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自分を喜ばせること

受けとる、を試していた。
自分を楽しませる、というのも始めていた。

そしたら、父が、
あの、父が、
自分のために、
ついに、
欲しかったギターを買うことを決めたのだ。

もう、夢のままでこの世を去るかもしれないなって思ってた。

もう何年も、欲しいって話してた。

だけど、これまでは、田んぼに使う機械や、家のリフォームなど、家族のことを思ってお金を使ってくれていた。

わたしの知る限り、自分のために、自分の趣味や遊びのために、ほとんど使ってこなかったと思う。
自営業でうまくいってた時に、飲み歩きはしていたけれど、わたしたち家族が生活に困ったことはないし、好きな学校にも行かせてもらえた。

不景気になって、仕事も減ってからは、本当にいろんなことを父は耐えてきたのだと思う。
事業で借金も抱え、すごく苦労したんだと思う。

それでも、何とかやってきてくれた。
借金も無事に返して、ほっとしていた。

念願のリフォームも叶って、
家族で喜んでいた。

あとはギターだった。
わたしにもう少し経済力があればなぁ。。。
リフォームだって、ギターだって、
本当は買ってあげられたらよかったんだろうけど。。。
そんな気持ちもあるけど、何となく、父はそれを喜ばないような気もしていて。

父から、ギターを買うことにした、と聞いた時はもう涙が止まらなかった。
ついに、自分で自分を許せたんだね、って。
今まで、自分「だけ」のために使うことを許していなかったんだと思う。
それでも、自分がこの世を去った後は、財産の一つにしてくれ、とわたしに言うくらいだったけれど、それでも何でもいい。

欲しいと思うものを手に入れてくれて、本当に嬉しい。。。

結局、鏡なのだと思う。
自分が変わったら、周りが変わる、というのは、自分が変化した確認。

わたし自身、自分を喜ばせよう、幸せにしよう、そう思えて、行動を始めたからだ。

そうなると、わたしたちは、本当に、ただ自分の向き合い、自分を幸せにするだけでいい。

周りを幸せにすることは、自分の幸せにつながるのはもちろんだけれど、それでも、自分自身の声を聴いて、丁寧に、生きていきたいなって思う。

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