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お買い物1

さあ、行こうか!

そう言って店の電気を消して戸締りをする。外に出ると重いシャッターを下ろし鍵をかける。

まずは、スパイス!スークにお気に入りの店があるから。紹介するよ。このすぐ近くだから。

広場を突っ切って教会を背にして右側のスークに向かう。スークはすごい人混みでみんな犠牲祭のためにお買い物をしている。案の定、スパイス屋さんも満員御礼という感じ。大声でアラビア語の単語が飛び交っているけど理解不能だ。

何のスパイスが欲しい?
ザータルとスマック、あとチキン用のミックスのと、オールスパイスね。全部500グラムずつ。
ザータル好き?パレスチナ人だね!
ザータル大好きよ。

ザータルの話をすると、必ず言われる。君はパレスチナ人だね、とかアラブ人だねとか。

わたしが聞き取れた言葉はサラームアレイコムの挨拶だけだった。何やら大声でわたしの欲しいものと量を伝えてくれてあっという間にスパイスが手に入った。一人だったら1時間くらい並んだかもしれない。観光客皆無なお店だった。

次はコーヒーのイブリークだね。その前におやつ食べようよ。あそこに屋台があるだろ?本当はラマダンの時に食べるのお菓子なんだけど、美味しいから。何個いる?1つでいいの?

そう言って半月型の甘い甘いアタイエフというしっとりとしたパンケーキを二つ折りににしたようなものを早速両手にしていた。

食べながら私たちは生活雑貨というか家庭用品というか今の日本ではなかなかお目にかかれない個人商店に向かった。

階段を下り、ショートカットそして坂道を行く。シュッとした青年と何やら立ち話。

今の人、この辺じゃ有名な歌手だよ。アラブアイドルに出たんだ。

そんな有名人もわたしの目にはシュッとしてるってだけで一人でまた会ってもきっと気がつかないこと間違い無し。慣れたと思っていてもまだまだアラブ世界には馴染めていないようだ、わたし。

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