保育園に入りたい

保育園はダレのもの? ”水際作戦”を超えて、フルスペック型から自由になるには

「保育園落ちた、日本死ね」が世間を賑わせて以降、”待機児童”の問題が大きく知られるようになりました。
最近では「#保育園に入りたい」というタグが利用され、
保活中の人はもちろんですが、むしろ保活を終えた人たちが、この”問題”を解決すべく、様々な活動を行っています。

と、いう状況の中で行われた「#保育園に入りたい」イベントに参加してきました!

参加してみて、あらためて感じたことを書きます。

また、ちょっと長くなっちゃうのですが
末尾に、1部のパネルディスカッションの記録を残します。
議事録ではなく、こういう話が出たよ〜程度のメモですが
「行きたかったけど行けなかったー!」という人たちには、話された内容の雰囲気くらいは伝わると思いますので、どうぞー。

なお、選挙になっちゃったため、参加するはずだった議員さんたちはみんなご欠席でした。
社民党の福島瑞穂さんをのぞいて。

福島瑞穂さんのフットワークの軽さというか、現場・現場にあしを運ばれる姿勢、行動力って本当にすごいです……!
ご参加ありがとうございました。興味を持ってくれていて嬉しいです。
と、ママの1人としてお礼を言いたい気持ちです。

では、以下より。

***

<<参加してみて、あらためて思ったこと>>

保育園は、ダレのもの?

「保育園は誰のもの?」
こう聞かれたら、多分、みんな「え、そりゃもちろん……」って、答えられると思うんですね。
そうとも言い切れないかも、って、疑うことなく信じちゃうような強さで。

パターン1「働くママのためのものでしょ」

でもこれね、ちょっと違うと思うんです。
たとえば、これまでママが外働きしていたけどパパも外に稼ぎに行くようになって……というパターンもあるし、シングルファーザーも利用している。
ママだけのものじゃないです。

パターン2「働く親たちのためのもの」

これも、ちょっと違うと思います。
確かに、保育園利用者の理由の大半は「就業」です。
でも就業以外にも
虐待の恐れ、修学、妊娠・出産、介護など
様々な理由があります。

じゃあ、保育園は、誰のためにあるのか。
正解は「子どものため」です。

子どもが、健康に、安全な環境で育てる権利のためです。

(ちなみに理想とか考え方とかの話じゃなくて、保育園は実際に「児童福祉法」で規定された施設です)

「#保育園に入りたい」にせよ「保育園落ちた、日本しね」にせよ
ここを置き去りにしちゃうと、色々な弊害が出てきてしまうと思います。

どんな弊害が起きる可能性がある?

1、子どもの命が脅かされる

”質か量か”みたいな話は保育園についても言われることがあって
「質をどうこうより、まずは量を増やすことが大事だ」とか
「保育の質を上げていかねばならない」とか言われることがあります。

実際に今求められているのは「質も量も」で、
なぜなら国で規定されている”質”だって現状、本当に最低限のものだし
(例えば年齢ごとの保育士の配置基準は、国の基準のままでは安全性の確保に困難があるため、
 数なくない自治体では、自治体負担で保育士の人数を増やしています)
量が圧倒的に足りていないのは言わずもがな。

「両方なんて難しい、一個ずつ」って言いたくなるところですが、どっちも不足してるから、譲れないんです。

なお保育園がどれだけ足りていないかと言えば、
32万人(by国)とも86万人(by野村総研)とも言われています。
……認識の差がでかい!!!!
(潜在ニーズの正確な把握についての問題も、今日は話題になっていました)

で、ですね
保育園が「子どものため」というのを置き去りにすると、どうなるかというと
”質”を落として量を求めようという動きに繋がります。

これは杞憂とかでは全くなくて
小規模保育施設での年齢上限を撤廃しようという話もありますし
(3歳以上年齢の子の発達に適切ではなく、2歳以下の、特に乳児の物理的リスクにも繋がります)
保育支援員制度はすでに導入されていて、
数時間の研修を受けるだけで、保育士資格のない素人が保育にあたることができるようになりました。
(子育て経験のある人、という縛りはあるようですが、保育と育児は全くの別物です)
(完全に同じ仕事をするという感じではないですが……)

