きみは、なんだって出来る。
ダーリンはそう言って、一度は諦めた自分の可能性に向き合うきっかけを与えてくれた。
あれから6年。
当時は半信半疑だったこの言葉が、今は確信に変わっていることに気がついた。
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職を転々としていたフリーター時代。
キャリアウーマンに憧れていた。
イメージだけだけど、丸の内OL、とか。
自分の適性は無視して、とりあえずカタチだけ、バリバリ働いている雰囲気に憧れた。
今となって思うのは、母がそうだったからだと思う。
無意識に母と自分を比べては、同じようになれなさそうな自分の人生に半ば諦めを感じてしまっていたんだと思う。
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好きなことを仕事にしよう!
という雰囲気が蔓延していた、ゆとり世代のちょっと上の私たち。
フリーターという言葉が生まれたのも、この時代だったと思う。
私ももれなくその一員だった。
体力勝負のパティシエ仕事に挫折してからは、派遣の試験監督をしたり、カフェ店員をしたり、職を転々としていた。
そんな暮らしの中で、時給換算で人生を設計している思考から、抜け出すことは無かった。
人生ゲームのコマを早く進めたい、みたいな気持ちで、今とは違う環境に行きたいと思った時、結婚はちょうどいいきっかけだった。
わたしは母のようなキャリアを積むことは諦めて、結婚に逃げた。
自分の弱いところが似ている人を選んだ。
励ましあって、生きていこうと思ってた。
だけどそれはあまりいい考えではなかった。
自分の可能性を信じる事が出来ないのなら、相手の可能性を信じることが出来るわけがない。
俺に出来ないんだから、君にも出来るわけがない。
結婚生活の終わりの方に彼にそう言わせてしまったのは、わたしのネガティブなパワーが引き出させてしまったんだろうと今は思う。
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結婚式も、2度の出産も、新築の家を建てることも、たった5年の間に一瞬で過ぎ去っていった。
どれもこれも、華やかな出来事なのに、じっくり味わい感慨深く感じる前に、次の事が目の前にあって、それをただひとつづつクリアしていくような日々だった。
あれよあれよと色々やり尽くした気持ちになった時に、自分のこころが満たされていないことに気がついてしまった。
結婚したって、出産したって、家を建てたって、埋まらないこころの隙間を見ないふりが出来なくなっていた。
自分から逃げた事は、いつまでもいつまでも追いかけてくる。
ちゃんと、決着つけないとだめだ。
そんな頃、ダーリンと再会して、
きみはなんだって出来る。社長になれる。
そう言われて、震えた。
簡単に許可してくれる人。
わたしの存在を無抵抗で受け入れてくれる人。
わたしを全肯定してくれる安心感を知ってしまった。
わたしはこの世界で生きていきたいと強く思った。
その言葉から6年。
わたしは本当に社長になった。
今度は
役職が人をつくるから
と言われた。
社長になって1年経ち、決算を自力で済ませた時、今までに感じたことのない世界にいるような気持ちになった。
わたしはなんだってできる
と、なんの抵抗もなく、そう思えた。
根拠もなにもないんだけど、根拠なんてなんの意味もないとも同時に思った。
思い込みでもなんでも、自分を動かす事ができるならなんだっていいんだ。
そうやって、自分が動くから、世界が変わっていくんだ。
思い込みの力を、甘く見ちゃいけないよ。
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相変わらず目まぐるしくいろんな出来事が過ぎ去っていくけれど、わたしはもう逃げないと決めた。
プライドなんて何よりもムダなものをさっさと捨てることにした。
何も分かりません、だからなんでも知りたいです。
何も出来ません、だから今からできるようになります。
何がわからないのかを知るために、知りたい事が書いてありそうな本は片っ端から読む。
知識をゴクゴク飲み干したい!
まだまだ渇望してる!
知らないことを知るって楽しい!
もっともっと色んなこと知りたい!
知って、出来ること増やして、もっともっと楽しくなりたい!
単純にそう思った。
前向きな言葉をかけてくれて、自分を信じてくれる人と一緒にいる事で、自分のことをどんどん信じられるようになる。
自分のことを信じてくれる人の存在は、弱い自分に打ち勝つための最も有力なエネルギー源になる。
大切な人が増えるほど、自分への信頼が増していく。
こんな風に思えるようになった事が、うれしい。
自分の人生から逃げなくてよかった。
ちゃんと向き合うと、ちゃんといい事がある。
しいたけ.さんも、背中を押してくれている。
7月の乙女座は、成長とご褒美。
「当初期待していた以上の結果とか手応え」がやってくるような時期です。」
この事かぁ〜〜〜!と素直に喜んでる単純さも明るく生きる秘訣かと。
もっともっと、いいもの見たい。
もっともっと、いいことしたい。
もっともっと、たのしくしよう。
根拠がなさそうで実はある。
目の前のことをちゃんとやること。
ひとつひとつ、きちんとやること。
自分の人生を甘く見ないこと。
有限だと意識すること。
ないがしろにしないこと。
ちゃんと、自分の欲求を満たすこと。
万が一、いつか自分が自信を無くした時のために、メモメモ。
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