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132.4月2週目の週報

8日月曜日
すごく暖かくて、去年デンマークに来たばかりの時と似た空気を感じた。人々が外に出て日光浴をする季節がやってきた。

キャンパスが夏の光景

10日水曜日
介入研究デザインのグループワークで、若干緊張しつつ孤独と孤立の違いのこととか、孤独感の国際比較の研究について結構楽しく話せてちょっと成長を感じた。

11日木曜日
朝起きた時には降っていなかったのに、1時間後何も確認せずに外に出たら大雨だった。仕方なく容赦ない雨風の中自転車で大学に行く。気分はデンマーク人。
いつもとは違うFrederiksbergキャンパスで質的データの分析ソフトのワークショップを受ける。これ使えば卒論の分析をもっと楽にできたなあと遠い目になるなどした。ワークショップ後に、前のセメスターでバナナのイベントを一緒にした友達に偶然会えて一緒にご飯を食べて近況についていろいろおしゃべりした。
キャンパスによって食堂の種類がいろいろなのがおもしろい。Frederiksbergは食堂の前にカルト味のある団体が立ってウィーガンを勧める運動をしていた。圧がすごい。捕まっていろいろ話して、あなたも今日からヴィーガン!と言われた。ヴィーガンの人々の主張は理解できるんだけどねえ。栄養のこととか考えたら難しくて、と言ったらググれば良いじゃん!と言われてそうなんだけどねえ、となった。
帰ってからシナモンロールを焼いた。シナモンペーストが水っぽくなって流出事故を起こし、こんがりを若干超える焼き加減だったけど美味しかった。別のフラットの友達におすそわけしたら、フィンランドで食べたやつより美味しいと言ってくれた。

12日金曜日
スワップショップのボランティア中に川上弘美が好きだというデンマーク人に会う。『Strange weather in Tokyo』が好きと教えてくれた。邦題は『センセイの鞄』。面影もない。どうしてこうなった。川上弘美の小説は読んだことがないけれど、前におすすめされたこともあるので帰ったら読みたい。

文化心理学の授業のグループレポートについてのミーティングをした。私はグループでレポートを書くという形式に馴染みがないけれど、みんな慣れている感じでブレインストーミング的な感じで意見を出し合ってさくさく進む。見習いたい。人間関係の築き方の文化間比較の方向性でなんとなく話がまとまった。なんでそのトピックを取り上げるのかというイントロの展開の仕方について、思いつきで言ったことがそのまま採用されたので貢献できて良かった。成長。

夜、心理学部の学生が企画・運営している学際のようなイベントに行った。オールデンマーク語で、何が起こっているのか99%はわからなかったけれど楽しかった。心理学の専門的な内容に絡めた劇、ミュージカル、音楽が次から次へと切れ目なく続いて、間に20分の休憩を挟んで約3時間、ぶっとおしだった。デンマークの前女王をモチーフにしたり、ChatGPTならぬChatCBTが認知行動療法(Cognitive Behavioural Therapy: CBT)をしたりする劇、マンマ・ミーアやダンシング・クイーンの替え歌など、心理学にひっかけながらウィットに富んだ内容のショーになっていた。歌やダンス、楽器の演奏、全て自分たちでいちから作り上げている。ほぼ意味はわからないものの、なぜかおもしろい。どうやったらこんなの思いつけるんだろう。

14日日曜日
ブッククラブの日だった。Thursday murder clubの読後会。初めて英語の小説を1冊読み切った。前読んでいたUnmaking of June Farrowは読み終わる前に次の本が始まってしまったので、まだ途中までしか読めていない。Unmaking~もタイムリープものでややこしかったけど、Thursday~は登場人物が多すぎる+人が殺されすぎて、メインキャラクターの人間関係の把握で精いっぱいな感じだったけどおもしろかった。高齢者向け集合住宅に入居している人々が殺人事件の解決のためにあれこれ躍動する内容で、年齢に関係なくキャラクターたちがわくわくしながら日々をエンジョイしていて、周りも彼らのペースにいつの間にか巻き込まれていく感じが良かった。映画化も予定されているらしい。楽しみ。

世界も日本も終わってんなと思うことが多かった4月2週目。

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