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おばさん一人旅 #6 昼からビール、知覧地鶏の鳥刺しを喰らう(2024年2月)

私がお小遣いの範囲でコツコツ集めたANAの株式。
その株主優待券を夫にプレゼントした。

ところが一人で行くのはめんどくさいらしく何カ月も放置され、間もなく期限切れになりそうだ。期限が切れちゃうよ?と促したところ、「自分が株主なんだから自分で行きなよ。」と言われた。

夫よ、ありがとう✨


目的地は鹿児島

家族を起こさないように朝早く家を出て、電車を乗り継いで羽田空港へ向かう。鹿児島空港に着陸したあと、そこから空港リムジンで市内中心部に移動した。

関東産まれ、関東育ち。鹿児島は初上陸だし、当然土地勘はない。

バスターミナルの地下で遅い昼食をとることにした

バスを降りてすぐ、ビル構内の看板が目にとまる。
バスターミナルビルの地下にあるかごっまふるさと屋台村。

お昼の時間はとっくに過ぎているからお腹はペコペコだし、このビルの地下にある。それに鹿児島の郷土料理が食べられそうだし、ここにしちゃおう。

地下に降りる。

鹿児島の郷土料理のお店がここに集結しているから見て回るのも楽しい。どこに入ろうか決めかねて、怪しいくらいにぐるぐる何周もしてしまった。
どこも全部おいしそうすぎて。

でもなんとなく入りにくい。

「いらっしゃーい!どうぞ!」

とある屋台から元気に声をかけてくれるお兄さん。
彼のお店にはお客さんがまだ一人も入っていない。

マンツーマンで鹿児島の話を聞けるからラッキーなのかもしれないけど、変なプレッシャーを感じてしまい退散。
(お兄さん、ごめんなさい)

「くろころや」に決めた

おひとり様が先に何組か入っていたので、何となくここに決めた。

私が入店して間もなく、先客が退店して私一人に。
ランチメニューから気になった地鶏の刺身が気になり、鶏もも炭火焼と鳥刺しの定食を注文。

そしてビール。

昼からビールなんて贅沢。せっかくの旅行だからね。

初めて食べた知覧地鶏の鳥刺し
(ビールは見切れている・・・)

一人の女性が来店。仕事中のランチ?一人旅?

注文したセットのメニューが一つ、二つとテーブルに届き始めたころ、一人の女性客が来店。

「近くて仕事している方なのだろうか?」

何かのランチセットとレモンサワーを頼んだ。

「さすがにお昼休みにアルコールはないよね。旅行者かな?」

自分では、「まったく気にも留めていませんよ」というニオイを全力で醸(す努力を)しつつ、内心勝手に推測する。

その女性は料理ができあがるのを待つ間、ごく自然におかみさんと会話を始める。

うらやましい✨かっこいい✨

正直そう思った。なぜなら、私は話しかけるタイミングを見計らっていたから。
しかし、現実の私は一人で黙々と飲んで食べているおばさん。

「一人旅ですか?」

おかみさんがその女性に話しかける。

「そうなのよ、一人でどこでも行っちゃうの。」
「今は国内どこでも行きやすいですもんねー」
「国内だけじゃないわ。海外でもどこでも一人で行くのよー♪」
「えー、海外もですかー??😮」

きっかけは突然に

「私も一人旅なんですよー」

思い切って会話に加わってみた。

そこからはごくごく自然に旅の会話が弾む。大丈夫じゃん。

知覧の人は以前はどこの家庭でも地鶏を飼って食用にしていた話とか、子どもの頃、お祭りで売っているひよこを買って帰り成長した後の世話に困ったという思い出話とか。

旅ってこういう出会いがやっぱり楽しいんだよね。
楽しくて、お昼なのにビールをおかわりして居座ってしまった。

わかっているのに人見知りで警戒心の解けない自分に自己嫌悪

旅先で出会った人ともっと交流したい。
さりげなく、気さくに話しかけられたらどれだけ旅の楽しさが増すだろう。

けれども、どうしても様子をうかがってしまい、結局、「一人黙って飲み食いおばさん」になることもしばしば。

あの女性のようにさりげなーく、自分から会話が始められるような人になりたい。

旅慣れた人はたいていコミュニケーション上手

私はとある海外旅行好きのコミュニティに属していて、数カ月に1度リアルな飲み会などで交流をしている。
そこで知り合った人たちも、やはり旅慣れた人ほどコミュニケーションが上手で、初参加でも初対面でもすぐに溶け込める雰囲気を作るのがとでもうまい。

そういう意味では私はまだまだ旅慣れているとは言いがたい。誰に対しても、はじめのうちは警戒心がなかなか解けないから。
この警戒心も海外では防犯上必要なものではあるのだけれども、ちょうどよいさじ加減を身に付けたいと思った。

一人旅だろうがグループ旅行だろうが、旅を通して学ぶことは多い


こんな言葉がある。

「旅育」

旅を通して子どもたちに色々なことを学ばせよう、という意味だ。

いくつになっても旅を通して学ぶことは多く、「旅育」に年齢制限は関係ないと思っている。

例えば一人旅なら、

・どこでもすんなりと溶け込めるスキル
・「一人でできた」という小さな経験の積み重ねによる自信

家族や友達とのグループ旅行に行くなら

・複数の同行者と楽しく、心地よく旅行期間を過ごすための配慮
・旅行を楽しみつつも団体行動を乱さないための最低限の規律を守ること

どれも旅行という経験を通して学べるものだ。
これらは一例だから、人それぞれにもっともっとあるはず。

旅行を通して得た「気づき」が自分を成長させる。


以前の記事でも書いたように私は小さな達成感を積み重ねるのが好きだ。
一人旅ではどうしても自分の内面と向き合う時間がたっぷりあるからより多くの気づきがある。

昔何かの社内研修で言われたことがある。

「気づけたことがまずは一つ目の成長」

英語の勉強にしても、努力すべきポイントがわからないと何に注力すれば良いのかもわらないから学習効率も悪いし、なかなかスキルアップしないもんね。
気づきは成長に必要な何かを理解することなのだ。たぶん。

*2024.3.14 ナンバリング誤りのためタイトル修正


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