[お茶時間ミステリ]『京都西陣なごみ植物店 「紫式部の白いバラ」の謎』
抹茶まみれのファミリーマートで買ってきました🙂。
今日のお茶時間はこの『濃い宇治抹茶のフレンチクルーラー(お茶クリーム入り)』とルイボスティーです☕。
そして、読み終えた本はこちらの、kindle Unlimitedに登録されていた、ライトな気分で読める京都が舞台の連作短編ミステリー集『京都西陣なごみ植物店 「紫式部の白いバラ」の謎』。
本格ミステリーは大きく分けると、
1)『伏線に注意して読んでいけば真相を推理できるもの』
2)『特定の知識がないと真相に到達できないもの』
のふたつに分類することができると思います。
『京都西陣なごみ植物店 「紫式部の白いバラ」の謎』は後者の、『特定の知識がないと真相に到達できないもの』に属します。
つまり、花(植物)に関する知識がないと真相に到達することはできません。
謎解きを楽しむというよりも、花(植物)に関する蘊蓄に、へぇ~そうなんだあと感心しながら読むといった、いわゆる日常の謎+蘊蓄ミステリとなるでしょうか🙂。
収録されている作品は6作品。
第1話『逆さまのチューリップ』は、逆さまにはえた黄色いチューリップを見たという女の子のために、逆さまのチューリップをみつける話。
第2話『信長公のスイーツ』は、これまた探し物ですが、今回は信長にゆかりのある食材で作ったスイーツをつくるための食材探し。ここでは意外な植物は信長ゆかりの食材として登場します。
第3話『さそり座の星』は、日常の謎ミステリの好編。ある植物の特性が解決のキーとなります。
第4話『紫式部の白いバラ』は、それまでの作品とと少しトーンが異なり、ある犯罪に絡む植物が扱われます。
第5話『蛍の集まる草』は、植物の見立てがメインのお話。京都の名所と植物の謎が、『見立て』をキーに上手く繋がっています。
そして最後の第6話『桜に秘める』は、桜染めにまつわる話。桜染めと言うものがあることを初めて知りました。
・・・と、多種多様な植物に関する謎とその蘊蓄がちりばめられています。
主人公カップルが、やや淡泊(草食系?)な気もしなくもないですが、それも作品のトーンにあっているといえるのかも知れません。
眉間に皺寄せて、社会の問題や人生などを考えながら読む必要がない、爽やかでライトに読める、お茶時間に合う日常の謎+植物の蘊蓄ミステリでした🙂。
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