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深夜に売れるものは何?

今回は、買い物をする時間帯で購入価格に差異はでるのか?というテーマに取り組んでみたいと思います。リアルの店舗だと、オープンとクローズの時間が決まっていますが、我々のようなECサービスは24時間営業です。徹夜し続けると発生する深夜のテンションみたいなものは買い物にもあるのでしょうか。

早速見てみましょう。これは各時間帯ごとの売上です。21時、22時台の売上が非常に大きく伸びていることが分かります。プッシュ等々影響もありますが、時間帯としては21時、22時台が売上のピークタイム。

金額ではなく、オーダー数にすると以下です。

これを平日と休日で分けてみると、平日の方が夜にオーダーが伸びる傾向は顕著です。これは「休日は昼も割と暇な時間が多い」という感覚とも合います。こちらの傾向は年代別に分解してみてもそこまで大差有りませでした。

ここで今回注目したいのは多いところではなく、少ないところ。つまり深夜に注目します。

2−6時台にかけて平均購入単価が17%ほど他時間帯と比較して大きく伸長していました。なかなか興味深いです。こんな深夜に何をしているんでしょうか。

そこで、深夜とそれ意外でのオーダーされたブランドを比較してみました。そうすると顕著に珍しいブランドが出てきました。SK-IIです。個人的にはSK-IIは尊敬するブランドで、ブランドの若返りというとても難しいことをやっています。ブランドの若返りがなぜ難しいのかというとこれはとてもシンプルに化粧品カテゴリにおいて利用年齢が高いことが意識として染み付いているものを引き下げるのはとても大変です。基本的にはこの流れは不可逆だと私は個人的には思っていますが、SK-IIはそこに巨額の投資を行ってチャレンジしているように見えます。

わかりやすい例で言うと、SK-IIは桃井かおりさんから綾瀬はるかさんを始めとするタレント、アーティストへプロモーションアイコンの年齢を大きく引き下げています。

何が不可逆なのかというと「おばさんが使うブランドが若い子向けに作ったブランド」と「若くてイケてる子が使っていたブランドのセカンドライン」シンプルにどちらのほうが受け入れられますかということです。カテゴリ的に若いことがいいこと(若いほうが当然肌がきれい)とされているところでこれをやろうとしています。

P&Gはきっとアジアの人口をみて、この先の利益を考えたときにリブランディングを成功させて人口が一番取れるところまでブランド年齢を引き下げることが必要と判断したのだと思いますが、それでも半端じゃないコストがかかるはずなのでP&Gのような巨大資本じゃないとできないマーケティングです。アジアに行くともうSK-IIのOOHの出稿をよく見ます。空港なんかSK-IIだらけですよね。

さて、まぁそんなことを知ってか知らずかNOINユーザーの深夜の興味はスキンケアのようです。やってみるまでランキングに出てくるなんて思っても見ませんでした。スキンケアなら早く寝たほうがいい気がしますが。

これを受けてマーケティング活動としてできることとしては時間帯によって掲出商品を変えていくということが考えられます。深夜はスキンケア系商品のimpを多めにするという感じです。また、広告も同様に時間帯によって訴求文言をメイクアップからスキンケア寄りに変更していくということも(これは実際やってます)ただ、現状のNOINユーザーはかなり若いので、購入されている商品をみても深刻な肌悩みはそこまでないような気がしています。毛穴とかニキビとかはかなり気にしていて、いま一番売れているのは【サンタマルシェ】ディープクレンジング 400ml です。

事業アイデアの参考に色々本読んでますが、最近読んだ中ではこちらが一番良かったです。超おすすめ。読むのけっこう大変ですが。

次回は、なんでTVCM実施したのかということに続いてTVCMやってどうだったのかという振り返りをしようと思ってます。こういうデータの話が欲しいとかあれば是非リクエストください。

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