストコンビを探すのは重要なテーマです。昨季は最も技術的に優れていた風間がその椅子に座りましたが、岩上もコンディションを上げてくるでしょうし、また少し毛色の違う内田も大きな存在です。天笠もドリブルという苦手科目が求められないこのポジションでなら輝けるはずで、切り替えの早さは武器になるはず。昨季のレンタル先での試合を見た限り、中田はまだJ2で戦う強度を身につけていない印象を受けたのでまだ時間が必要だと思っています。焦らずやってこう(練習の写真見る限りかなり体が大きくなってるのでチャンスあるかも)。もう1つのテーマは細貝の代役探し。いくら細貝が衰えを感じさせないスーパーマンだとはいえ、36歳の選手に全試合フル出場なんて負荷をかけるわけにはいきません。ベンチで休める日を作れたらベストですし、最低でも途中交代でプレー時間を管理したい。細貝のバックアッパーになれる選手を補強したかった所ですが、なかなか難しかったようです。今季は岩上と内田が昨季より1つ上のレベルのプレーを見せてくれると助かりますが、現実的には天笠に期待するべきでしょうか。天笠は左SHとしてはかなり厳しいと思っていたけどボランチとしてめちゃくちゃ期待してます。君が台頭してきてくれるとかなり助かるんだ。がんばれ。

左SH

OUT 天笠泰輝(コンバート)
IN  山中惇希(コンバート) 岩元ルナ(関東学院大)
 前述の通り、天笠はボランチにコンバート。今季は山中がこのポジションで起用されると予想しています。左SHは1人で状況を打開する力が求められるので山中はここで輝けるはず。また関東学院大から新加入の岩元はドリブラーというよりは周囲と関わりながら武器であるスピードで勝負する選手なのでまた異なるアクセントとして期待しています。大学時代の試合を見た感じ、スピードとアジリティの迫力は伊東純也にイメージが近い。がんばれ。
 今季の展望ですが、ここは左SB次第というところがあると思っています。高橋と菊地のどちらかが信頼できるパフォーマンスを見せるまでは山中を左SBで起用するでしょうし、それによって左SHも層が薄くなります。岩元か菊地のどちらかが1年目からブレイクしてくれない事にはなかなか難しいやりくりになりそうです。白石はドリブルという圧倒的な武器を持っている一方で守備における判断に大きな不安があるため途中投入のジョーカーとしての役割が中心になるでしょう。守備力の向上によってプレータイムを伸ばせるはず。みんながんばれ。最終的には菊地が左SBとして信頼を勝ち取り、山中がここで起用されるようになると予想しています。岩元が活躍すれば山中は左SBで。どちらにせよ山中は沢山の出場機会を得られると予想しています。

右SH

OUT 加藤潤也(金沢) 田中稔也(山口)
IN  佐藤亮(北九州)
 
昨季の加藤は基本トップ下で起用されていましたが、筆者は以前から右SHで起用するべきと考えていたので勝手にここに書いちゃいます。金沢に加藤が引き抜かれるのは流石に予想外。まさか!という感想です。一方で田中は退団コメントを読む限り契約満了だったようで、クラブとして予想外の移籍ではなかったようです。個人的にはびっくりしたけどね。昨季途中に長倉が加入した時から田中の契約満了は既定路線だったかもしれません。加藤の引き抜きを受けて佐藤を北九州から獲得。上手さと献身性を備えた左利きというプロフィールはワクワクを感じさせます。がんばれ。
 今季の展望ですが、佐藤と奥村の2人でこのポジションを争う事になるでしょう。技術的に優れており、間で受けられる奥村の課題はやはり守備。シンプルに守備強度もそうですが、背中でパスコースを消すのがあまり上手ではないのでここを向上させたい。佐藤は主力として活躍する期待をかけて獲得したはずなので怪我無く頑張ってほしいです。昨季大卒ルーキーとして加入しながらJ2で1度もチャンスを与えられなかった田部井がどこまで試合に絡んでくるかは予想出来ません。ザスパクサツ群馬公式YouTubeでは右SBの位置で練習している様子もあり、様々な可能性を模索しているように見えます。正直、レンタルに出してあげたほうが田部井の為になったと思っていますが、残ったからには頑張ってほしい。がんばれ。

