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5分で作ったはじめての動画が1万回再生!「一見さん大歓迎」なTikTokの仕組み【#踊らないTikTok】

いま、TikTokでは「踊らない」コンテンツが増えています。これまでTikTokとご縁がなかったみなさんにも、そんな「いまのTikTok」を知ってもらえたら、きっと興味を持ってもらえるはず! そうした思いから、「#踊らないTikTok」企画がスタートしました。
TikTok初心者のnoteクリエイター3人がTikTokをはじめる様子をお届けします。

第6回は、夏生さえりさん、岡田悠さん、山口裕加さんのnoteクリエイター3人が、TikTokをはじめて1ヶ月後に実施した座談会の様子をお送りします。

第1回〜第5回でTikTok運営チームや人気TikTokクリエイターからTikTokのいろはを教わった3人。実際に1ヶ月間TikTokに動画を投稿してみた感想を、ざっくばらんに語り合っていただきました。
TikTok運営チームからのフィードバックもたっぷり。TikTok初心者のだれもが悩むポイントを解消していきます。動画づくりのヒントがつまった必読記事!

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(企画にご参加くださったnoteクリエイターのみなさん)

素材集めは? 音楽は? TikTok初心者はここでつまずく!

さえり TikTokはじめて1ヶ月くらい経ちましたが、全然フォロワーさんが増えなくて……。そんな簡単にはいかないなあ、と思いました(笑)。

岡田 僕もです、甘くないですよね(笑)。

山口 私は撮影が大変でした……! 1人で料理している様子を撮るので、両手が使えるように、セルカ棒を足で挟んで撮って(笑)。

一同 (笑)

さえり でも動画をつくること自体は、意外と簡単だなって思いました。はじめるときに、とにかく時間をかけずにやりたいと思っていたので。仕事の合間や休憩時間でつくっていました。

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岡田 そして、どの動画もある程度再生されるのがすごいですよね。僕は他のSNSで宣伝をせずにはじめてみたのですが、すべて1000回くらいは再生されました。TOLANDさんが「1次予選は全員参加できる」って言ってたのはこういうことなんだなって。

山口 そうそう! 再生回数が1000回の動画が、翌日には1万回になっていたこともあって、伸び率がすごいなと思いました。

さえり それはすごいですね!


山口 あと、私は外国の人からのコメントが多くて驚きました。言語の違う人に、なにがここまで響いてるんだろう? って不思議で(笑)。そんな体験ができるのも、TikTokのおもしろさなんだろうな。

さえり 英語での説明を入れていたんですか?

山口 いえ、すべて日本語です。でも、味噌汁をつくる動画なので、文字での説明がなくても映像を見れば理解できる動画になっているのかなと思います。

岡田 僕はいくつかパターンの違う動画を投稿してみたんですが、編集を工夫したものより、南極で撮ったペンギンの動画をそのまま投稿したものが一番再生されていて。山口さんのおっしゃるように、「見ればわかる」映像の引きの強さってすごく大事なんだなと思いましたね。

岡田 TOLANDさんの教えを受けて、自分がしゃべる動画も投稿してみたんですが……、カメラ目線で1人で話すのめちゃくちゃ恥ずかしかったです。お酒飲んでから撮影しました(笑)。

さえり わかります! 私は動画にアテレコしてみたんですが、声だけでもすっごく恥ずかしかった(笑)。慣れないですよね。

岡田 そうなんですよ。しかもTikTokのカメラってデフォルトで肌がきれいになるフィルターかかってません? それも余計に恥ずかしくて……。

一同 (笑)

さえり 私もエモ系の動画で、いろんなパターンを試してみました。だけど動画素材が全然なくて……。 

@n908sa

でもたぶん何回も同じこと繰り返して、やっと大人になるんだよね。#創作

♬ Standing Still (piano) - ryo-ki

さえり サカグチさんが日常的に撮影しているとおっしゃっていたので、私も外出したときにちょっと撮影してみたりしたんですが、やっぱり「動画を撮る」っていう習慣がなくて、なかなか素材が増えなかったですね。

岡田 僕もです。旅行に行ったときの写真はめちゃくちゃあるんですが、動画って全然撮ってないんですよね。今回TikTokをはじめたので、もし次に旅行に行ったらたくさん動画を撮ると思います。そうしたら表現の幅が広がりそうで、楽しみです。

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山口 みなさん音楽ってどうされてましたか? 私いつもすごく悩んでて。味噌汁の動画なので、アップテンポな曲は合わないなと思って、毎回BGMを探すのに苦労しました。

さえり 私もすごく悩みました! 音楽への感度が高ければ、流行りの曲や映像に合う曲の見当がつくのかもしれませんが、私は全くわからなくて……。

岡田 音楽って、動画に合ったものを使うのと、TikTok内で人気がある曲を使うのは、どちらがいいんでしょうか?

