中国の小説を読んだ感想。


三つある。一つ目は、「枕中記」 生きているだけでいいということを表す作品。とある店で男と会い、文句をいった。学問に熱中した。田畑であくせくしている。そのような内容を話した後、目がくらんだ。夢の世界で、出世し、エリートになった。皇帝の側近となるが、謀反の疑いで投獄される。釈放される。そして、死んだと思ったら夢だったという話。個々から学んだのは、隣の芝は青い。貧しいころは華やかな人生を渇望するが、実際に夢で体験すると元の生活がうらやましいと思う。具体例が豊富だった。人生について根源的なものを問われる。それを夢で体験できる。夢だけで華やかな生活を味わえる。

二つ目は、任氏伝をあげる。主人公が狐という変わった作品。「いぎん」と「ていろく」が仲良しだった。ていろくが女に声をかける。女の屋敷に案内された。そのあと、その屋敷のことを亭主に聞くと、空き地しかないといわれた。彼女が狐だということを知りながらも結婚することになった。ていろくが武官になった。ていろくは引っ越しをすることになった。それについていく途中で犬が女におそいかかり、かみ殺してしまった。狐の最後が悲しかった。ていろくが女のいうことを聞いていれば、死なずにすんだのにと思った。狐は自分の運命を予知しながらもていろくのいうことを聞いて死ぬとわかっていても尽くす性格に魅了された。いぎんが女をくどいても女はていろくをかばっていた。ていろくが貧乏でも一生懸命に働いていることをほこりに思っていた。狐が主人公でありながらも恋愛を題材にした作品である。女性が男性に献身的になっていたのをあらわしていた。ていろくは女の正体が狐だということを知ったうえで所帯を持つことを決めたので風変わりな一面もある。

三つめは、李あ伝。豊かな御曹司が女に恋をした。李あは御曹司の彼から搾り取った。

お金がなくなると彼を見放した。御曹司はショックで死にかけたが、親方に拾ってもらった。そこで回復した。挽歌を覚えた。葬儀屋で働くことになった。彼は挽歌が上手いので大金をはらって引きはたいた。聴衆は彼の歌い声に引き込まれた。ちょうどその時、彼の父親がたまたま、見物にきた。彼の父親は自分の息子の職業が恥ずかしく、鞭でたたいた。親方も傷がひどいから見捨てられた。それからは、物乞いを始めた。そのあと、李あの屋敷に戻った。

李あは自分の彼に対する仕打ちに後悔して彼を引き取った。そのあと、科挙に合格した。

複雑な物語である。親方、父親、恋人に一回は見捨てられる。唐の作品としては比較的に長い作品である。人間万事塞翁が馬を表している。何回も死にかけるが、最終的には科挙に合格し、ハッピーエンドで終わる。その前に大変な苦労をした。一回は見捨てた恋人に再開し、介抱してもらえるという驚きの展開を迎える。ある時は、物乞い、ある時は、科挙の受験者、ある時は、葬儀屋と様々な経験をしている。この主人公は波乱万丈な人生を送ったといえる。

以上期末レポートより

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