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マニア・プロ・異才――9月22日「映画と事件と村と虫」ロフトプラスワン

 前回のnoteに、たくさんのご感想をお寄せいただきありがとうございました。

 これまでnoteをご覧くださった皆さま、『つけびの村』を予約してくださった皆さま、温かく背中を押してくださった皆さまにあらためてお礼を申し上げます。

 ツイッターでは一足先にお知らせしましたが、お問い合わせの多かった電子書籍も10月1日にリリースできることになりました。こちらもどうぞ、よろしくお願いいたします。

 そして9月25日の発売直前、三連休の真ん中の22日(日曜)、第一弾の刊行記念イベントが東京・新宿のロフトプラスワンで決まりました。昔からお世話になっており、おおっぴらに尊敬する2人のゲストとのクロストークに、早くもすこし緊張しています。

 柳下毅一郎さんは、異才の人です。古くはウィリアム・バロウズから、J・G・バラード、ラファティといったSF作家まで数々の作品を翻訳・監修し、特殊翻訳家という肩書きですが、私の愛読書である『殺人マニア宣言』(ちくま文庫)の著者でもあります。
 この本は柳下さんが海外の殺人事件ゆかりの地を訪ねまくるという内容で、女性4人の傍聴集団、霞っ子クラブを結成した頃、事件マニアのひとりとして柳下さんのファンだったのでした。
 その後、幸運にも柳下さんが監修していた『マーダー・ウォッチャー』というシリーズのムック(洋泉社)で記事を書かせていただいたり、柳下さんはじめ、編集者の田野辺尚人さんや映画監督の豊島圭介さん、映画秘宝でご活躍のライター、ギンティ小林さんなど、錚々たるメンツと事件現場を取材したことは、今でも忘れられません。とくに、愛犬家連続殺人事件の現場……埼玉県熊谷市や、群馬県片品村などを訪ねたことは、なんだかすごく記憶に残っているので、〈つけびの村〉取材時の写真や動画を一緒に見ながら、折々にそんな思い出話もできれば嬉しいです。
 ちなみに今回のnote記事のトップの写真はその時撮影したものです。

 もうひとりのゲスト、小野一光さんは、事件取材のプロ中のプロ。チームつけびの藤野さんも「一光さんの酒場トークは、巧すぎてエグい」と言います。他の事件記者さんからも、小野さんの酒場取材のすごさはたびたび耳にしていました。その取材の手つきが垣間見える『週刊プレイボーイ』の不定期連載「殺人スナック」を、いつも楽しみにしています。

 それというのも、もともと傍聴マニアの立場から取材を始め、徐々に発生ものの現場へ足を運ぶようになった私が、まだ自信を持てない現場のひとつがスナックなのです。すこし考えてみれば、スナックで小野さんが集める情報も、最初のかたちは〈噂〉です。その不確かな〈噂〉を手掛かりに、どうやって真相へ近づいてゆくのか。週刊誌記者、テレビ報道記者、新聞記者など、それぞれの事件記者で異なる取材手法についてのお話など伺いつつ、最終的には小野さんの〈技〉を学べればと密かに思っています(もう書いてしまいましたが)。

 日曜日の夜の開催ですが、翌日の月曜もお休みなので、よかったらぜひ、いらしてください。

『つけびの村』刊行記念/映画と事件と村と虫

9月22日 日曜日
場所:新宿・ロフトプラスワン(http://loft-prj.co.jp/PLUSONE/
チケット代金:前売¥2,000/当日¥2,500(要1オーダー)
OPEN 18:30/START 19:30
チケットはe+にて9/14(土)12時〜発売となります。

●出演者:チームつけび(高橋ユキ+藤野眞功+江坂祐輔)
ゲスト:小野一光(ノンフィクション作家)
   :柳下毅一郎(特殊翻訳家)

●概要
わずか12人が暮らす限界集落で、一夜にして5人が殺された〈山口連続殺人放火事件〉。

マスコミやジャーナリストが〈うわさ話〉に踊らされるなか、たったひとりで〈閉ざされた村〉の謎に挑んだ話題沸騰の事件ノンフィクション『つけびの村 噂が5人を殺したのか?』(晶文社)を引っさげて、高橋ユキが登場。

傑作『家族喰い』をはじめ、週刊プレイボーイでの不定期連載『殺人スナック』など、もはやレジェンドとも呼ばれるジャーナリストの小野一光、フィクション・ノンフィクションの垣根をこえて〈殺人事件〉を愛する特殊翻訳家の柳下毅一郎と、めったやたらにマニアなクロストークをお届けします。

〈つけびの村〉の未公開写真や動画が見られるのは、この日だけ!?

※サイン会あり


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