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Working on these sentences really helps!

『TOEIC® L&Rテスト やさしい英語で基礎トレーニング』は地味なつくりの本ですが,きちんとやれば効果が上がると思います.

普通の人の発想からすれば,満点が990点で,900点台だとできる人と言われている試験だから,600点とかはちょっと集中して勉強すれば取れそうな気がするものです.でも,残念ながら,英語がものすごく苦手な人にとってはTOEIC400点とか500点とかはまずそう簡単には取れない点数です.

そういう人がどうすればいいのか,というと通常の人は「基礎をやりなさい」というアドヴァイスをします.でも,「基礎」ってなんでしょうね.いままで英語ができなかったというのは,単に努力が足りなかったっていうんじゃなくて,知らないうちに間違った学習方法で勉強したり,間違った学習観を身につけてしまい,それによってできるようにならなかったのではないでしょうか.

そのため,TOEICのスコアが必要になって再びやり直し英語学習をはじめてもピントをずれたことをやる可能性があります.これでは悪循環(英語ではvicious cycleといいます)です.

TOEICの場合,スコアが欲しいのか,スコアに見合った英語力が欲しいのかはともかく,TOEICで使われている場面設定はかなり明確です.ざっくり云えば,職場やレストランや買い物,旅行といったサーヴィスでのそれほど専門性やフォーマル性の高くない,かといって子供っぽかったり,カジュアルすぎたりしない英語がそれなりにわかるかどうかを試しています.

だから,その設定にあった上で,公式問題集をはじめとするガチのTOEIC教材よりも少しやさしい英語をきちんと聞き取り,読めるようにすることが大事です.で,テストはある程度スピード感を要求されるので,ゆっくりセンテンスの構造を分析するような力より,簡単な構造のセンテンスが頭に入っている,あるいは体得しているような英語力を身につける方向性でいたほうが得点力にも直結するし,実際本当にカタコトの英語を職場等でするときにも役に立ちます.もちろん,理屈を完全に否定するわけではないですが.

似たような発想の教材がいくつかあるかもしれませんが,この本はTOEICの超初級者のみをターゲットにして,練りに練った例文なので,中学英語や英会話用の教材よりもこのTOEIC超初級を抜け出すには効率的だと思います.世に売れているTOEIC書籍を使うのは,この超初級を抜けてからでも遅くはないです.

本当にこの1冊だけで超初級は抜けられるように作ってあります.ただ,P8, P9に書いてある「この本の構成と使い方」をよく読んで,英語が苦手な人はこの通りにやってみてください.そして,かなりしつこく繰り返して下さい.本当は,日本語を見て,英語が出てくるまで学習して欲しいのですが,超初級者にはそこまで要求できません.最低限のこととして,「この本の構成と使い方」の学習法にそって繰り返しトレーニングをする.それで結果はついてくるはずです.



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