過ぎ去った秋の形見
Web 絵本『過ぎ去った秋の形見』
ちもちゃんは、七五三の「五」をまもる、おとぼけな男の子モルモット。
ちびもちゃんは、耳がふた葉で、まめつぶ大のちもちゃんです。
寒さに弱いモルモットは、冬じたくが欠かせません。
ちびもちゃんも、いっしょにしていました。
すると、お姉ちゃんのしちもちゃんが、
いいものをもらったと見せにきました。
秋のちびもちゃんの耳がなる、
赤や黄色やむらさきがツギハギになったもうふだったのです。
ちびもちゃんはとても気に入って、ねる時ははなさずかけていました。
そのうち冬になり、ちびもちゃんの耳もこい茶色になりました。
それでも、過ぎ去った今年の秋の形見として、
ちびもちゃんはそのもうふを、大切にしつづけたのです。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?