日記【息子と一緒に朝食を食べた記憶(慣らし保育1日目)】
離乳食に疲弊し始めた日々
息子、もう間も無く9ヶ月。
1日2回だった離乳食も、これから3回になる(する)。
4ヶ月間続けてきた離乳食は、ここ最近は少し悩みの種になってきていた。
ペロッとスムーズに完食することは珍しく、
途中でじっとしてられなくなったり、ぐずったり、泣き出したり。
当然、0歳児に毎食じっと座ってなんでももぐもぐよく噛んでご機嫌に完食するなんてこと、求めてはいない。
むしろ何も話せない息子なりに一生懸命何かを訴えかけていて、
それは大切な成長の過程で、ほんの通過点なんだろうと思うし、
元気に泣いて、食べられることは幸せだともつくづく思う。
どんなに分かってはいても、毎日のこととなるとどうしても疲弊してしまう。
色んな美味しい味を知ってほしい
好みや苦手がわかるようになってほしい
食べることを楽しんで欲しい、好きになってほしい
思いははそれだけ。
だからこそ、嫌がる姿を見ると焦る。
何が原因かもわからない。
「もういらんの?」「何が嫌なん?」
すごく嫌な声かけをしてしまう。
食材?味付?温度?食感?量?
スプーンの口当たり?姿勢?椅子?
声かけ?環境?
いくら試行錯誤しても、撃沈するときはする。
市販のレトルトだって迷わず頼るが、費用も嵩むので毎食というわけにはいかない。
作り置きだって、出汁を取ったりくたくたに茹でたり砕いたり潰したり。1時間くらいかかる。
そのまとまった時間を捻出するのにも一苦労なのに、
製氷機に出来上がったそれは、見た目には何かもわからない、食べるかどうかもわからない。
ご飯たべよう!と声をかけてチンして冷まして3品準備して、離乳食を食べ終えるまでにかける時間は毎回30分程。
今日はこの時間が苦にらないといいな…と毎回願う。
歌いながら笑顔であげても、食べない時は食べない。
行き詰まったら、大好きなバナナかヨーグルト。
これならたくさん食べるけど、一度食べると他のものを余計に嫌がる。
栄養が偏る…偏食になったらどうしよう…
もっと気楽にやればいい。
焦っても仕方ない。
そのうちしっかり食べる。
お母さんの笑顔が大事。
分かってるって
分かってるってば!
必死に焦ってやってるのが伝わってるのかもしれない。
じゃあどうしたらいい?
もし食べることが嫌いになったら、毎日あげてる私の責任になるのか?
経験談から親切に教えてくれる周りの声も、助けようとしてくれる夫の声も、何もかもが無責任に聞こえてしまう。
自己嫌悪。
疲れている。
"離乳食"から"一緒に食べる"に変わった日
息子の慣らし保育が始まった。
初日は8:30〜9:30の、ほんの1時間。
それでも、小さい息子と一緒に朝早くの電車に乗って定刻に保育園に向かう日々が始まることに
期待もあれば、ほぼほぼが不安と緊張だった。
前夜に持ち物や書類を万全に準備して、早寝する。
朝、5時に目覚める(息子が起こしてくれる)。
一通りの家事のルーティンを、息子がベビーサークルでご機嫌に過ごしてくれているうちにぱぱっと1時間ほどで終え、
6時に朝食をとる。
これまでは、息子の様子をみつつ
私たちの食事の前後で離乳食をあげていたが
保育園や仕事が始まると、あまり時間もない。
自分のパンを焼いている間に息子の食事を準備し、
隣に並んで食べることにした。
何より今日は息子の社会デビューとも言える日。
この小さな身体で、きっと物凄いエネルギーを使う。
頑張れ!いってらっしゃい!のエールを込めて、
大好きなバナナもヨーグルトも惜しみなく出した。
他のおかずを残してしまってもいい。
私はゆっくり食べられるかというと、なかなかに慌ただしい。
何せ、トーストにバターを乗せている間にもはやくくれ!と唸りながら手を伸ばし、催促するので
ずっと両手が動いている。
息子の口に運ぶ
→トーストにバターを塗る
→息子の口に運ぶ
→トーストを一口齧る
→息子の口に運ぶ
→コーヒーを飲む
正直、あぁたまには喫茶店でゆっくりモーニングでもしたいな…と産後何度も思った。
ただ、この日の朝食の時間は離乳食をあげるという作業はなかったように思える。
一緒に朝、保育園に出かけるために
一緒に一日のパワーチャージをした。
向かい合って離乳食をあげていた息子のことを、ずっと育てるべき対象として見て、責任を感じすぎていた。
この日、隣にちょこんと座って一緒に朝食をとる息子の横顔は
一緒に社会に踏み出してくれる家族だった。
バナナもヨーグルトも、おかずも全部ペロリと食べた。
途中立ち上がったり、ちょっとぐずったりもしたけれど。
予定通りの時間の電車に乗って、息子は保育園に登園した。
この子のまだわずか数ヶ月の人生にとって長い長い1時間の社会に出た。
頼もしかった。
時間が解決してくれるなんて、気楽に考えることはこれからも出来ないかもしれないけれど
ふと、こういう瞬間がふわっとやって来ることは
息子と居るとまだまだ沢山あるんだろうなと
自然に思えた日の記録。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?