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寺田寛明×レッドブルつばさ×徳原旅行!貴重なピン芸人座談会の様子をお届け

7月26日(日)に寺田寛明さん、レッドブルつばささん、徳原旅行さんの3人によるピン芸人座談会を行いました。

前半は視聴者の方から事前にいただいたテーマに沿ってトークし、後半はMCの山田ボールペンさんを交えてインタビュー形式で行いました。

今注目の3人ですが、意外にも普段ライブで一緒になることはほとんどないそうです。今回は貴重な配信の様子を一部お届けします。

※配信で取り上げた質問はすべて視聴者の方から事前に集めたものです。

三者三様!ピン芸人たちの学生時代

徳原:最初のテーマは学生時代についてです。寺田さんはどんな感じの学生でしたか?

寺田:まず幼稚園児の時に兄が嘉門達夫さんのCDを借りてきて。それを聞いて、お笑いがめっちゃ好きになった気がします。

徳原:入口が嘉門さんなんですね。

寺田:そう、だから小学生の時めちゃくちゃ明るかったんですよ。

徳原:嘉門達夫さん好きな人は絶対明るいですよね、替え歌を歌ったりとか。

寺田:小学生のときは授業中に発言して笑いを取るみたいな、根明タイプをずっとやってました。中学校に入った時に小学校2校合体するパターンあるじゃん? そのもう1校が不良の多い学校で。ビビッて中学校で息を潜めるように暗くなったかな。

徳原:ヤンキー校の奴が嫌すぎて、荒立てないように生活していたんですね。

寺田:高校も男子校行ったし。男子校って楽しいことが本当に1つも起こらない。

徳原:人によるんじゃないんですか?楽しいイメージありますよ。

寺田:男子校って真っ暗だし。まず蛍光灯とかないから。

徳原:そんなわけないやろ!

寺田:僕、男子校は肌に合わなかったんだと思うの。それでよく言われるのが「根暗じゃなくて根っこが明るい」。後から暗さを纏ったタイプ。

徳原:なるほど、中を開けたら明るさがあるってことですね。

寺田:レッドブルはどう?

つばさ:僕は小学校からあまり変わってない気がしますけどね。基本暗め。

徳原:レッドブルさんは根っこからですか?

つばさ:いや、根っこは明るいと思うんだよな…アロハシャツ着てるし。

寺田:アロハ着てる人に暗い人はいない。

徳原:危険な偏見ですよ。

つばさ:根っこすぎてなかなか表に出てこないんで、自分の中でも根暗ということにしています。小学校・中学校は仲が良い友達1、2人くらいと隅っこにいる感じで、それが高校も続いて…ずっと変わってないかもしれないです。大学からお笑いサークルに入ったので、ちょっと明るくなったかもしれないですけど。

寺田:徳原はどうなのよ?

徳原:僕はすごく明るいわけではないんですけど、おふたりとは逆の生活だったかもしれないです。基本的にずっと小中高で真ん中だったので。スポーツもやっていましたし。部活のチームメンバーには入っていたのでその中では一応発言権はあったけど、すごく前に出るタイプでもなければすごく後ろに下がるわけでもなく。というのを学校でもサッカーのチームでもずっとやっていました。だから僕、「学歴の割には落ち着いている」みたいなこと言われるんですけど…

つばさ:ひどい言われようですね、学歴を…

徳原:高校が体育科の高校だったんですよ。大学も行ってないし。

寺田:体育しかやってこなかったんだ。

徳原:本当にそうなんですよ、ずっと体育だけ。

寺田:じゃあ今後も体育だけやってくんだ。

徳原:いや、今は体育やってへんやろ!あんなに体育やってきたのに何で今コントやってるんや!

つばさ:たしかコントのことも「体育」と呼んでいましたよね。

徳原:呼んでるか!(笑)


ネタの設定が出てこない時の「ガチャ理論」とは?

つばさ:これ寺田さんにずっと聞きたかったんですけど…毎回ネタのシステムが違うじゃないですか。毎回新しいものを生み出しているからすごいなと思っていて。

寺田:元々フリップしかやってないんですけど、これは本当に大喜利のお題を作る作業。良いテーマができちゃえばその後はもうどうにでもできるんですけど、ずっと本当にお題が全然思いつかない時期があって。その時期は、大喜利ライブでやったお題をそのまま使ってフリップネタにしてたくらいで、ずっとスベってた。最近は「勉強ネタをやるようにしよう」となったので、勉強のことから広げていくのが増えていますけど、この間ので言うと「コラボカフェ」のネタはお題でやった気がするし…

徳原:大喜利ライブで(笑)