保育オバとかいう、バカにした話もありますよね。

”質”に関して、今と全くもって同じにすべき、というわけではありませんが
子どもの安全性や健康的な発達に関する部分を譲るわけにはいきません。
子どもの健康と仕事とを天秤にかけなければいけないのは、非常に残酷な選択です。
そういう選択肢は、望ましいものではありません。

以前「フリーランスの保活を考える」イベントに参加したことがあったのですが、
その時、参加者から「認可にこだわらず無認可やシッターの利用を行う」ことを推奨する意見もありました。

お金の問題は置いておいて(大きな問題ですが、自治体によっては大幅な補助もあります)
どちらの利用も大変に有効ですが、安全性の確保という点で、認可園に劣る現状があります。
シッターの場合、質が担保されたシッターであるか否かを確認するのが非常に困難であり、
無認可園の場合は、非常に優良な園もある一方で、認可園と比べた時の事故率の差は歴然としています。

子どもの安全性の確保に関し、大幅にリスクが高いとわかっているものを選ばなけれなならないというのは、
大変に不公平です。
子どもの安全は、バーターできるものではありません。

「子どものため」を第一に置かないせいで、
こうしてすでに、大人の(ともかく箱を増やせばいいんでしょ、という)事情が優先されがちな現状があります。
この動きには歯止めをかけなければいけません。

2、子どもが、親の働き方による「身分制度」の割りを食うことになる

「フルタイムのパート」さん、という人たちがいます。
フルタイムで仕事をしているにも関わらず、時には社員と同じ量・時間の仕事をしているのに、待遇に差があるようなパターンです。
パート・業務委託などの場合、正規雇用の場合と比べ、復帰が約束されていたとしても点数が低くつけられてしまう自治体もあります。
同じ時間仕事をしていても、フリーランスだと点数が低いというような場合もあります。

「同じ時間仕事をしていても、待遇に差がある」というのは、言ってみれば身分制度のようなものです。

同じ「両親ともが8時間仕事をしている」という赤ちゃんでも、
両親とも正社員なら認可園に入れて、両親とも非正規雇用なら無認可園にしか入れない。
ね。身分制度みたいですよね。

保育は子どものためのものです。
親がどういう親であるかに関わらず、子どもの「育つ権利」は、平等に保障されるべきです。

大人の事情に子どもを巻き込むことで、子どもの権利を削減してしまうのはよくないです。

3、子どもは「有権者のおまけ」ではない

待機児童という言葉があるけれど、子どもは待っていない。
待っているのは、有権者である保護者だ。
……と、いうような話が(ポジティブな意味で、でしたが)ありました。

そういう側面もありますが
「有権者」って、ただ「選挙権を持つ人」のことです。
選挙権のない人には人権がないかと言えば、そんなことはありません。

子どもたちには、選挙権がありません。
その代わり、有権者である大人には、選挙権のない子どもたちの権利を守る義務があります。

子どもたちの持つ、安全や健康に十分に配慮されて育つ権利は、大人たちがホドコシで与えてやっているものではありません。
そして保育は、子どもたちの育つ権利を守るためのものです。その保護者に、たとえ選挙権がなかったとしても、子どもたちの持つ権利は損なわれません。

「有権者である保護者の声を聞くべき」というのは
議員への呼びかけに関してはとても有効なものと思います。

有権者(市民)は議員に強く、議員は自治体職員に強く、自治体職員は市民に対して権限を持つ。
っていう、ジャンケンみたいな構図もありますし。
(そして今日の会は、議員へのアピールも兼ねたものだったので、そうしたセリフが出ることも理解はできます)

しかし、「有権者である保護者のために」が強く押し出されちゃうと
子どもはいつまでたっても「おまけでホドコシを受ける人」扱いになってしまいます。
それは、子どもの持つ権利を蔑ろにするような扱い方です。

日本は、もはや伝統的なレベルで「子どもの権利」への意識が非常〜〜〜〜〜に薄い国で、
親学とかが出ばってきているため、現代でもまだ薄いままです。
そもそも「権利の主張」を「ワガママ」「うるさい」扱いすることの多い、未熟な国です。

そういう中で、ごく普通の、当たり前の前提に「子どもの権利である」「保育園は子どものためのものである」という点を据えておくのは、
とても重要なことと思います。

保育は「福祉政策」?「経済政策」?

