見出し画像

わたしはあいみょんじゃなかった。

特別支援学級の教員になってから、毎年音楽の授業を担当しています。わたしは音楽科出身でもなんでもないのですが、ただ楽譜が読めてピアノが多少鳴らせるから、というのがその理由。
エセ音楽担当教員として、気がつけば10年余り経っていました。

10年もエセを続けていれば、エセじゃなくなりたいな、という気持ちも湧き上がって来ます。今から音大や教育大学音楽教育科の受験は無理ですが、専門家に技術を教わることはでき、授業に根拠をもつことができるのです。
そう、金とやる気さえあればね。

ということで、1年ほど前からボイストレーニングを受けています。
音楽の授業で? ポップス?? と思う方もいるかもしれません。
この辺のことは語れば500字くらいは語れそうですが(中途半端)、今回書きたいこととはズレるので割愛します。

ボイトレを始めてから最初の半年……いや、もっとかな、8ヶ月くらいはあいみょんばかり歌っていました。
あいみょん、良いですよね。親しみやすい雰囲気もありますが、歌詞がすごいです。新鮮な表現なのに、「わかる、知ってる、こんな感情」と思わせてくる底知れなさ。彼女の言葉選びのセンスは、どこからやってくるのだろうと思います。無条件で好きな女性シンガーなので、歌いたいと思いました。
あいみょんが好きなのは本当ですが、正直に言うと、わたしはSHAZNAに衝撃を受けて以来のいにしえよりのババンギャなので、あいみょん以外に無理せず歌えそうな女性シンガーをよく知らなかった。

音域や声質も自分に合っていそうだ、と思ったのです。
が、練習すればするほど、音程は合っているのに上手く歌えなくなっていきました。
ピッチが下がりやすいクセがあるので、そこを意識したり、気だるげな雰囲気をかもし出したりしてみましたが、どうにも上手くいかない。
……なんか、楽しくない。

そして気が付いたのです。

「わたし、あいみょんの曲は好きでも、歌うのはあまり好きじゃないかも」

年末に家族で見ていたカラオケ番組で、MISIAの「Everything」を歌っている人を見て、「20年以上前の曲なのに色褪せないなぁ」と素直に感動したのを機に、年明けのレッスンからEverythingを練習曲にしました。

そしたらね、これが楽しいのですよ。
レッスンで先生が教えてくれるポイントも、その日のうちに体得することができましたし、上達するスピードが加速していきました。
パワフルな声を出すコツってきちんとあるんですねー。歌声に芯が通り、太くなってきました。
そのまま波に乗り、先日路線変更2曲目、AIの「story」も仕上げとなりました。

わたしに合っていたのは、いわゆるソウルフルな歌声、と表現される女性シンガーの曲だったようです。
どう聞いても発声も表現も難しく、わたしには無理だーと思っていましたが、やってみたらあいみょんより簡単だった。というか、わたしに向いていた。
今なら和田アキ子も歌える気がする。

自分に先入観なく接してあげたいです。
アラフォーになってもまだ、新たな自分って見つかる。これだから人生ってやつはやめらんない。

最後までお読みくださり、ありがとうございます。

参加してます。6日め。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?