寺田:大喜利の引用をしてしまっていることが結構あるんだなって思いますね。最近は1個良いボケが思いついたら、それきっかけで逆にこれをお題にしちゃえというパターン。1つのボケからいっぱい広げるみたいな作業をしていますね。普段から思いついた時はそれをメモしておいて、ネタ見せやライブの前日に頑張って作るタイプですね。

つばさ:直前…フリップだからできるというか。

寺田:うん、練習しなくていいといえばそう。ピンはそれできるからいいですよね。

つばさ:僕も一緒です、直前に作っちゃう。台本の細かい部分を直前まであまり思いついてなくても、とりあえずぶっつけ本番でやることがあります。

寺田:それすごいよね。逆にコントをやる人の方がわからないです。コントとかストーリーのあるものが僕は全然考えられなくて、どうやっているのかというのは気になりますね。

つばさ:徳原さんはどうですか?

徳原:僕は最近、ネタの設定は数出すようにし始めました。「おもしろ時限爆弾」というやつを最近始めまして。ルームシェアで生み出したやつなんですけど、 五十音順が書いてあるルーレットで、たとえば「い」と出たら「い」から始まるおもしろそうな設定を制限時間内にとにかく考えて出して、相手を笑わせるというルール。それを1人でやり始めてからより良くなってきたような気がします。今までポンと思いつくこと多かったから待ってたんですけど、自分で無理やり出すようになってから、ストックがたくさんある余裕さが出てきました。

寺田:たしかに、考え始めるときのとっかかりがないとしんどいよね。

徳原:そうなんですよ。ゼロからじゃなくて無理矢理「五十音順」というとっかかりをつけてちょっとでも考えやすくするという。この間、つばさと2マンライブをやったんですけど、その時のやつはほぼそれから出しました。

つばさ:しかも、無理矢理ルーレットで出したような設定なのに、ネタの違和感もないうえにめっちゃおもしろいのが多かった。それはすごいと思いましたね。
僕は1日50個設定を作ろうと思って今やっているんですけど、マジで50個書いて1個大当たりが出るかどうかくらいの精度です。バーっと書くと何かコントになりそうなとっかかりも生まれるので、そこは楽しいかなって思いますね。

徳原:これはゾフィーの上田さんも全く同じ理論を提唱しているんですよ。「ガチャ理論」っていうのでガチャガチャみたいにとにかく出さないと当たりが出ないっていうことを言っていた。

つばさ:すごい根性論。

徳原:コントはそういうことなのかなと思う。

お笑い界で「推しが尊い」はあり?なし?

徳原:続いてのテーマは「”推し”という言葉についてどう思うか」です。レッドブルさんは推しのコントとか多いから、思うことはあるんじゃないですか?

つばさ:さっきのネタの作り方と被るんですけど、色々試した結果、自分の感情が1番出るような設定が良いと知ったので、自分の感情が1番動きそうな舞台を結構書き出していたんですね。そしたら感情が出やすい「アイドルに対するオタク」みたいな設定が結果的に多くなった感じです。

徳原:Twitterとかで好きな人に対する気持ち書いている人の文はおもしろかったりしますもんね。寺田さんはどうなんですか?「推し」という言葉に対して。

寺田:お笑いをメインでガッツリ見ている人と、他のオタクもやりながらお笑いを見ている人は感覚が違う気もしていて。僕らオタクは「推し」という言葉に慣れているけど、そこを通ってない人からすると寒い言葉に聞こえるかもしれない。

徳原:徐々にお笑いにも広がってきている感じはしますけどね。

寺田:「そういう言葉も別に使っていけばいい」という感じになっていると思うんですけどね。僕は「推し」という言葉がしっくりこない人の気持ちが逆にあまりわからないので難しいです。

つばさ:僕はたまに嫌な時があって。「エモい」とか、感情を簡単に置き換えられる言葉じゃないですか。「推しが尊い」とかはあまりにも簡略しすぎじゃないかとか思って、モヤモヤしていることがすごくある。

寺田:昔は趣があることを全部「をかし」と置き換えていたと思うと、言葉はそういうものなんだろうな。もちろん細かい言葉で推しの良さとか自分の好きな人の良さとか、好きなものを具体的な言葉で紹介できる方がそれに越したことがないですけど。でも「エモい」という言葉を言う時、その界隈の人以外に伝える気では使ってない言葉という意味では、その輪に入れてない人は嫌だろうなとは思う。

徳原:たしかに。

寺田:「エモい」という感情を1回体験したことある人にはその言葉で十分伝わるけど、 そうじゃない人には全く伝わらない。

つばさ:そうですね。

寺田:徳原に推しはいるの?