これもたびたび出る話ですね。
日本の場合、「福祉」の定義がものすごく狭くて……。
私はいわゆる福祉畑出身、というか福祉の土で基礎工事してもらってる感じの人間なのですが
その立場からいうと「政治も福祉」というか
この社会に福祉で囲えないものはほとんどない。という感じなんですけれども
日本だと、「福祉」=「弱者・困っている人・カワイソウな人への施し」って感じですよね。

もう、その発想から貧困なので、「福祉or経済」の話って実りが薄いんですけど
ちょっと危機感も強いので、触れたいと思います。

現在は福祉政策として語られているけれど、経済政策として語るべき。という話が、度々出ます。
「投資効果」という話として見てもいいかもしれません。

私は逆に考えていて、
本来は単純に子どもの育ちの権利の話で、福祉の話なのに、
経済の方向でばっかり話をするから、質の話が置いていかれたりして迷走するんじゃないか。
と思っています。

保育に関連しての「投資効果」の話は、確かに大切なものです。
ジャパンは財政が逼迫した国なので、特に「投資効果」は気になるところです。
それに実際、保育への投資は回収が見込みやすい(企業減税よりもよほど効果的、という数字もある)そうです。
ただ、
じゃあもし、投資効果が薄いのであれば保育政策には力を入れなくてもいいのか、と言えば
そんなことはありません。

そもそも
投資効果が薄くても欠かすことができない事業にこそ、国は金を投じる必要があるわけです。
だから税金払ってるんです。

交渉手段として「経済」の話にするのを悪いこととは言わないですが
本気で経済としての話を優先しちゃう人たちも少なくないので、
経済の話として交渉するリスクを念頭から外してしまわないよう、注意しておきたいなとは思います。

あとね、
経済政策の話にしちゃうと、「あずけてる分、ある程度以上は稼いである程度以上の納税をしてもらわないと」みたいな方向になりがちで
そうなると、「被雇用者でフルタイム週5が安定して確定しているバリキャリ以外は預けにくい」みたいな硬直化にも繋がりやすいですよね。
多様性がますますロストしそうな感じ。
怖いです。

そういえば、生活保護のことを思い出しました

上の話とも繋がるかもしれないんですけれども
今日はちょいちょい、生活保護に対する憲法違反な自治体の扱いについて、色々思い出しました。
いわゆる「水際作戦」のことです。

生活保護を受けようと申請に行くと、
申請に行ったはずなのに「相談」扱いにされて、申請させてもらえなかった、というアレです。

うちの子が0歳の時、窓口で
「あぁ、あなたの働き方では絶対に無理ですね。認可は諦めて、もう少しお子さんが大きくなってから一時保育とか利用したらいかがですか?」
みたいなこと、言われたんですよ。

今から思うと、あれまさに「水際作戦」だったな、って。

私は「いえ、それでも申請は出します・v・」つって出したんですけど
あれで申請を出してなかったら、待機児童とか保留児童とかとしてもカウントしてもらえなかったんだよなぁ。と。

「数で示す」というのは、ものすごく大事なこと。
潜在的なニーズがある、という86万人のうち
「本当は保育園を利用したいのに、無理に決まってるからって申請にも行かなかった(行けなかった)」人が4割もいるそうです。
この4割は、ニーズとしてカウントされることさえありません。

「水際作戦」がなくても、自分の中だけで諦めてしまうこともあるでしょう。
でも、もったいないです。
「利用したいな」ってちょっとでも思ったら、申請しましょう!

潜在的ニーズの把握のために
たとえば世田谷では、妊娠した時に自治体スタッフとのカウンセリングがあり、出産後のこと聞いてみたりしている
(しかもそれすると1万円分の育児助成チケットみたいのもらえるの、すごい!)


