棋士別:将棋番組の楽しみ方 [ベテラン編]

将棋番組の増加

ここ数年の将棋界の隆盛によって将棋番組が増えている。
タイトル戦は増えたしお好み対局の企画もできた。
タイトル戦だけでなく、挑決や予選の対局までもが中継されることも。
この功績は紛れもなく藤井聡太によるものだ。
将棋番組は解説の棋士と聞き手による雑談が占める割合が高いので
楽しむためには棋士ごとの個性を把握しておく必要がある。

羽生善治 (はぶよしはる) 永世七冠

主に対局者として登場する。将棋界の顔でありレジェンド。
往年の切れ味は鈍っているものの、
ソフトですら手のひらを返す難解な寄せ手順は健在で
鬼畜眼鏡とも将棋星人とも。
解説で登場するのは年1回あるかないかのSSR
メールの競争率は高いが返答もレジェンド級なので見逃せない。
解説スタイルはほとんど喋らずに盤面に集中する。
解説してくれよと思うかもしれないが、
羽生さんがうんうん唸りながら考える様を見ることが至福なのだ。
終盤の見切りは早く結論が自分の中で定まると急に解説が淡白になりがち。

谷川浩司 (たにがわこうじ) 永世名人

前会長。通称タニー。昔は若々しさ解き放っていたこともあった。
対局や解説での登場は少ないが、
対局者ならその立ち振舞いの美しさに感動する。
往年の光速の寄せが決まればなおさらカッコいい。
詰将棋作家としても一流。
自身がタイトル戦経験豊富なため話題には事欠かない。

森内俊之 (もりうちとしゆき) 永世名人

ウティ。以前は対局・解説ともに出演が多かったが、
フリークラスに退いて理事になってからはレア度が上がった。SSR
鉄板流が売りで受けの名手。自陣飛車が似合う男。
解説も鉄板でハキハキとした喋りで理解しやすい。
バックギャモンカレーの第一人者。
チャーミングな格好で笑いを誘うことも。
棋界のアイドル。

渡辺明 (わたなべあきら) 永世竜王

スマホ騒動の当事者。半ば竜王呼称が癖になっているが現在は棋王。
堅い玉で細い攻めをつなげるのが得意。
ソフトによるバランス型の将棋に苦戦してB級落ちも復権なるか。
打算的ともいえるが、婉曲せずにバッサリ切る解説は人気。
実は自身も結構ニコ生見て書き込んだりしていることから
鋭いコメントの指摘を野生の竜王と言ったりする。

佐藤康光 (さとうやすみつ) 現会長・永世棋聖

モテ1億と3手読む男。NPS100000003。将棋界の佐藤姓のボス。
ダイレクト向かい飛車などの力戦振り飛車を得意とする。
定跡に囚われず玉の顔面受けを好む変態流
羽生に最も破れた男として羽生世代を支える運営側に回った。
とはいえ自身もA級でプレーオフに出場などタイトルに絡む実力者。
ヴァイオリンを嗜み、クリスマスフェスタで手製のコーヒーを振る舞うなど
芸達者。
解説は稠密で人の良さが現れている。

三浦弘行 (みうらひろゆき)

Mみうみう。スマホ騒動の犠牲者。
研究家で斬り合いの将棋を好む。
解説での読みは鋭いが、雑談になると挙動不審になることがある。
聞き手の女流との相性に大きく左右される。

藤井猛 (ふじいたけし)

Fてんてー
振り飛車党御三家。システムの方の藤井。鰻屋。三浦とは群馬の同門。
藤井システム、角交換四間飛車、藤井矢倉など革新的な戦法を発明。
プロアマ問わず愛される人。

深浦康市 (ふかうらこういち)

対局相手とは家族よりも長い時間一緒に過ごして盤面を眺める。
これは恋愛のようなものだなというところから恋愛流
りゅうおうのおしごとの両刀使いのモデルとされる。
もし将棋星人が現れた時地球代表は深浦でいいのか?羽生がいいだろの
コピペから転じて地球代表に。(羽生、藤井聡は将棋星人とのウワサ)
NHK杯で森内相手に打ち歩詰めの筋で負けにした時に紅潮したり、
羽生さんが踏み込んで勝った時に解説で普通に勝てばいいのにとぼやいたり
可愛らしい一面も。
雁木はじめました。

久保利明 (くぼとしあき)

振り飛車党御三家捌きのアーティスト。加古川の星。
ニコ生で前代未聞の遅刻で反則負けを喫したことがある。
振り飛車が苦しい時代に唯一のA級振り飛車党でアマに人気。

木村一基 (きむらかずき)

将棋の強いおじさん千駄ヶ谷の受け師。髪の話は禁句。
解説では駒をぞんざいに扱い笑いを誘う名解説者。
万が一が起こらないような安全な手順をおじさん保険と言ったりする。

郷田真隆 (ごうだまさたか)

格調高いの代名詞。変化球ではなく本筋の手を好む。
うとうとした記録係にちょっとーと注意したことも。
背中をかくための孫の手新手を出した。
解説もダンディでクールに決める。

山崎隆之 (やまさきたかゆき)

山ちゃん。ちょいワル王子。
初代叡王など棋戦優勝は多いがA級に上がれそうで上がれていない。
相掛かりを志向し、佐藤会長に負けず劣らず変態的で真似できない。
薄い玉で戦う現代将棋は追い風になってるかも。
解説では自虐ネタを多用する(天然)傾向がある。

屋敷伸之 (やしきのぶゆき)

やしもん。いつもニコニコ笑顔がトレードマークで競艇好き。
銀が二枚とも前線に出ていくような急戦を志向する。
忍者銀忍者屋敷とも。

丸山忠久 (まるやまただひさ)

角換わり一手損角換わりの第一人者で
丸山ワクチンの創始者。飛車落ちでも角交換
解説にはあまり顔を出さないがポリシーあって義理堅い。
大食漢で特に食事が注目される棋士。
唐揚げ定食に唐揚げ3個追加は丸山定跡とされる。

阿久津主税 (あくつちから)

しゅえつではない。
対局・解説ともによく登場するナイスガイ。
羽生やA級棋士の犠牲になることが多い印象がある。
今期はA級2期目のチャレンジでA級初勝利なるか。(前回は全敗降級)

塚田泰明 (つかだやすあき)

つかぽん攻め100%塚田スペシャル
電王戦で涙の引き分けを勝ち取った男。
よく塚田恵梨花との親子解説が組まれる。

高橋道雄 (たかはしみちお)

みっちー矢倉の名家で横歩取り中座飛車も好む。
けいおん!で人生が変わった。ラブライバー
詰将棋カラオケでもけいおん!の曲を歌い上げた。
今期アニメの話は鉄板である。

豊川孝弘 (とよかわたかひろ)

マンモス!
将棋界一のオヤジギャグ男といえばこの人。
キリマンジャロ。両取りヘップバーン。
難解ホークス。間に淡路。青野取る一。など有名ネタが多数。

福崎文吾 (ふくざきぶんご)

永世前王座妖刀使い
解説では関西人気質の怒涛のボケが炸裂する。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?