徳原:僕が推しているのはマセキの笹川ともき。好きすぎてライブ呼んだりとかして。

寺田:ちゃんと現場行ってる?現場行ってチケット買ってあげたりしてるの?

徳原:現場に呼ぶ側になってしまいました。

寺田:じゃあ半ヲタ関係者みたいな感じだ。

つばさ:そっか、あまりイメージ的に良くないですね。笹川さんと繋がろうとしているなぁ。

ピン芸人は徒党を組むべし

山田:ここからはインタビューパートとしてお届けします。まずは「ネタを書く際、ピン芸人である皆さんはネタで悩ん時などどうされてますか?よく相談される芸人仲間などはいますか?」という質問がきてます。

徳原:僕はルームシェアのメンバーに「この設定どう?」と聞いたりとか…

寺田:ズルだ、それってコンビと一緒じゃん。

徳原:どこがやねん!みんなもやったらいいじゃないですか。

寺田:いや、相談は全然しないな。

つばさ:僕もです。

山田:悩んだ時はどうされますか?

寺田:当日誰かに聞くのはたまにやるかもしれない。

つばさ:その聞く相手が特定の人とかそういうわけでもなく?

寺田:うん。でも難しいですよね。事務所の後輩とかに聞いた時、気を遣われるじゃないですか。あまりそれをその場で聞いてもどうしようもないかなと思って、最近は全然聞かないです。

山田:レッドブルさんもそうですか?

つばさ:僕もあまり聞かない。芸人じゃない大学お笑いの後輩にたまに聞いたりしていますけど、頻度はすごく少ないです。それも「これって人前でやっていいやつなのかな?」みたいな相談。R-1の直前はめっちゃ相談しましたね。

寺田:相談できるのはいいな。

つばさ:徳原さんの環境はマジで羨ましい。ルームシェアしている人は日常的に相談できるというか。

山田:ちなみに、コンビやトリオの人を羨ましいと思うことはありますか?

寺田:あるねえ。

つばさ:あります。

徳原:僕は一切ないですね。ずっとピンがやりたくて今やっている。

寺田:前説とかでもう1人欲しいってめちゃくちゃ思う時はない?

徳原:それはありますね。ラジオとかやるとしたら絶対もう1人いるなと思います。

寺田:そういう場面とか、絶対ピン芸人は徒党を組むべきだと僕は思うの。

つばさ:マジでそうなんです、売れるとしたらコンビでしかありえないんですよね。こんなこと言ったらあれですけど、ピン芸人を応援するきっかけがあまりないというか。

寺田:難しいよね、コンビの方が絶対入り込みやすい。

つばさ:やっぱ人間性はやりとりで生まれてくるものだから、コンビだったらそれが固定されて「この2人のやりとりが好き」というので見られるけど、ピン芸人は1人でなかなか人間性をやり取りの中で出すのは難しい…

山田:僕がやっているライブ、徳原くんとレッドブルさんのBLいじりをしだしてから、2人の取り置きの数が急激に増えましたね。それだけが原因じゃないと思いますけど。

つばさ:徳原さんと僕が2マンライブやったりして、お互いのファンが「こっちもいいじゃん」という入り方もありかなって。やっぱいいからね、レッドブルつばさ・徳原旅行ペア。

寺田:いや、寺田・徳原の方がいい気がするけどな。

つばさ:いやいや、似過ぎている2人はあんま需要ないんですよ。

寺田:レッドブルってメンヘラみたいなところあるから、あんまり良くないと思うんだけどな。

山田:その決着はまた違う機会に…(笑)

寺田:ちゃんと殴り合いで決めよう。

徳原:どういう顔してこれ見たらいいの?ムズイ…

山田:最後に今回のピン芸人座談会の感想を1人ずついただいてもよろしいですか?

徳原:いっぱい喋れて本当楽しかったです、ありがとうございます!

寺田:この3人がライブ一緒になることマジでないんですよ。もっとその機会は欲しいんですけどね。

山田:そういうライブはまたやりたいと思います。 レッドブルさんもありがとうございました。

つばさ:ありがとうございました。本当にこの3人が良いバランスなのか疑問だったので、具体的に何かをやれたのは良い一歩だったのかなという感じです。レッドブル・徳原と寺田・徳原だと寺田・徳原ファンが圧倒的に多い気がして、ジェラシーを感じているんですよ。

徳原:でも寺田・徳原のファンの人もレッドブルさんのファンですよ。

寺田:まったく同じベン図だと思う、マジで1個の円。

山田:というわけで約2時間にわたってお送りしました。最後、徳原くん何か一言お願いします。

徳原:ピン芸人こそ至高だ!ありがとうございました!

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