とか
母子手帳発行の辞典とか出生届出した時点とかで子どもの数はわかるんだからそこでアンケートでも取れば、とかって話が出ました。

本当にその通り!
把握ができないなんてウソだよーしてないだけだよー
と思いました。

個人的には
「すぐに復職したいと思ってたけど、産んだら考えが変わった」とか
「しばらく育児に専念したいって思ってたけど、もっと早く復帰したくなった」とか
産んでからわかることもあると思うので、
そういう時点でも再確認のタイミングがあったらいいなと思いました。

なお、私は
「しばらくは専念したいって思ってたけど、産んだらすぐに復職したくなって、
 実際すぐの復職が必要だったから(保育園を利用しないまま無理くり)産休明けすぐから復職したけど
 体を壊してしまい、子が3歳になる今も不調が多い」
みたいなタイプです。

ニーズも十人十色ですね!

お金よりもコミュニティ?

コミュニティの力は、時にはお金よりも強いです。
人はお金を失っても必ずしも貧困に陥るとは限りませんが、そこに孤立が重なれば貧困待ったなしです。
「育児」にも似たところがあって
本当に必要なのは、保育園や「金」ではない場合が多い、という話がありました。

例えば保育園を望む理由は、
・お金が欲しい
・子どもに、仲間・お友達を作ってあげたい

など様々あります。

さらに、お金が欲しいという場合でも
・子どもに習い事をさせたい
・子どもの将来の進学のため

など、様々あるでしょう。

この時、
「お金が欲しい」の理由を、お金や保育園の提供以外の形で支給できるなら、支給すればいいのではないか。
という感じの話でした。

で、コミュニティ。
例えば児童館や子育て支援施設など。

たしかに、子育て中のママは孤立しがちですし
お金を稼ぐ「目的」の方が果たされるのであれば、それでいいのかもしれません。

ただ、個人的には
それでは代替できないものは多いかな、と思いました。

生涯年収に大きな差がつきます。
そもそもお金って、使い道が自由なのがいいところじゃないですか。
そこ限定されちゃってたら、ちょっと不便かなって。

私は「フットワーク軽いコミュ障」で、あまりいろんな人と絡むとかしたくない人間です。
お金は欲しいですが、キャリアとかは正直別にいらないので
そこそこの稼ぎを、あまり労力かけることなくいただきたいです。
(ワークホリックな人間なので、スイッチをできるだけオフにしておかないと、ワーク以外の生活を破綻させがちなのです……)
(なので、子ども産んでからは仕事のスイッチをほとんどオフにしています)
(ワークホリックは、単に強迫観念と生来の真面目さから来ているだけなので私的にもオフでOKです)

で、お金は
子どものことだけではなく、本を買ったりBUMP OF CHICKENのライブに行ったりに使いたいです。

そういう人間には、コミュニティばっかり提示されてもちょっとな……というところはあります。

「孤立させない」のは自治体の義務だしめっちゃ大事なこととは思うのですが
”絆”がなくても生きていくのに困らない仕組みを作る、というのも国とかの大事な仕事の一つと思うので
その辺はうまくバランスして欲しいなと思いました。

っていうか
「金や保育園よりコミュニティ」って話になると、
イデオロギー優先して金かけるのも保育園つくるのも失速させちゃう恐れのある人たちが与党に多いので、ヒヤヒヤしました。
(結局はこれかも)

多様な働き方に対応した、多様な保育園を!

これ、とても望まれます。
欲しい!

「フルタイム週5じゃないと戦場に立つことすらできない」みたいな現状ですが、
たとえば、
託児付きのコワーキングスペースがあったらそこで週3日くらい働きたい、とか。
(というか、すでにいくつかありますよね)
http://kurashigoto.me/articles/HIK06
ニア宅オフォスとかも。
https://www.bpo.k-evolva.com/service/bpo/neartaku/

無認可園に通う子や、シッターを利用した時の助成も大事です。
うちも1年目は無認可園だったのですが
自治体の補助により、認可園と同額の保育料で通わせることができました。ありがたやー!

ただし前述した通り、
結局、認可園と比べて安全性や子どもの健康な発達を考えた時に
リスクが高い、明らかに劣る、というようなことがあれば
それは公平な選択肢にはなり得ません。

多様性の付け方には、十分に注意して欲しいな、と保護者として思います。

世代間? 地域差? で、ギャップがすごい!?