小倉(TikTok運営チーム) お3方のように、アカウントをはじめたばかりの頃は、流行っている曲をどんどん使ったほうがいいと思います! TikTokで表示される人気ランキングから選ぶのが簡単ですよ。「私の好きな曲使ってる!」と耳から興味を持って、手を止めてくれる人も多いです。

山口 みんながおもしろ動画で使っている音源を、味噌汁に使ってもいいんですか?

小倉 もちろんです! ひとつの音源を起点にして、コンテンツのジャンルが広がっていくのもTikTokのおもしろさです。

(TikTok内で流行した「ちょーっと、みなさんいいですか?」(青森ナイチンゲール)の楽曲を使用し、ウェザーニュースLiveさんが青森の特産品を紹介する動画を投稿)

ターゲットをはっきり書くと「刺さる」動画になる

小倉 続いて、TikTok運営チームの私から、みなさんの動画へ簡単にフィードバックをさせていただければと思います。今日はちょっとだけ辛口モードでいこうかなと!(笑)

一同 えー!(笑)

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小倉 まずは、さえりさんの動画から。さえりさんの動画は全体的に動画尺が短いですよね。6秒から10秒前後が多いです。

さえり ほんっとに素材がなさすぎるんですよね……。

小倉 映像自体は意味のないものでもいいと思うんです。たとえば、家でも撮影できるような花瓶の映像とかコップに水を注ぐ映像とか。動きのある画を細かく入れていくのがおすすめです。

ひとつの素材だけじゃなくて、いくつかのカットを組み合わせると、動画全体の完成度が上がりますよ!

さえり なるほど。とにかくたくさんの動画を撮らなくちゃいけませんね。

小倉 それから、概要欄のテキストをタイトルっぽくしてみてはどうでしょうか?

さえり 概要欄って、なにを書いたらいいのかわかからなくて悩んでました!

小倉 TikTokでは、見た人が「この動画、私に言ってくれてる!」と思えるか、つまり共感できるかどうかがとても重要なんです。

たとえば概要欄に「恋愛に疲れてしまったあなたへ」と書いておくと、だれに向けたメッセージなのかが明確になって、見ている人にストレートに受け取ってもらえます。

共感を得られると、いいねなどのエンゲージメントにつながって、動画の再生回数がぐんと伸びると思います。

さえり 動画の方向性に迷っていたので、はっきり教えてもらえてありがたいです!

岡田  テーマがはっきりすると、よりさえりさんの言葉の強さが引き立つような気がしますね。

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サムネイルとのギャップは禁物! ラストが気になる構成に

小倉 続いて、岡田さんの動画を見ていきます。先ほど話題にのぼったペンギンの動画は、ラストが気になる構成になっていてすごくいいですよね!

山口 南極ってキーワードが最強ですよね。

さえり コンテンツ力が強い!

岡田 ありがとうございます。

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岡田 ただ、オチが気になるような構成でトークするのはすごく難しかったですね。

noteなどの文章でも絶対にオチをつけるようにしてるのですが、それをしゃべりで説明しようとするとすごく長くなってしまって。しかも話の背景がないとオチとして理解できなかったりするので、エピソードを1分以内の動画に再構成するのがめちゃくちゃ難しかったですね……。

さえり 書くのとは別の、しゃべりのスキルがいりますよね。

岡田 そうなんです。すでにnoteで内容は固まっているから、簡単に動画に変換できるかなと思っていたのですが、想像以上に違う競技みたいでした(笑)。

小倉 でも、岡田さんがしゃべっていたインドの国境の動画も題材としてすごくおもしろかったです! ただ、この動画の平均滞在時間を分析すると、ちょうど岡田さんが話しはじめているタイミングまでだったんです。

岡田 えっ! 僕が出ないほうがよかったのか……。せつないな。

小倉 いやいや、岡田さんが登場するのがだめなんじゃないですよ!(笑)

サムネイルでインドの画に惹かれて動画を見はじめた人にとって、突然だれかが出てくると、「想像していた動画と違う」とギャップを感じてしまいますよね。それに戸惑って離れてしまった人が多かったんだと思います。

映像はインドのものを引っ張りながら、アテレコで話したり、インドの映像と岡田さんの顔の映像を並列で表示させたりすれば、映像としての引きを保てて視聴を続けてもらえるのではないかと思います。


小倉 それから、岡田さんのような旅ジャンルの動画は、写真素材を使った動画もいいと思います。旅先で撮った写真を細かくつないで、音楽をつけたり声をあてたりすれば十分動画として成り立ちます。

岡田さんの持っている素材や経験、思い出をフルに生かして、どんどん動画をつくってみてほしいです!

