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「公開質問状へのご回答」の感想と問題点の解説③


13.官僚的な回答の手法

2|公開質問状への回答

①2月の集会のチラシ作成時において、 「天和泉」のロゴをチラシに載せることについて、当該委員(原文 平良氏)委員会に議題の提案がありましたか。 どのようなプロセスを経て、チラシへの掲載が決まりましたか。

② Tシャツ・ステッカー制作時には、 当該委員(原文 平良氏)からどのような提案がありました か。 また、運営委員会ではどのような議論がされ、使用を承認したのでしょうか。

③ 運営委員会において、「天和泉」のロゴマークとキャッチコピーの意味につい て、当該委員(原文 平良氏)からどのような説明がありましたか。

※項目①〜③は回答の内容が重複するため、まとめて回答いたします

まず、この3つの質問だが、誤魔化されないように私は質問を3つに分けた。それなのに、まとめて回答されてしまった。
ロゴ、キャッチコピー、Tシャツ、ステッカーはそれぞれ、いつ、どの会議で議論され、どこで承認されたのか、その際にどのような説明と議論があったのか、時系列も含めた具体的なことが知りたかった。

質問①では、2月26日の集会の前に、運営委員会で平良氏からロゴのチラシ掲載について提案があったはずだ。それはいつか。その後、全体会議では報告・承認さたのか。
質問②では、Tシャツ、ステッカーは2月の集会ではまだなかったはずだ。Tシャツは、5月21日の集会では主催者が着ている。ならば、その制作前に運営委員会で平良氏からキャッチコピー使用について提案があったはずだが、それはいつか。同じく全体会議ではどうであったか。
ステッカーは、11月23日の集会で初めて表に出るようであったから、それについてはいつの会議で話し合われたのか。
また、Tシャツもステッカーも販売する予定だったので、制作枚数など予算について話し合う会議もあったはずだ。どの会議でいつ話し合われ、承認されたのか。
質問③では、このような他者が作ったロゴとキャッチコピーを使用するのだから、よっぽど皆が共感できるような説明が行われたに違いない。1万人の参加を目指す集会で使用するロゴとキャッチコピーである。運営委員がどのような納得をして使用を決定したのか知りたかった。

そのために質問を細かく分けたのだが、まとめられてしまった。
官僚的な回答の仕方だと思う。時系列も何も分からない。

14.「世界平和への願い」がテーマの集会だったのか

チラシやTシャツなどのグッズの制作は基本的に当該委員を含む20~30代のメンバーが中心となって素案づくりを担いました。その後、素案は運営委員会会議等の場で承認されるプロセスとなっていました。 2月の集会前に、ロゴやキャッチコピーの使用などを提案したのはいずれも当該委員です。素案の段階で当該委員から「知人が作成した世界平和の願いが込められているロゴとキャッチコピーがあり、本人からも使用許可を得ている」との提案で それらが採用され、その後、運営委員会議でも同様な提案説明がありましたが、特に議論されることなく承認されました。 当該委員は、素案づくりの段階で「世界平和へのメッセージなどが込められてい る」といった趣旨の説明で提案していました。また「(デザインが)合わない場合は使用しなくても大丈夫です」などと述べており、ロゴやキャッチコピーの使用に固執していた訳ではありませんでした。キャッチコピーに関しては別案も出ていましたが、 制作チームの多数決で当該委員の提案が通りました。素案づくり段階で、特に議論になっていないため、運営委員会議でも当該委員は具体的な説明はしていませ ん。当該委員は「ただ、いいなと思って提案した」と振り返っていました。

「その後、素案は運営委員会会議等の場で承認されるプロセスとなっていました。」とあるが、運営委員会会議等の「等」とは何だろう?運営委員会以外の場合もあるのだろうか?ロゴ・キャッチコピー使用のプロセスで、運営委員会でも承認していなかったことがあるのではないだろうか?その逃げ道のための「等」ではないかと思われた。これも官僚的手法である。

