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ライナーノーツ・自己フィードバック of 逆噴射小説大賞2019

 他の皆さんが行っているように、自分が何を考えて800字を書いていたのかを振り返っていこうと思います。各作品へのコメントは大歓迎です!是非下さい!

 逆噴射小説大賞2019が終わりました。当初はあまりにもリアル事情が目まぐるしく永久機関が回せそうな程に変わるため、参戦したのは10/14の中盤戦からでした。そういう状況だったため、5本の投稿制限まで出しきれるか不安もありました。(以下のように、弱音を吐く呟きもしています)

 だが人間とは不思議なもので、もっと忙しくなっている(今も!つらい!)10月後半と31日で5本書き上げられたものだから人間とは分からないものです。とりあえずは自分のポテンシャルを感じとったような、そうでないような。前置きはこれまでにして、ライナーノーツ!いってみましょうか!

自由の嵐

舞台と時代:古代ギリシャ 
ジャンル:ファンタジー、歴史

ご縁があってスタッフとして参加していた演劇『夢の旧作』と、ゲーム『アサシンクリード オデッセイ』からの着想。自由に憧れてしまった男と、その欲望への報いに敵の槍が応える。書き上げた後、「ナラク+レオニダスの槍=この槍なのでは?」という事に気がついた。タイトルは自由を求める主人公と、当時政治哲学が発展した(比較的自由だった)アテナイのイメージから。

実験体は奉仕を止める

舞台と時代:近未来の地球 
ジャンル:SF、ジュブナイル?

 この作品から、プロローグを書こうと意識している。もともと、この語り手から視点が本来想定していた主人公である研究員に変わる想定にしていた。筋書きとしては、一般人なりのちっぽけな勇気しかない男が変わるものと、『ラ・マンチャの男』のドン・キホーテとアルドンザの関係をSFで仕立て直すものという二つの軸を持たせている、たぶん。タイトルはそのまま作品のテーマを表す。

届かぬ星は目の前に!

舞台と時代:近未来の日本
ジャンル:SF、サスペンス、オカルト?

 タイトルは、「ありえないとされていた技術や魔法」を星に見立て、考案した。何らかのどんでん返しを短い文章で組み込みたいと考えた結果、「文筆家っぽい主人公の小説のタイトルかと思いきや実際にあった出来事の記事だった」という筋書きが出来上がった。サバサバ系コーヒーサーバー(仮)さんはオカルトでSFな主人公の副業に欠かせない存在である。ちなみに、色々リアルで必要書類を書くことに疲れ、その逃避として書いた側面もあるため、若干文章が粗い。ここは反省点だ。

ロボティクス・センス

舞台と時代:近未来、海外
ジャンル:SF、サイバーパンク

 文章の乾かし方が上手くいったことで、個人的には一番完成度が高くなったと思っている一本である。コウキシンとカタカナなのは火星探査機の「キュリオシティ」から。日本語ネームがカタカナで呼ばれても多分誰も気にしない海外を舞台にするからこそ、忍殺チックなトンチキネームでもいいんじゃね?と考えていた。機械に意識を移せても、元の感覚は最早取り戻せないという諦めと悲哀を抱えたキャラクターとしてコウキシンを描写している。金髪男ことゴールデン・レトリバーは会話をさせるためにキャラを考えたらいつの間にか生まれていた。きっと続きはバディものになるに違いない。

現実、虚構、セルバンテス、そして騎士

舞台と時代:はるか未来、隔離シェルター
ジャンル:SF、サイバーパンク

 完全にスマートフォンで執筆したらどうなるのか?の実験を兼ねた最後の一作であるのだが、意外と悪くない代物が出来上がった。現実とは別な狂気の世界を持っているドン・キホーテと、現実とかけ離れている仮想現実の話は重ねられるのでは?と思い、このタイトルと発想に至った。所謂『マトリックス』のような機械支配からの脱却と、『VA-11 HALL-A』のようなディストピア的都市での生活を両立させた物語になる。連載するならば主人公が毎回違うオムニバス的な構成になる予定だ。

まとめ

 以上5作品でした。投稿作品数の限界をどうにか世に放てたことは意外にも達成感があり、物語を創り出す上で励みになるはずです。また、自分自身がパルプ小説を通して何が表現したいのか、ということも少しずつ分かってきた気がします。今後は創作者としてインプット・アウトプットを繰り返せるようになるため、更新頻度を上げて読者の目を惹きつけていこうと思います。精進しよう。

それではまた。



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