岡田 使えそうな素材あったかな……。

さえり やっぱり「素材足りない」問題がありますよね(笑)。私たちも「TikTokのある生活」に慣れていかなくちゃですね。

とにかくスピーディーに! だけど、情報を理解してもらう工夫も必要

小倉 最後に山口さんの投稿についてお話しします。山口さんの動画はすべてテーマが味噌汁で、動画尺もほとんど同じくらいでした。それでも動画によって、再生回数に差が出ているのは、いいねやコメントなどのエンゲージメントの差が大きく影響しているんです。

山口 いいねの数、たしかに違いますね。TikTokのいいねって後からまとめて閲覧できるんですか?

小倉 はい、料理系の動画だと「後でつくってみよう!」とブックマーク感覚でいいねを押す人が多いです。なので、ぱっと見て「これなら明日にでもつくれそうだな」と思ってもらえるようなお手軽な動画をたくさん出していくのがいいと思います。

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小倉 アテレコの空気感やテンポはすごくコンテンツに合っていると思いますが、ワンカットワンカットをもっと短くして動画尺を詰めてみてはどうでしょうか?

山口 もっとですか?! 投稿した動画も早回しをしたり、短い動画尺を心がけたのですが……。

小倉 もっとです!(笑)各カットのスタートとラストを0.2秒ずつ削除してみたり、冒頭から料理の作業に入ったりしてみて、より動画全体をシャープにスピーディーにすると、TikTokで好まれる料理動画になりますよ。

山口 なるほど〜。コンマ数秒で、大きく印象が変わるんですね。

小倉 それから、最初のタイトルはもっと長く見せていいと思います。冒頭は短くスッキリさせたいのですが、一方で、一度の視聴でも情報を理解してもらわないといけません。「なに書いてるかわかんない!」と冒頭でスワイプされてしまうともったいないですから。

止め画(物体があまり動くことなく数秒にわたって表示される映像のこと)ではなく、バックに料理の映像を流しながらでもいいので、タイトルテキストを長尺で読みやすく表示してみてください。

山口 一瞬過ぎて自分でもタイトルカット見逃してました! これじゃ読めないですね(笑)。

小倉 あとは、さえりさんとも共通する部分ですが、概要欄などで、動画独自のメリットやメッセージを入れてみてもいいかもしれません。たとえば、「朝5分でできる!」とか「罪悪感なく食べられる夜食」とか。

山口 キャッチーでいいですね。タイトルカットを入れるなら、そこに追加してみようかな!

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noteと共通するTikTokコンテンツのつくり方

岡田 さっき、noteを動画にするのは違う競技みたいだって言いましたけど、よく考えたら似てる気がしてきました。

文章を書くときも、最初の2行くらいってものすごく大事で。そこでぐっと読者の心をつかむつもりで書いていますし、冒頭で文体にギャップがうまれるのは好ましくありません。

さえり 途中で突然違う文体になったら、読む気がなくなってしまいますもんね。

岡田 そうそう。動画づくりも、文章をいちから構成するときに置き換えてしっかり考えてみると、自分がよくない構成をしていたことに気づけたかもしれないですね。

小倉 文章と動画で使うスキルは違うかもしれませんが、根本の「創作する」という部分では同じだと思います。初めて動画をつくるときも、自分の作品を客観視しながらつくっていくことがポイントです。

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山口 TikTokって他のSNS以上に、他人に見てもらうことを前提としたプラットフォームですよね。自分の記録として使っている人はいない気がします。

TikTokにおもしろいコンテンツがあふれているのは、みんなが「だれかに見てもらうための方法」をしっかり考えているからかもしれませんね。

さえり 私はまだまだTikTokに見慣れてないので、もっと動画に溶け込んで、流行りやテンポ感など「TikTokのお作法」を学んでいきたいです。

小倉 みなさん、今回は企画にご参加いただきありがとうございました! これからもTikTokを楽しんでくださいね!!

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(執筆:水沢環 編集:ツドイ 撮影:eichi tano デザイン:ハロ)

#踊らないTikTok 1~5回目の記事はこちらから▼


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