大河ドラマ「光る君へ」 第16回『華の影』 の振り返り、その３です。

※以下より、第16回のストーリーを記述しています。未視聴の方は先に第16回をご視聴ください🙇。

■［第16回『華の影』 振り返り］その３

正暦５年 （994年）ー。

道端に無数の死体が並べられていた。道隆みちたか〔井浦新〕が乗る牛車が通り過ぎるていく。都には疫病が蔓延していた。

内裏ー。

一条天皇〔塩野瑛久〕「都中で疫病がまん延しておるというが、まことなのか」

道隆みちたか「さような汚らわしきこと、お上がお知りになるまでもございませぬ」

一条天皇「まことなのだな」

道隆みちたか「疫病がはやってはおりますが、それは下々の者しかかからぬものゆえ、我々には、関りございませぬ」

一条天皇「されど、病に苦しむ民を放ってよいはずがない」

道隆みちたか「放ってはおりませぬ。比叡山に読経を命じております」

一条天皇「（言葉を飲み込んで）唐の「貞観政要じょうがんせいよう」によれば、「煬帝の隋が滅びたのは、兵の備えを怠ったからではない。民をおろそかにし、徳により政を行わなかったからである」と書いてある・・・。朕はそのようになりとうはない。忠臣としてのそなたの働きを信じておる」

道隆みちたか「お任せくださいませ（頭をさげる）。そしてお上はあれこれご案じなさらず、中宮様と仲睦まじくお過ごしくださり、一日も早く、皇子をおもうけくださいませ。それこそが国家安寧の源にございます」

ナレーション：「疫病の嵐にさらされる都をよそに、道隆みちたかは息子の伊周これちか〔三浦翔平〕を内大臣にした」

伊周これちか「若輩者ゆえ、お二人にお力添えしていただきたく、お願い申し上げまする。叔父上とこのようにお話するのは何年ぶりでしょうか」

道兼みちかね〔玉置玲央〕「お前は疫病のことをどう思っておる？」

伊周これちか「それについては、父が策を講じております。それに、貧しい者にうつる病ゆえ、我々は心配はないかと存じます」

道兼みちかね「そのような考えで、内大臣が務まるとは思えぬな」

伊周これちか「ハハハハ・・・。叔父上は何かよきことをなさったのでしょうか？このまま何もなさらないのも悪くはないと存じます」

伊周これちかを見据える道兼みちかねー。

まひろの家ー。従者の乙丸が帰って来る。

まひろ「さわさん、今日は受け取ってくれた？」

乙丸「それが・・・（ふところから文を出す）」

まひろ「またいけなかったのね・・・」

乙丸にうながされて少女がくる。以前にまひろが文字を教えていた たねであった。
たねは、発熱した両親が悲田院ひでんいんに薬草を貰いに行ったまま、昨日から帰ってこないと言う。

たねをつれて悲田院ひでんいんに向おうとするまひろを、乙丸が止めようとする。

乙丸「姫様。悲田院ひでんいんの前には、疫病の者らが列をなしていて・・・」

が、まひろ と たねは乙丸の言葉を聞かずに悲田院ひでんいんに向かう。

悲田院ひでんいんー。あふれた病人が庭に横たわっている。

鼻と口を覆い、中に入るまひろ。両親の亡骸を見つけた たねは、泣きながらすがりつく。

役人「生きている者は手を挙げよ。死んだ者は運び出す」

死体を足で小突き反応を確かめる役人たち。

役人「邪魔だ」

両親の亡骸から引きはがされる たねを抱きとめたまひろは、たねが意識不明になっていることに気付く。

まひろ「たね・・・目を開けて！たね！」

夜ー。意識のない たねに付きそうまひろ。その甲斐なく たねは命を落とす。

運び出される たねの亡骸。まひろも立ち上がるが苦しむ子供たちに目が留まり、看病を始めるのだった。

内裏ー。道長と道隆みちたか。

道隆みちたか「疫病は自然に収まる。これまでもそうであった」

道長「されど、この度ばかりは、いつもの疫病とは違う気がします。貴族の屋敷の者も倒れておりますゆえ、もし、内裏に入り込めば、帝とて・・・」

道隆みちたか「黙れ！」

水を飲み干す道隆みちたか。

道隆みちたか「そのようなことは起きぬ」

道長「兄上から帝にご奏上いただき、疫病の対策を陣定でお諮りください！」

道隆みちたか「そのつもりはない」

しきりに水を飲む道隆みちたか。

道隆みちたか「疫病より、相次ぐ放火のほうが一大事である。帝と中宮様を狙ったものであれば、中宮大夫のお前こそ、どうするつもりだ」

俯く道長のあごを、道隆みちたかは扇で持ち上げる。

道隆みちたか「役目不行き届きであるが、今回は見逃そう。下がれ」

関白のもとを下がった道長は、廊下で道兼みちかねとすれ違う。

道兼みちかね「どうした。そんな顔をして」

道長「関白と話をしても無駄なので、自分で悲田院ひでんいんを見てまいろうと思います」

道兼みちかね「やめておけ。都の様子なら俺が見てくる」

驚いて振り返る道長。

道長「え？」

道兼みちかね「汚れ仕事は俺の役目だ」

去っていく道兼。それを目で追う道長。

とはいえ、鳥辺野で7人の遺体を埋葬した道長のほうが、汚れ仕事得意そうやけどな ( º言º)

馬に乗り通りをゆく道兼みちかねが小さく微笑むー。

ということで、長くなりましたので、『第16回 「華の影」の振り返り』その３は、その４へ続かせていただきます(´－｀)。

最後までお読み頂き、ありがとうございました🙇。