8th Wall Sky Effectsを使って星を降らせてみた
Think & Craftでエンジニアをしている朝倉です。8th WallのSky Effectsを試してみました。
この記事ではSky Effectsについての情報をまとめて、使ってみた所感を書いていこうと思います。
Sky Effectsとは
Sky Effectsは空をマーカーにしてARを表示することができる機能です。Sky Effectsを使うことで、例えば青空をオーロラが輝く夜空にしたり、空中に巨大なモンスターを表示したりすることができます。
Sky EffectsはWorld Trackingの機能と組み合わせることができます。これにより、例えば地面のロケットが空に飛び立つ演出や、逆に空に浮かんでいるUFOが目の前に降りてくる演出を作ることができます。
8th Wallから提供されているSky Effectsのサンプルは以下から試すことができます。
8th Wallは以前にSky Effect’s Challengeというコンテストを開催しました。実際に体験することはできませんが、Sky EffectsでどういったARが作れるのか参考になります。
8th WallからはSky Effectsを用いたWebAR開発のためのTipsも共有されています。
技術的なこと
技術的な部分についてもう少し詳しく書いていきます。
Sky Effectsはざっくりいうと、空に合わせてARを表示して、かつ空以外の部分(または空の部分)をマスクするというシンプルな機能です。ARオブジェクトと建物などの空以外の部分との実際の距離を考慮せずに空以外の部分はすべてマスクされるので、ARオブジェクトは十分に遠くにあると考えて置くとよさそうです。
World Trackingと組み合わせるときはSky EffectsのシーンとWorld Trackingのシーンをそれぞれ用意して、一方のシーンからもう一方のシーンへオブジェクトを移動させることで連携させています。例えば遠くの空にあるオブジェクトが体験者の手前の地面に降りてくる演出の場合、最初にSky Effectsのシーンにオブジェクトを入れておき、適当なタイミングでWorld Trackingのシーンにオブジェクトを移動させることになります。
ただし、この「適当なタイミング」をどこに設定するかが難しく、どのような体験環境でも違和感なくいい感じに動作させるのは難しそうだなという印象を持ちました。8th Wallのブログ記事などに出てくるデモ映像は、撮影する環境に合わせていい感じに見えるように調整しているのかなと思っています…。
この記事の冒頭に紹介したツイートのデモでも、遠くにある流れ星と夜空の色は常にSky Effects側のシーン、空から地面に降りてくる星は常にWorld Tracking側のシーンに置いています。World Trackingと組み合わせていますが、オブジェクトをシーン間で移動させることはしていません。
まとめ
Sky Effectsを触ってみて感じた利点として、空という誰でも容易にアクセスできるものをマーカーにできるので、広く多くの人に体験してもらいやすいことです。画像マーカーだったり、特定の場所へ行く必要があるARは体験できる人が限定されますが、空であればすべての人が体験することができます。
他の利点としては、同じSky EffectsのARでも時間や天気、ロケーションによって見え方が変わるため、何度も試したり、他の人に共有したくなったりしやすいのかなとも感じました。
要するに Sky Effects を使う事でバズりやすいコンテンツを作る事が可能になるという事です。
リンク
three.js版のサンプルです。
Sky Effectsのプロジェクトテンプレートです。
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