Step by Step 9月17日 ■□内的アドバイス□■

 イエスはその人が横になっているのを見、また長い間わずらっていたのを知って、その人に「なおりたいのか」と言われた。ヨハネ5章6節


 人にアドバイスをする時に、忘れてはならないことは「答えは相手の中にある」という大前提です。その大前提に立ってアドバイスをする必要があります。

 これまで日本の多くの場面でなされてきたアドバイスは、この前提を無視したものが殆どだったのではないでしょうか。つまり、指導者(親、教師、上司、先輩)は出来るだけ早く成果を手に入れたいがために、一方的に早々と答えを与え、強圧的に指示をだして従わせ、それが出来ないと怒鳴ったり、罰を与えてきました。これを外的アドバイスと呼ぶことにします。

 外的アドバイスは、それなりに早い成果を出すことが出来たかも知れません。しかし指導を受ける側は、自分に向き合うことが出来ず、自分の中にある答えを見つけることもできませんから、考えることなくただただ言われたとおりに従うだけで終わってしまいます。指示された内容はこなせても、それ以上にそこから発展的に取り組んでいく姿勢が生まれません。

 それに対して、「答えは相手の中にある」という大前提に立ってアドバイスをすると、どういうことが起こる可能性があるでしょうか。指導者は一方的に答えを与えず、質問を投げかけながら相手に考えさせるようにします。そうすると、段々とアドバイスされた者が、自分で考えた色んなアイデアを話すようになりますから、やる気や楽しさが出てきます。自分のアイデアが上手くいけば自信につながります。また指導者と指導される側のコミュニケーションが豊かになり、人間関係が良くなります。やがて、指導される側は、自発的に動き出すようになります。これを内的アドバイスと呼ぶことが出来ます。

 しかし、この内的アドバイスには時間がかかりますし、指導者は答えを言いたくてウズウズするでしょうし、強圧的に指導したくなるでしょうね。そこを我慢し、「相手の中にある答え」を引き出してあげる関わりをすることで、指導者も指導される方も互いに成長し、喜び合うことが出来まし、持続性をもって成果をあげることができます。

■祈り■
 神よ、あなたは私に豊かな人生を生きるための資源を与えて下さいました。そうです。「私の中に答えがある」のです。同じように私の周りの人達も同じです。互いに良いものを引き出し合う関係を作ることが出来ますように。イエスの御名によってアーメン。

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