文字で楽しむ写真展

現在開催中の写真展『パレスチナの旅 わたしの旅』
ありがたいことに平日開催にも関わらず多くの人にご来場頂きました。本日3月9日土曜日が最終日です。
行きたかったのにー!という人の言葉を真に受けて、今回展示の写真17点の解説をしたいと思ったのです。

この写真展のテーマは非日常にある日常。パレスチナはイスラエルに占領されており、今もなお入植地が広がりチェックポイントがあり分離壁があります。占領は70年余り続いています。そんな非日常な世界にも人々の日々の営みがあります。本来であれば占領という非日常で早く解消すべきこと、どんな状況においても人は生きていて生活する、そういったことを表現しました。


1 ベツレヘム アイダキャンプの家の階段を駆け上がる少女たち

少女二人が階段を駆け上がる後ろ姿を収めた写真です、ここに悲壮感はありません。パレスチナの難民キャンプは70年も続いていてもはや当たり前のようになってしまっている。彼女たちは難民として生まれ難民キャンプで育つのです。

2 ハンアルアフマルの少年

ハンアルアフマルは2018年10月にイスラエルから退去命令が出たベドゥインの村です。少年のいるその先に見える家々はイスラエルの入植地です。新たな入植地を作り拡大するための退去命令なのです。しかしSNSでのチェックインキャンペーンが世界中に広がったことで退去は延期となり今もこの村は存続しています。

3 ゴラン高原マジダルシャムス村のりんご農家

りんご農家のご夫婦が二人で収穫したりんごを乗せたトラクターで道を走りわたしに手を振る写真です。この村の人々には国籍がありません。元はシリアだった場所、今はイスラエルの占領下にあります。ここの住民はイスラエル人になることを望んでいません。国籍を拒否しているため無国籍という状態です。彼らの抵抗は教育と経済、その経済はりんごなどの農業です。アイデンティティーは失っても誇りは失わない、それがマジダルシャムス村、ドゥルーズの人々なのです。

4 エルサレム神殿の丘

エルサレム神殿の丘は言わずと知れた超がつくほどの聖地。その壁は嘆きの壁で、丘の上はアクサモスクがあります。神殿はソロモン王が元は建てたと言われています。岩のドームにある外側の屋根の模様の写真。ただただ美しいものです。

5 消えたパレスチナの人々、リフタ村

エルサレムの玄関口リフタ村。今は自然保護地区とされ元住んでいたパレスチナ人も戻ることが許されない。またイスラエルに住む人からも忘れられつつある村です。そこに住んでいた人の歴史がなかったことになるなんてありえない、悲しすぎる、だから記録する、写真を撮る。あったことはなかったことにできないから。

6  エルサレム旧市街の夜更け

エルサレム旧市街は4つのパートに分かれています。写真の場所はムスリム(イスラム教徒)エリア。写真は子供の後ろ姿。これで彼らの思想を判断できますか?みんな同じなのです。

7  ベツレヘムの日常 

幹線道路である、ヘブロンロードの歩道。移動式のジュース屋さんのおじさんが売り物のジュースを飲んでいる一枚。ヘブロンロードは途中、難民キャンプを抜け、入植地を横目にベツレヘムとヘブロン結んでいます。暑い夏の日、売り物であっても飲みたくなる甘いジュース。それをやってのける普通の日の出来事です。

8  オリーブ加工場で働く人

ベイトジャラはオリーブが有名です。オリーブはオイルにするだけでなく、最後の最後の搾りかすは平たい丸に固めて燃料にします。その加工場で働く男性の写真です。力仕事故、眼光鋭く全体的に渋イケメンな空気を醸し出しています。

9 デヘイシェ難民キャンプ

一見するとバカンスの広告にも使えそうな写真です。ブーゲンビリアの枝が伸び、玄関のドアが開き、家へ手招きされているようにも取れます。70年続く難民キャンプでは庭に植物も植えられておりその成長ぶりが時の経過年数を知らせてくれる気もします。

10 アイダ難民キャンプ

アイダキャンプの街並みと家のお使いをする少年。小麦粉を買って肩に抱えて家に戻る少年はどこの国でもいる少年です。先に見える小学校の高い壁と煤汚れた監視塔はインティファーダーの傷跡です。

11 ナブルス旧市街のパン屋さん

ナブルスは祝福されている、特に食べ物に関して。旧市街を歩けばあれ食べろ、これ食べろといつも以上に試食の嵐がやってくる。パン屋のおじさんは特に朝が早く、それでもあれやこれやとおしゃべりをしもてなしてくれる。

12 ナブルスの少年たち

どこの国の少年もスマートフォンが好き。仕事そっちのけで友達と二人でスマートフォンを覗き込む姿はまさに日常です。

13 ヘブロンの旧市街のスーク

ヘブロンは現在、ヨルダン川西岸地区(パレスチナ)で一番入植が激しいところです。そこのスーク(市場)には必ず屋根を取り付けています。一見日よけに見えますが入植者からの嫌がらせを防止するためのもの。その下で商売をするパレスチナの人々。抵抗が日常と言える一枚です。

14  ヘブロンのバリケード 日常にある占領

ヘブロンにはイスラエルの設置したチェックポイントがたくさんあります。チェックポイントから次のチェックポイントが見えるほどです。最初のチェックポイントの手前にバリケードがありますがその横をすり抜けるパレスチナの女性達を撮った一枚。占領下でも野菜を買い、料理をする力強いパレスチナ女性です。

15 ヘブロンの少女たち

占領下とはいえ、出かけるのが楽しい女の子達。おませにまだあどけない顔に施されたお化粧はこの日を楽しむ気概の表れでしょうか?

16  Acca(Acre) アッカに残るアラブ

アッカはイスラエルのアラブ人地区。アラブの様相が残っています。たった70年で様変わりしたところもあればこうやってイスラエルに残り続けるアラブがあります。

17  Mohammed Al Hawajri ガザの画家ムハンマドアルハワジリの作品

2月に来日していたガザのアーティストがわたしの写真を使って製作した作品です。福岡への訪問は達成できなかったので、作品だけでもと思い展示しています。彼のユーモアセンスが垣間見れる作品の1つです。

最終日の今夜はアラックの試飲ができますのでパレスチナの写真、料理、お酒、音楽を楽しみにいらしてください。


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ありがとう!
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Azusa Suga

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