今日
「保育園は、お金のないカワイソウでコマッテルおうちの子がいくところ」
という、いわばスティグマがまだまだ強い、という話が出て来て仰天したのですが(「スティグマってなに?」っていう話はこちらから

そういう意識って、私が小さい時にはたしかにあったと記憶しているんですけれども
この数年、すでに保育園利用者は「勝ち組」としか認定されてないと思うんですよね……。

年代差とか、地域差とかがあるのかもしれません。

なお、スティグマ強い方(旧)も、”勝ち組”みたいになっちゃう方(新)も、よくない状態ですね。
もっとフラットに、
ただ単純に、必要な子どもに必要なサービスが提供されることを望みます。

自治体の情報の出し方の不明瞭さ

これはめちゃくちゃ問題ですね。
園ごとの倍率も最低点も公開されていない、という話がよく問題として出るのですが
うちの自治体は
倍率や最低点はもちろん、点数の付け方すら公開されていないです。
窓口行って、窓口の人が「この人には仕方ないか……」って思ってくれたら、見せてくれる。
みたいな感じです。

話にならないですね。

自治体への情報公開請求は、もっとやっていった方がいいなぁと、あらためて思いました。

「このイベント、セックスワーカーとか来にくいだろうな」

保活、特にフリーランスの保活のことを考える時
私の頭の中には、わりとよくセックスワーカーの存在があります。

セックスワーカーって個人事業主なんだよねって聞いてて
「保活、やること一緒だね!!!! お疲れ様ですめっちゃ面倒よね!!!!」
っていうね、気持ちがありまして。

で、今日の第二部はワークショップだったんですが、「フリーランスの保活を考えよう」なテーブルに行った時
「どんな仕事をしているフリーランスなのか」を自己紹介で話してください、というのがあったんですね。

これ、ちょっと苦しいなー、と。

フリーランスっていっても本当に千差万別、様々なので
話を通じやすくするために必要な質問ということだったと思うのですが
個人的には「どうしよう……」という気持ちが芽生えました。

実際の保活での申請書類とかも、うちの自治体だと
仕事内容をかなり細かく書かなきゃいけなかったり、
取引先の連絡先も必須だったりします。

で、窓口って地元の人がいることも少なくないわけなので
色々難しいことあるんじゃないかな……って、思ったりすることがあるのです。

(アリバイ会社とかの話も聞くけど……保活ではどうなんだろう……?)

ただ、セックスワーカーの保活については
私は全っ然知らないので、語りません。
(夜仕事なら夜間保育の活用なのかな?とか)
(託児付きの職場もあるって聞いたけど無認可になるだろうし、安全性はどう?とか)
(でも風俗つっても昼間もあるし、そうしたらやっぱり一緒の保活を皆さんもしているの?とか)

SWASHさんとレイプクライシスネットワーク(RC-NET)さん共催のアドボケーター養成講座に行った時も
どのタイミングで、誰にどう聞いていいのかわからなくて
(こんな質問していいのかしら?とか思ったりもして)聞けていないし、
いつか、どこかで、どうにかしたいです。

「認可園じゃないから子どもの安全性が心配」みたいなことを、思っているのに言えない。
みたいな状況でないならいいなと思っています。

***

考えたことは、以上です。
ここまでお付き合いいただき、ありがとうございます。

以下は、第一部のパネルディスカッションで出た話のメモです。
議事録は参加者オンリーで公開されていますので、メモに留めます。
また、私の考えは挟まず、出て来たままに羅列します。

***

・保活、という「不毛な椅子取りゲーム」を終わらせたい

・自治体に働きかけても増えない(自治体も頑張ってるのに増やせないことも)→もっと国も頑張ってよ!

・メディアの人は、今回の選挙の政局(どっちが勝つか)だけでなく、保育政策がどうなのかも取り上げてね

・待機しているのは、子ではなく親(有権者)である

・保育政策のメインは就労支援である

・働く母親が増えている

・ポイントが低い人は、入園後に退園させられることもある

・政府が言っている通り女性は「活躍」して働こうとしているのに保育園が不足しているのは、国の努力不足。

・「子どもにそんなに金をかけてどうするんだ」という声も強くなって来ている

・今三人子どもがいるけど、一人目の保活で全落ちしていたら、2人目・3人目の子どもはできなかったと思う

・保育園を作るにも土地がない。
 世田谷では、国有地を使うのはもちろん、民有地を借りることもしている。
 資産運用として有用であることを示すため、資産運用に詳しい人を区で雇いもした。

