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What would you put in the search box?

はじめにこの本を書いたときはTOEICをそれなりに知っていて初級者に向けて書かれた本がありませんでしたが,最近は随分でてきましたね.よいことだと思います.連休が始まるころには大手からTOEICで有名な著者の方が書かれた『中学英語からやり直すTOEIC L&Rテスト超入門』が出ました.同じ人が切り口が違う初級者向けの本を出しました.さらに,単語集も.ぼくも以前中学英語もダメというTOEIC学習者に向けて英単語集を出そうとしていた時期があった(いまも出したいという気持ちもありますがだしてくれる出版社がないので…)ので,気になっていて,刊行されてすぐに目を通しました.そうか,こういう企画にするべきだったのか,と勉強になりました.

英語に限らず,入門者・初級者というのは,学習(対象)の全体像を把握することと超基本知識/スキルを身につけることが大事です.だから,そこをきちんと押さえていれば教材としては成功です.あとは,その学習者がその教材を仕上げられるのか,という問題です.結構これは重い問題なんですよね.だって,ほとんどの人は仕上げられないから.

仕上げられないのはどうしてかは難しいんですが,ほとんどは学習者の意識・心理の問題です.でも,単に「気合が足りない」という話ではなくて,
「とりあえず棚上げして,先に進む」
「わかりそうなところだけでもやってみる」
「1度で全部覚える(理解する)ことをあきらめる」
「教材を閉じてひと息入れる前に,今日は何をやったのかを数秒振り返る」
というできる人からすると当たり前で「なぜできないのかわからない」と思うようなstudy skills(学習技術)がないからです.

でも,この学習最適化させるべく自分の頭の中をコントロールするという技術はなかなか簡単に身につくものではないかです.それを「テキストに線を引く」「音読してみる」「書き出す」というだけのアドヴァイスにする人が出てきて問題はよりややこしくなります.だって,どこに線を引くか,何を音読したり,書き出したりすればよいのか,初級者はわからないわけで.いわゆるWhat would you put in the search box?(検索エンジンで何を検索しますか)という問題です.最も最近なら,How do you write prompts for Chat GPT?なのかもしれませんが.

でも,強引なアドヴァイスをするならば,英語のセンテンスを100覚えることでしょうか.常人でしかも英語が苦手な人は300とか700とかは無理です.でも,10とか30ぐらいだと文法・語彙が出来なさすぎるという問題をカヴァーするために引っかかりをつくるところまで行かないんです.上に挙げたTOEIC用のテキストのいずれでもよくわからなかったら,センテンスごと覚えるというのを100ほどやると初級者の悩みはクリアできます.
「英語のセンスがとか文法の理屈がわからない」という言い訳をするのは,それまで封印してみませんか.

上記の本が買いたくないので,センテンスだけ強引に100覚えたいという奇特ないれば,このリストの100センテンスを強引に覚えてみてください.結構考えて作っています.特にTOEICなりビジネス英会話の基礎の基礎のとっかかりとしては相性がいいはずです.

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