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LO使いがプロツアーの権利を獲得した話 ~青黒LOデッキガイド 2023年3月~

お久しぶりです。赤サブのティボルトです。

2023年に入ってから、だいぶ苦戦していて、この記事も2月から執筆が止まっていたのですが、何と先日Magic OnlineのModern Showcase Qualifierで優勝できました。

また、Youtubeもおかげさまで登録者530人を突破しました。
ご登録いただいた方にはこの場を借りて御礼申し上げます。

そこで、この記事では、ただのLO使いである私がどんな風に優勝したのかと、改めて使用したリストの解説等をしていきたいと思います。

なお、この記事には過去の記事と重複する部分や、一部有料部分で語っているような内容が出てくるかもしれません。過去にご購入いただいた方々には大変申し訳ございませんが、ご容赦いただきたく思います。

また、本文は全部公開にしております。
気が向きましたらフォロー、サポート、ご購入いただけるとパスポート代モチベーションが維持できますのでよろしくお願いいたします。

赤ティボって誰?

初めに、少し私の自己紹介を。
興味のない方は目次で飛ばしてください。

MTGとの出会いは、中学の休み時間に友人がやっていたのを見ていて、不要なカードもらってカジュアルプレイを数回。
数年空いてから高校の休み時間に友人と遊び始めました。
当初はルールもあいまいで、マナを出した土地に《ブーメラン》を打って唱えようとしていた呪文をキャンセル(謎)したりしていました。
初めて大会に出たのは同じく高校のときで、最初のFNMに持ち込んだのは《レイヴンギルドの師匠》と《不可視》を組み合わせた青単LOだったと思います。
大会のルールもわかっておらず「前回あの人は緑だったから、サイドに用意した対策カードをこのラウンドはメイン入れて対戦しよう」とサイドボードの意味を履き違えてました(そして普通に負け)。改めて書くと恐ろしい…。

それからミラディン~ローウィン辺りまでスタンでLOの他にも色々使って、イーブンタイド辺りから少し引退。
M11で《ジェイスの消去》が出たことをきっかけに復帰し、レッドサブマリンというお店で《悪鬼の血脈、ティボルト》と《ジェイスの消去》を使った赤青LOを組んで遊んでいました。
赤サブのティボルトの由来がこれになります。

その後、某店に勤めたり、ジャッジになったりしまして、スタンはカラデシュ辺りまでやって引退。
この頃までは、紙をメインでやっていたのですが、仕事を辞めた関係で紙で遊ぶ機会もジャッジをする機会もなくなり、段々とMO中心になって現在に至ります。
MOではLOだけでリーグやチャレンジに参加し、しばらく赤字続きでしたが、2020年11月の課金を最後に、昨年、一昨年は無課金で年間2000戦程度は回せる程度に勝てるようになりました。LOはイイゾ。

なお、極端にLOしか回してないため、他のデッキは下手くそで回せません。
またLOというデッキの性質上、簡単にメタられて負けるので、今まで大型大会での目立った成績もなく、100%情のデッキ選択であるためカジュアルプレイヤーを自認しています。

少し長くなりましたが、こんな私みたいなカジュアルLO使いでもうっかりプロツアーの権利を得られるんだぞというところをご紹介して、夢や希望を感じていただければ幸いです。

青黒LOとは

さっそくですが、まずは青黒LOについて紹介していきます。
そもそもLOとは、ライブラリーアウト(Library Out)の頭文字からとった略称です。
ライブラリーにカードがないときに引くことで負けるという敗北条件を相手に押し付けていくデッキとなります。
海外ではキーワード能力であるMillの方が、LOよりも馴染みがあるようで、Youtubeのコメント等でも定期的に質問されます。

モダンの成立が2011年5月に対して、LOの初掲載は2013月7月で、間もなく10年が経とうとしているデッキです。

モダン(現代的)って何だろう…

当初のリストから変わらないのが《面晶体のカニ》、《書庫の罠》、《彼方の映像》の3枚。
特に《書庫の罠》は初手に4枚あれば相手が探したタイミングで勝てるので1ターン目に勝てることもあります。

また《彼方の映像》はモダンLOのみに許されたパワー9です。

あんせすたるりこーる

LO特有のカードパワーを体験したい方はぜひ握ってみてください。

ちなみに私がLOを使っている理由は、他の人よりプレイが下手だと思っているからです。
自分は他より劣っているため、軸をずらす戦いでないと相手に勝てないという劣等感の塊みたいな理由でLOを握り始め、結果的にどんどんLOに特化してきた感じです。