トップ下

OUT なし
IN  川本梨誉(清水) 小野関虎之介(健大高崎)
 
前述の通り、加藤潤也は右SHとして数えているのでここではノーカン。昨季途中、清水からレンタルで加入した川本がそのままレンタルを延長し今年も共にザスパで戦う事になりました。また健大高崎から小野関虎之介(勝手にオノトラと呼んでいく)が加入。これは将来ホームグロウン選手となってもらうのを見据えた獲得で、長い目で見ていきたいと思います。
 このポジションの展望ですが、負傷が無ければ長倉が中心的に起用されるでしょう。様々な選択肢を把握しながら状況に合わせて正しい判断とそのキャンセルを行う事が出来る素晴らしい選手で、現ザスパでは頭一つ抜けた実力を持っています。守備での貢献度が高いのも◎。だからといってずっと起用していては疲労がたまりますから、川本と上手く併用しながら質の高い攻撃を続けていきたい所です。川本はドリブルという技術的な武器を持っている一方でフィジカル的にも優れておりアスリートとしてのレベルが高いのも魅力。背中で消す守備が上手くなればプレー時間は伸びていくでしょう。高木は焦らず怪我を治してほしいです。暑さで疲労の溜まる夏場に復帰してくれるとかなり助かります。がんばれ。オノトラはまずはプロの強度に慣れながら体を作っていければ良いと思います。焦らなくていい。天皇杯でデビューできたらいいな。

CF

OUT 深堀隼平(愛媛)
IN  武颯(秋田)

 深堀を愛媛にレンタル修行に出し、秋田からレンタルで武を獲得しました。昨季の深堀は随所に努力が見られたので今年もザスパで見たかったけど、予想外のレンタル移籍。がんばれ。新加入の武はJ3やJ2でキャリアを積み上げてきた選手ですから選手層は強化されたように感じます。
 今季の展望ですが、ここはかなり予想が難しいポジションだと思っています。高さ、強さ、スピードと総合力のある北川が本命だと思っていますが、平松もパワーという明確な武器があり、重要な戦力となるでしょう。新加入の武はサイズこそ他の2人に劣るものの、パワーとスピードのどちらも備えており、活躍が期待されます。対戦相手の特徴、チームとして求める要素に合わせて臨機応変に変えていくような起用法になるでしょうか。ここは本当に予想が難しい。3人とも二桁とってくれたら嬉しい笑 みんながんばれ。

あとがき

 勿論、全ての選手がここで予想した通りのポジションで起用されるとは思っていません。今回は昨季起用されたポジションと持っている能力、ポジションごとに求められる能力と少なからずの筆者の願い(山中左SHはマジでそれ)を総合的にミックスさせて考えて割り振りました。
また、YouTubeで公開されている練習の動画を見れば川本が左SHに、北川が右SHに配置されている様子が見て取れます。ただ、これらはどうしても情報として曖昧なものでしかない(画角も悪いしね笑)為、今回は練習動画から得られる情報は出来るだけ省きました。書いたのは田部井の右SBくらい?かな。それぞれ新しいポジションをやる事もあるでしょうし、みんな頑張ってほしいと思います。がんばれ。
 最後に個人的な思いを書けば、筆者も今年大学を卒業して社会人として頑張っていくぞ!というタイミングなので、同い年の3人がチームから大きな期待を受けているというのはなんだか共感するというか、感情移入してしまいます。菊地、天笠、岩元。この3人が活躍してくれればチームは上がっていけるでしょう。がんばれ。俺もがんばるよ。

p.s.
石井も2000年生まれなのは知ってるけど勝負はもっと先だ!焦らずやろう。

強い気持ちで


 

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