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S.C.Switch [RME MADIface XT / ARC USB 検証編]

弊社が現場で使用しているRMEのオーディオインターフェイスシリーズはARC USBというリモコンが使用でき、Foot Switch端子も付いています。ARC USB はTotalmixFXのSnapshot読込等の機能をアサインすることが出来ます。

S.C.SwitchのSW OUTをARC USBのFoot Switch端子に接続することによって、自動的にTotalmixFXのSnapshotを読み込ませることが可能になるということです。

もしメインシステムにアナログアウトプットがあれば、そこからS.C.SwitchのKEY INに信号を送ることがベストです。MOTU M64にはヘッドフォンアウトしかアナログアウトが付いていないため、今回のシステムではRME MADIface XTを通してS.C.Switchに接続します。

(今回は動画のキャプチャーにスペックが必要になったため、Macを入れ替えて使用しています)

では、仮のシーケンス素材を用意します。

上から
・サブシステム同期用のWait for note用MIDIトラック(今回使用しません)
・S.C.SwitchのKEY IN用信号トラック (to 32ch)
・S.C.SwitchのKEY IN用信号動作停止トラック (to 32ch)
・クリックトラック (to 1-2ch)
・カウントトラック (to 1-2ch)
・インストトラック (to 3-4ch)
という内容になっています。

シーケンス素材のデータをコピーし、サブシステムにも用意します。サブシステムではS.C.SwitchのKEY IN用信号トラックはMUTEするか削除してください。

サブシステム同期用のWait for note用MIDIトラックは今回使用せずに、MOTU M64のJamsync機能を利用してシンクしています。

次に、Totalmix FXの設定をします。

弊社では下記内容のSnapshotを作って現場で使っています。

・Snapshot1 : Main ON メインシステム使用 / PAへの送りON 
・Snapshot2 : Main MUTE メインシステム使用 / PAへの送りMUTE
・Snapshot4 : Sub ON サブシステム使用 / PAへの送りON 
・Snapshot5 : Sub MUTE サブシステム使用 / PAへの送りMUTE
・Snapshot7 : Mix ON メインとサブをミックス / PAへの送りON 
・Snapshot8 : Mix MUTE メインとサブをミックス / PAへの送りMUTE

このSnapshot4を、ARC USBのFoot Switch端子にアサインします。

Foot Switchが作動すると、Snapshot4がリコールされてサブシステム回線がONになるという仕組みになっています。

Snapshot1のメインシステム回線がONになっている時は、今回32chにアサインしたKEY IN用信号をMADIface XTのアナログアウトから出力するように設定してください。

S.C.Switchの設定が完了したら、準備は以上になります。

それでは、実際にメインとサブが切り替わる状況を確認してみます。

0:10くらいのところでメインシステムを意図的にストップしています。一瞬音が途切れますが、自動的にサブシステムに切替られたため持続して音が出ています。

それでは、システムの状況をMADIfaceXTとDigitalPerformerを使用して録音したデータを見て途切れた時の状況を見ていきます。

上のトラックから順に、
・メインシステム INSTトラック
・メインシステム Click/Countトラック
・サブシステム INSTトラック
・サブシステム Click/Countトラック
・切替状況が録音された検証用トラック(INST/Click/Countのミックス)

となっています。

メインシステムからの音が止まっても、検証用トラックには音が流れ続けているのがわかります。

では、どれくらいの音の隙間が出来たのか波形を拡大して見てみます。

1拍が見られる拡大率にしてみると、これくらいの隙間が空いています。バンドの中に混ざっていると、そこまで気にならないかなというレベルに思いますが、シーケンスだけで聞いていると一瞬の間がわかるくらいです。

他のシステムでもいくつか検証したのですが、この隙間はメインシステムの音が止まった状況やメインとサブの音を実際に切り替えるミキサーによってばらつきがあることが分かっています。

S.C.Switchは完全にアナログのシステムなので、KEY信号が途切れてFootSwitchが稼働するまでのレイテンシーはほぼ無いと考えて良いと思います。結局の所、切替の速度はミキサーのスペックに依存してしまうということです。

次のレポートでは、YAMAHA TF-RACKでの検証を投稿します。


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