Modern Last Chance 5-0

さて、最初に紹介するのは、Modern Showcase Qualifierの権利を勝ち取ったこちらのリストです。

画像はmtggoldfish.comより

大まかなリストは昨年に書いているデッキガイドがありますので、ここでは変更点のみお伝えします。

《完成化した精神、ジェイス》

完成化したジェイス君。
ストーリーあんまり読んでませんが、ファイレクシア化しても戻れそうな雰囲気があるとかなんとか。
ぜひ切削PW枠で継続してほしいものです。

LO的には、場面に応じて対応できる便利なカードという印象。
公開直後の感想と、使用してみての記事はこちらからどうぞ。

なお、《完成化した精神、ジェイス》は、選択肢が増えて便利ではあるものの、不安要素もそれなりにあります。
《夏の帳》や《神聖の力線》でマイナス効果が対象不適正になったり、《神秘の論争》で打ち消されたり、プラスで動いても《力線の束縛》や《邪悪な熱気》で除去されたり、《忍耐》で1ドローになったり、《殻船着の島》からインスタントタイミングで削り切ることができなかったり…etc。
構築内容にもよりますが、切削枠としては《正気破砕》や《ターシャズ・ヒディアス・ラフター》と比較した際に重いので、《彼方の映像》や《物語への没入》のようなアドバンテージ枠として2~3枚程度がちょうどいいのではないかと思ってます。

《石の脳》

《忍耐》許さん。
よく見るサイドカードである《夏の帳》や《神秘の論争》、《狼狽の嵐》が当たらないので、《漂流自我》などに比べると通りやすいのが良いです。
ただし《神聖の力線》は勘弁。
《忍耐》を入れてくる続唱系のデッキは、待機呪文も指定できるのでいい感じに機能してくれます。
《引き裂かれし永劫、エムラクール》も直接抜けるので、《外科的摘出》や《根絶》に比べて被害を最小限に抑えることができます。

対戦結果

さて、3月20日に行われたLast Chanceですが、特に権利を意識したわけでもなく、いつものリーグと同じ感じで参加しました。
結果としてはハンマーや硬化した鱗といった有利なところにマッチングして5-0でした。

ブリーチ以外の対戦については、動画をアップしてあるのでそちらをご覧ください。
ブリーチ戦は寝落ちして11分遅刻したため撮る余裕がありませんでした。

特に最終戦で超不利デッキである赤黒想起(《引き裂かれし永劫、エムラクール》入り)に勝てたので、Qualifierでの不利デッキを食えたのは次にも生きたと思います。かなりラッキーでした。

Qualifierに向けての調整

さて、今まで権利戦など勝ったことがなかった私は、そもそもLast Chanceで勝つと何があるのかも知りませんでした。

どうやら出るだけで賞品が貰える大会に出られるらしいと知ったのですが、問題は権利者が把握されていること。
つまり、無名のLO使いが抜けていることは周知の事実ということです。
しかも名前で検索すると…。

画像はmtggoldfish.comより

40名弱の大会で、LO使いが1名いる。
そんな状態の中で、《忍耐》や《引き裂かれし永劫、エムラクール》を入れない選択肢があるだろうか?いや、ない。

というわけで、デッキ修復対策をどうするかを検討することとしました。

案1 そのまま

40名弱の大会だし、マークされることはないのでは…?と一瞬思ったのですが、私以外のプレイヤーは他フォーマットも結果を出したり、環境に合わせてデッキを変えて入賞したりしている強いプレイヤーばかり。
記念受験も視野でしたが、せっかくであればワンチャンを掴みたいと思い、そのまま出るのは却下しました。

案2 《虚空の力線》

強いプレイヤーばかりなので、上振れでなければ勝てない。
そう思ったときに真っ先に思いついたのは、《虚空の力線》でした。
ただ、SEを入れて最大9回程度を力線スタートするのは現実的ではないですし、何よりも《根絶》で相手のキーパーツを除きたい場面や、《湖での水難》、《彼方の映像》の機能不全が気になりました。
そのため《不可思の一瞥》と《第三の道の創設》を利用した形で試そうかと思ったのですが、早々にこの案も没となりました。