「知人が作成した世界平和の願いが込められているロゴとキャッチコピーがあり、本人からも使用許可を得ている」という提案で採用されたとあるが、これだけでは提案理由になっていない。
まず、「知人」とは誰か、どのような人物であるのかこの場で説明されたのか。
この集会のテーマは、世界平和への願いだったのか。沖縄を再び戦場にさせないことではなかったのか。「Love for the Homeland is Love for the World」というキャッチコピーの意味をどのように解釈したのか。県民の会としては「故郷を愛する心は世界を愛する 心」と訳したいようだが、故郷とは沖縄のことか。沖縄への愛が世界への愛に繋がるという意味か。その意味もよく分からないが、そうだとして、それが沖縄を再び戦場にさせないことにどのように関係があるのか。
提案理由はともかく、県民の会としてのこのキャッチコピーの解釈を説明してほしい。
「運営委員会議でも同様な提案説明がありましたが、特に議論されることなく承認されました。」とあるが、これも全く意味が分からない。なぜ集会のキャッチコピーという重大な案件を議論しないのか。なんのための運営委員会なのか。

15.「和」はヤマトの象徴である

また、平良氏は「(デザインが)合わない場合は使用しなくても大丈夫です」と述べていたというが、運営委員会が「デザインが合う」と判断した理由はなにか。
私は、2月の集会のチラシの真ん中にある「和」の文字を見た時から、「和」は平和の「和」ではあるが、ヤマト(大和)の象徴でもあるから、沖縄の基地反対集会では使うべきではないと思った。これを使うのは、ヤマトの特権に気付かない人の発想である。当時私は「天和泉」の存在を知らなかったが、知らなくてもそのような違和感があった。県民の会があえて積極的にチラシの中心に「和」を持ってきた理由はなんなのか、説明を求めたい。
実際、「天和泉」のホームページの中では、昔から和は大和(たいわ・やまと)と言われており、日本の精神の中心であると説明がある。

また、このロゴの元になっている「和龍」のマークは、このように日の丸と合わせて使われることもある。

16.民主的なプロセスを欠いた運営

「制作チームの多数決で当該委員の提案が通りました。」とあるが、制作チームは多数決というものが意味を持つほどの人数がいたのだろうか。
「週刊 新社会」という新聞の瑞慶覧長敏氏の記事には、「『沖縄を再び戦場にさせない県民の会』には運営委員会があり、20人ほどで構成されている。その中に若者3人がいた。」とある。この3人が制作チームなのだとしたら、提案者の平良氏以外に1人が賛成したら、多数決で提案が通ったということになるのか。そんなものは多数決と言わない。民主的な方法を取ったような振りをするのはやめてもらいたい。「多数決」の詳細も知りたいと思う。

「素案づくり段階で、特に議論になっていないため、運営委員会議でも当該委員は具体的な説明はしていません。」とある。
なぜ、平良氏は説明しないのか。なぜ、運営委員会は説明を求めないのか。なぜ、説明もなく議論もしていないものを承認するのか。
そして、当然のことながら、県民の会は約70の団体が呼びかけ人となっている団体なのだから、運営委員会で議論したことを、最終的には各団体の代表が参加する全体会議に諮って決定しなければならないはずである。
些末なことまで全体会議に諮るのは難しいかもしれないが、集会のキャッチコピーやロゴ、県民の会として販売するTシャツやステッカーとなれば、県民の会がどのような思想・主義主張を持つのかということに関わる重大案件である。これらの案件を全体会議に諮っていたかどうかも確認したい。

最後に、「当該委員は『ただ、いいなと思ってて提案した』と振り返っていました。」とある。1人の委員が、説明もなく、議論もなく「ただ、いいなと思ってて提案した」ものが、1万人の集会で使われる。恐ろしいことだ。
平良氏は特別なポジションにいたと思われる。運営委員会が平良氏を特別視した理由はなんだろう。

①から③の回答を読んで、県民の会の運営には民主的な意思決定のプロセスが全くなく、民主主義とは程遠いものであったこと、一部の委員が運動を私物化していたことが見て取れる。




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