ライブから見るTwilight Sky

2016年11月28日、今日この日をもってシンデレラガールズもめでたく5周年となりました。こんな日くらいは思い出に浸るのも悪くなかろうと、此度はTwilight Skyに焦点を当てたライブのレビューを公開しようと思った次第であります。
※本稿は2016年11月インマスで「るりいろ日和」にて無料配布されたルリ通号外に書かせていただいた記事を一部加筆・修正したものになります。

大盛況のうちに幕を閉じたTHE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS 4thLIVE TriCastle Story。神戸とSSA合わせて4日間にわたる過去最大規模のライブとなった今回、瑠璃子さんは全出演者で最多タイの3公演に出演されました。SSAでのSparkling Girl初披露は記憶に新しいことと思いますが、私が特に印象的だったのは神戸公演2日目のMCでこの日披露したTwilight Skyを「集大成」と称したことでした。思えばTwilight Skyは常に変化し続けてきました。その軌跡を振り返ろうと思います。

2013年6月 @JAM2013
最初に申しておかねばならないことがあります。私はこのライブに参加していません。映像化もされておらず参加された方からの伝聞でしかこの時のことを知らないのですが、初披露のステージに触れないのも違うと思ったので不完全な形ではありますが記載いたします。
このライブが開催されたのは「お願い!シンデレラ」のCDリリースから約2ヶ月後にあたり、シンデレラガールズにとってワンフェスやマチ★アソビのような観覧無料のステージを除くと初めてのアイマス外部で開催されたフェス系イベントへの出演でした。ソロ曲の初披露が外部イベントだったんですね。会場はZeppDiverCityTokyo。渋谷凛役の福原綾香さん、島村卯月役の大橋彩香さんとの3名での出演でした。
ここでのパフォーマンスで特筆すべき点は2番サビ後の間奏でしょう。今では李衣菜の象徴といっても過言ではないエアギターがなかったということです。とても想像できないですよね。間奏では腕を上下に動かすモンキーダンスをしていたそうです。またステージのライティングが夕焼けを想起させ、オレンジの光を浴びる瑠璃子さんが綺麗だったそうです。

2014年2月 THE IDOLM@STER M@STERS OF IDOL WORLD!!2014
2度目の披露の舞台はSSAでの合同ライブでした。つい最近まで(もしくは今でも)アイマスでSSAといったらこのライブを連想する人が多いことでしょう。私が初めて参加したアイマスのライブもこの公演でした。瑠璃子さんは2日間あった公演の両日ともに出演され、1日目にTwilight Skyを披露しました。
間奏でのエアギターを初めてやったのがこのステージでした。奇しくも同じ日に出演していたミリオンライブ!のアイドル、ジュリア役の愛美さんが持ち歌の流星群をギター弾き語りで披露したことで、エアギターはより李衣菜らしさを際立たせることになりました。

2014年4月 THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS 1stLIVE WONDERFUL M@GIC!!
SSAでの合同ライブから1ヶ月半後に開催されたシンデレラガールズ初めての単独ライブ。会場には"シンデレラ城に一番近い場所"として舞浜アンフィシアターが選ばれました。2日間で3公演が行われ、瑠璃子さんは全てに出演されました。
舞浜のTwilight Skyと言えばやはり2日目の夜公演でしょう。これもまたエアギターと同じくらいライブでお馴染みとなった、最後に「アイラブユー」と叫ぶパフォーマンスが生まれたのがこの時でした。これは1日目と2日目の昼公演では存在しなかったんです。おそらくあらかじめ考えられたものではなく咄嗟にやった叫びだったのだと思います。だからこそ特別で今でも心に深く刻みつけられているステージです。
またプロデューサーによるオレンジと瑠璃色のサイリウムで夕焼けを再現しようという企画が実施されたのもこの1stLIVEでした。"Project Twilight Sky"と称された企画の詳細については企画立案者のレポートがルリ通初回号に掲載されています。るりいろ日和のホームページ(http://ruriirobiyori.jimdo.com/ )にて無料で公開されているので興味があればそちらからご覧ください。

2014年11月 THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS 2ndLIVE PARTY M@GIC!!
1stLIVEからわずか半年という驚異的なスパンで開催されたシンデレラガールズ3周年記念の2ndLIVE。1公演のみながらも会場は代々木第一体育館と大幅にキャパを拡大しシンデレラガールズの勢いを感じさせました。
1stLIVE参加組がこの短期間でパフォーマンスをどう進化させるのか注目されていたライブだったように思います。そんな中で膝つきのエアギターなど、観客をさらに熱く盛り上げるためのより洗練されたステージが見られました。最後の「アイラブユー」もここでパフォーマンスとして完成されたと言えるでしょう。

