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チェックメイトは白のナイトで

先日投稿した記事の続きです。未読の方はこちらを先にどうぞ。

さて、先の記事において「あなたは黒埼ちとせの物語とどう関わるのか?」と締めさせていただいたので、今回の内容は「私はこう関わる」といったものになります。

ではさっそく本題に入りましょう。結論から言うと、私はちとせの描いた物語に懐疑的であり、おとなしく与えられた役割だけを演じるつもりは全くありません。
なぜならちとせの舞台は歪んでいるからです。というのもそれは千夜の変化を描く物語でありながらちとせが主演を務めている。
ではなぜ主演が千夜ではなくちとせなのか。一言でいってしまえばちとせには華があるからです。黒埼ちとせは自身を中心に世界が回っていくタイプだから。厳密には主役しかできないというのが今の私の認識です。そして何よりちとせ自身が本質的に自分の快楽に忠実な人間であり、人を魅了し人から注目を集めることを楽しんでいるからです。
例えばちとせは千夜のためにいろいろと連れ回したと話してますが、選んだ事物の最初の基準はあくまで自分が楽しそうと思ったかどうかとか。ちとせのほうが先に飽きてしまって辞めてしまい、千夜も追従したとか。黒埼ちとせとはそういう人間です。
千夜に私以外の生きがいが見つかれば私がいなくなっても大丈夫だって本気で信じてる。「僕ちゃん」の呪いを解いてあげたとしても千夜が自らの意思でちとせに寄り添い続けることなんて明白なのに。きっと無意識のうちに気づいていながら見ないふりをしている。まあそれに関しては千夜にも同じことが言えるでしょうけど。

閑話休題、ここまではちとせの物語をどう読むかについて。ここからはプロデューサーとしてどう関わるかのお話。
先の記事のタイトルに「盤上」を用いたのはSSR [緋薔薇の令嬢] にてちとせが自らを赤の女王と形容したことからなのですが、もうひとつ理由があります。

このちとせがついている「嘘」とはなにか。私は「ちとせが自らを赤の女王と形容したこと」だと解釈しました。先の記事でアイドル黒埼ちとせとは彼女の演じる役名に過ぎないと書いたのと同じです。

つまり本当のちとせは盤上にいない。彼女はチェスのプレーヤーのポジションに自らを置いているのです。そして私はプロデューサーとしての自分をちとせの対局相手に位置づけました。黒埼ちとせをプロデュースすることは彼女と戦うことだと私は定義付けました。ちとせと同じ視点の高さに立って彼女の世界に介入する。お互いに持っている駒は同じ。クイーン/黒埼ちとせ・ナイト/白雪千夜・ビショップ/プロデューサー。対局はまだオープニングです。この先にどんな盤面が展開されていくのか私自身も楽しみにしています。

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