・世田谷区は借地代が高いので、民間の業者も世田谷で保育園をやりたがらない。
 ので、「借地代の3分の2は世田谷が出す」として民間を読んでいる

・自治体には、どうしても財政の限界がある

・地域の反対を押し切っても作ればいい、と思っていたが、
「ここで子どもたちは暮らしている。散歩にもいく。
 反対を押し切れば、子どもたちが嫌がらせを受けることになる」と説得されて思いとどまった。

・「駅近じゃないと通えない」親のニーズと、「広さの確保のためには駅から遠くなる」という状況とのギャップ

・国の配置基準では1人あたりの子どもに対しての保育士の数が少なすぎる。
 そのため自治体で任意で保育士の数を増やしているが、それも自治体の持ち出しなので、きつい。

・引っ越ししたくても、年度途中では引っ越し先で保育園に入れないことがある。
 そのせいで、引っ越しができない。(できても目と鼻の先とか)

・常に保育園を退園させられる恐怖に縛られる。転職とかできない。

・確実に復職するために、激戦の1歳を避けるべく、戦略的に0歳児復帰している場合がある。
 これをなくせれば、0歳で本当に必要な人(産休取れないとか)だけにリソースを回せるし、公費も減らせる。
 本当は0歳の間は休みたい、子育てしないのに、という人が、そうできる環境が必要。

・むやみな育休の延長は、雇用段階で女性を不利にしたり、逆に出生率を下げることもある(ドイツで実例あり)

・育休取得や育休延長と言ったとき、ママだけでなくパパも担うこと

・「隠れ育休」……有給を使って育児をするパパ

・育休をとって初めてわかることがある

・働き方を変える必要がある
 子育てor仕事、という状況はおかしい

・ワークシェア、保育シェアなどの多様性が欲しい
 フルセットの保育園を作り続けるのも無理だし、フルワーク週5で仕事したい人ばかりではない
 フルワーク週5以外の人も利用できる保育園が必要

・幼稚園ママ、専業主婦など、アプライすらできないママが少なくない
 (専業主婦の幼稚園ママの半分くらいが復職を希望していることも)

・専業ママvsフルタイムワーキングママ、という無駄な対立。

・「地方なら空きがある」とも限らない

・今、保育園の不足の数は32万人と言われている(By国)
 しかし、野村総研の調査では88.6万人と言われている。今後も増えていく可能性もある。
 潜在も含めた正確なニーズの把握が必要。

・フルタイムの週5勤務でないと、申請すらできない。という状況のせいで潜在ニーズが把握しにくい。

・幼保一元化は、災害時の対応に幼稚園と保育園で差があるため限界がある(幼稚園はすぐに帰されてしまう)

・「子ども保険」最初に聞いて「はぁ?!」と思った

・「子ども保険」、使い道を聞いてもバウチャーとか言われたり、3〜5歳無償化とか。話にならない。
 民主の子ども手当の方がよかった。

・保険は、リスクに対応すべきもの。「子どもはリスク」なの? それでいいの?
 子どもを「リスク」にしてはいけない。

・子どもが水遊びをしているだけで「無駄遣い」とか市民から苦情が入る。けち臭い。

・少子化から反転した国もある。日本だってやればできるはず!!!!

・世田谷には公園デビューがない。児童館デビュー。児童館も増やさないといけない。

・保育だけ充実していてもダメ。
 子どもは成長していく。成長した先の支援や施設も必要。

・こどもの城がなくなったこと。まだまだ必要な、役割のある施設だったのに。
 全ての自治体に欲しいくらいの施設だ。

・待機児童問題は、10〜20年やっている先人もいる。お知恵を拝借したい。

・国も自治体もまだまだやることはあるが、企業。
 企業は何やってるの? 企業も努力して。
 内部留保あるんでしょ。少子化じゃものも売れないでしょ。
 企業も社員に対して配慮して。企業の義務ですよ。

・議論さえ薄いのはおかしい。

・ママの会社だけでなく、パパの会社も協力して!

・「子育て楽しい」のコミュニティの基盤づくりも必要

・地域には、子育ての「敵」もいるけど「味方」もいる。一人じゃないよ。頑張っていこう。


おわり。

以上、全文無料でした。

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