2015年1月 CINDERELLA REAL PARTY 01~あかるくせいそにかわいくきよく~
2014年10月より放送が開始された本田未央役の原紗友里さんとのラジオ「CINDERELLA PARTY」通称デレパの初めての公開録音。昼夜の2回公演でどちらのライブパートでも披露されました。会場は科学技術館サイエンスホール。キャパがおよそ400人とこれまでで最も小さな会場でのTwilight Sky披露となりました。この時の「アイラブユー」はそれまで広い会場全体に叫ぶようだったのが、明確に観客に向けられていたように感じ印象的でした。

2015年6月 CINDERELLA REAL PARTY 02 ~イケてる彼女と楽しい公録~
デレパ2度目の公開録音。通称いかたこ公録。会場は山野ホールでした。これも昼夜2回公演で両方のライブパートで披露されました。大半のアイドルが単独ライブでしかソロ曲を歌う機会がないことを考えると2015年上半期だけで4回も歌っているのがどれほどのことかおわかりいただけるでしょう。またほとんどのステージが映像化されているのもとても恵まれているといえます。デレパの公録のBDは単独ライブのものより安価で、加えて単独ライブのBDはプレミア化してそもそも入手困難なものが多いので、ライブでのTwilight Skyの雰囲気を知りたいならデレパ公録のものはオススメかもしれません。
この時も前回の公録同様客席とステージの距離が近く、そこで膝つきのエアギターをやるなど臨場感溢れるライブでした。

2015年7月 THE IDOLM@STER M@STERS OF IDOL WORLD!!2015
アイドルマスター10周年を記念した合同ライブ。会場は西武プリンスドームとついにアイドルマスターがドームライブを実現させた公演でした。
このライブではメドレーの中の1曲として、なんとあのジュリア役の愛美さんとのデュエットで披露されました。半野外の西武ドームで現実に日が暮れゆく中、二人でエアギターする姿が忘れられません。また誰かとのデュエットで歌われた唯一のTwilight Skyでもあります。

2015年11月 THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS 3rdLIVE シンデレラの舞踏会 -Power of Smile-
アニメの延長線として開催された3rdLIVE。幕張メッセの展示ホールをぶち抜きライブ会場にするというのには驚きました。ここでも瑠璃子さんは両日に出演され1stからの単独ライブ皆勤メンバーのうちのひとりでした。
2日目に披露されたTwilight Skyは初めてバックダンサーを引き連れたステージでした。振り付けも大幅にバージョンアップを遂げ、ここがこう変わったなど具体的に示すにはキリがないほど大小さまざまな変化がありました。前回の披露からこの3rdLIVEまでの間にあった大きな出来事にデレステの配信開始があり、3rdLIVE時点でTwilight Skyも実装済みでした。ですがデレステの振りをそのまま取り入れるのではなく、これまでのパフォーマンスをベースにした進化系のように感じられました。

2016年9月 THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS 4thLIVE TriCastle Story -Starlight Castle-
「STARLIGHT MASTER」という新CDシリーズを引っさげての4thLIVE、その前半戦にあたる神戸ワールド記念ホールでの公演。シンデレラガールズにとって初めての地方公演となりました。2年前シンデレラ城のすぐとなりでライブをしていたアイドル達はついに自分達のお城を築き上げるまでになったのです。
ここでのTwilight Skyは言うなれば全部載せです。1stで生まれた「アイラブユー」2ndでの膝つきエアギター、そして3rdで進化した振り付けとまさに集大成と呼ぶにふさわしいパフォーマンスでした。このステージが2016年10月時点で最後に披露されたTwilight Skyとなっています。


最後に瑠璃子さんが神戸でのTwilight Skyを「集大成」と話した意味について私の考えを書こうと思います。
ここまで振り返ってきたようにTwilight Skyは回を重ねるごとにバージョンアップをし変化し続けてきました。それがSparkling Girlの登場によって、パフォーマンスだけにとどまらず楽曲そのものの意味が変化するときが来たのです。だからSparkling Girlを初披露する直前のステージを集大成と称したのだと思います。李衣菜のソロ曲がこれしかなかった頃のTwilight Sky、その集大成として。またこの集大成とは完成を意味するのではなくあくまで一つの区切りでしかないと考えています。この先Twilight Skyは単独ライブで必ず聴ける曲ではなくなりました。次にライブで聴けるのは下手すると何年後かもしれません。ですがきっとSparkling Girlを経た新しい空を見せてくれることでしょう。
最後にと言いつつもうひとつだけ。先ほども少し申しましたが、Twilight Skyは披露された回数が14回とシンデレラガールズのソロ曲では破格の多さであり、その上ほぼ全てのステージが映像化されているというたいへん恵まれた楽曲です。お手元やお知り合いが各ライブBDをお持ちでしたらぜひとも時系列順に視聴していただけたら。きっと新たな発見があると思います。

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