狂気に惹かれる

フィンセント・ファン・ゴッホの生き様に惹かている。

垣間見える狂気が好きなのだ。
彼の作品のなかには、何か執念や執着と言えるものがある。

私だったら、精神病院に入院した日には仕事なんてすぐ止める。絵を描くことが仕事だったら、すぐに止める。
同居していた友だちと喧嘩して、出ていったら、ちょっと絵を描くことを止めようと思う。

でもゴッホは絵を描くことをやめなかった。
たとえ精神的に病んでいても、気分が塞ぎ込んでいても、絵が売れなくても、同居していた友だちと喧嘩別れになって失っても、絵を描き続けた。

絵が好きとかそんなレベルではない。執着していた。描いても描いても浄化されることのない執念みたいなものが感じられた。

マイルドに言えば「こだわり」なのだろう。ゴッホはこだわりや思い込みの強い人だった、と言われている。

性格的なこだわりや思い込みとかもあるかもしれない。けれど、それでも彼は描き続けたのだ。絵を描き始めたのは遅い。生きている間では全く売れもいない。だけど描き続けた。

そして30歳半ばで亡くなった。生に対する執着なんて微塵も感じさせることなく、命を燃やして死んでいった。

わたしはそういった"生きることへの執着"すら忘れた狂気に触れることが好きだ。

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