案3 青白LO

青白LOがカウモンに強いという話を聞いて、青白LOの選択肢も考えました。
《安らかなる眠り》で《忍耐》やエルドラージへの対策をできるのはとても魅力的でした。
しかし、リストを確認しても青黒と使用感が全く違うため、時間がない中で使いこなすのは難しく断念しました。

案4 《屍肉あさりの地》

《魂標ランタン》を対策されるのを考えて、《幽霊街》の枠を1枚《屍肉あさりの地》にするのはどうかと検討しました。
打ち消されない墓地追放は強力に感じたのですが、起動コストが重く構えられなかったのと、《幽霊街》で土地ハメや《血染めの月》対策をしたい場面の方が多く、少しリーグを回してから不採用としました。

案5 メインサイド間の調整

一周回って慣れてるデッキでそのまま出ようかと考えたのですが、さすがに今年に入ってからの勝率が悪すぎて、下手すると勝率5割いかないデッキを使うのはどうかとなりました。
ただ、新しくデッキを調整する時間もなく、とりあえずメインとサイドを見直すことにしました。
(今年に入ってからあまりに負け越しているため、勝敗の記録をつけるのもしんどくなり、最近は全く記録をつけてません)

まずは予選を抜けてきたデッキを確認です。
すると、カスケードクラッシュ、ハンマー、独創力、カウンターモンキー辺りが多いことがわかりました。
そこで、これらを相手に入るサイドカードをメインにあげるなど微調整をして参加することにしました。

Modern Showcase Qualifier

リスト

というわけで、実際に使ったリストがこちらになります。

画像はmtggoldfish.comより

変えたところと理由は以下の通りです。

《墓所への乱入》(サイドへ)
バーンや果敢、マーフォークには有効ですが、抜けてきたデッキではそこまで数が多くなかったので、ほぼ見ないことにしました。
ただし、これだけで簡単に勝てる試合もあることからサイドに落とすことにしました。

《残響する真実》(メインへ)
以前もメインに入れていたこともある万能バウンス。
特に《濁浪の執政》、サイトークン、《レンと六番》など、有効に使えることが想定されたのでメインに入れました。

《闇滑りの岸》(《殻船着の島》と入れ替え)
ハンマーやカウンターモンキーを相手にした際、《致命的な一押し》を打ちやすいように黒マナカウントを増やしたいと思いました。
また、《湖での水難》を構えやすいというのもあります。
黒マナカウントについては普段からそうしろという話もあるのですが、個人的には《完成化した精神、ジェイス》の関係であまりタップイン土地は入れたくないと思っています。
これについても普段から《殻船着の島》を減らせよという話もありますが、《殻船着の島》はアドバンテージが取れるので2枚が良いです。
今回も後半どれだけ土地引くんだってくらい引くことがあったので秘匿が恋しかったです。
話がそれましたが、今回は先述の4つのデッキに絞ったため、《殻船着の島》を1枚《闇滑りの岸》と入れ替えています。

《罠の橋》(《滅び》と入れ替え)
先述の4つのデッキのうち、カウンターモンキーとカスケードクラッシュについてはデッキ的に相性がよくありません。
勝率で言えば微不利からトントンくらいでしょうか。
逆にハンマータイムと一般的な独創力は有利です。
また、サイドの入れ替え表を眺めていると、《滅び》がサイドインされることが少ないことがわかりました。
そのため《滅び》と入れ替えでカウンターモンキーとカスケードクラッシュに対して有効なカードを入れようと考えました。
特にカウンターモンキーについては、プレイヤーの練度が高いと手も足も出ない可能性があると考えたときに《罠の橋》の追加を思いつきました。

対戦結果

さて、そんなこんなで迎えたModern Showcase Qualifier。
結果はご存じのとおりです。

メタ読みががっつりハマって、運もあって優勝することができました!
対戦の様子については初戦以外は動画をアップしてありますので、ご覧いただければ幸いです。

まとめ

動画を見ていただけるとわかるのですが、かなり運が良かったところが多かったです。
私なんかがプロツアーの権利を得れたなんて今でも信じられません。
カジュアルに遊んでいるLOおじさんでもプロツアーに出れる!

「奇跡も魔法もあるんだよ!」

まとまりのない文章で申し訳ありませんが、最後まで読んでいただきありがとうございました。

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