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電車に世界の縮図を見る~経営リーダーのための社会システム論を読んで~

1.まず、読んだ結論

この本は、すぐに読んだほうが良い本です。
特に、日本人であるあなたに、読んでほしい。

中学卒業くらいの日本語解読力があれば、
(途中いくつかの専門箇所があるが、そこを読み飛ばしてもなお)
希望と絶望の圧倒量に、
納得したり不納得したりという嵐体験と、
得られるものが(それぞれ個々に)ある
と思います。

知識の話ではないので、
ただただ読み流しても何の価値もなく、
考えて読まないと勿体ないです。

この世界(特に日本で起こっている現実)について。

私のなかでは、今年読んだ本の中でベストに入る本になると思います。

2.電車に世界の縮図を見た の意味

先週の出勤途中、この本を電車の中で読んでいました。没頭しました。

そして、現実に返るとき、

電車内の人がほぼ全員スマホ見ているという風景、
もう何年も、下手したら10数年以上これが当たり前、という現実に

エアコンの冷気ではない、寒さを感じました。

ちょっと前まで電車の中で
シートで眠ってカクカクして隣の人に肘鉄食らったり、
スポーツ新聞読んでるサラリーマンの1ページ目の紙面読んでたり、
吊り広告の文字に毎日うんざりしたり。

そんなことが何も起こらない日々。
誰も干渉しない、干渉されない。
そんなことが日常的に積み重なることで、日々、潜在的に蓄積されていく(自分も他者も気づかない)孤独、自尊の低下、感情鈍麻。

たとえば、
電車の中で私がこの本を手にしていることなんて、
誰も見ていない。今や当たりまえです。(見てほしいと言ってるのではないですよ^^;)

昔は色んな人が居て、色んな風に見てたし見られている感覚がありました。
本の表紙をわざわざ隠すためにブックカバーかけたり、
表紙を裏返してたりしたこともあります。

今は、電車だろうが、仕事だろうが、家の中だろうが、
スマホの中で自分の得たい情報だけにアクセスできてしまう世界で私たちは生きる。人の目を気にしない場所を選んで生きる。

それは、
ものすごい充実や満足ではないかもしれないが、
不便、不満、不安がそこまで大きくはならない環境
かもしれない。

その代償として私たちは、偶然や意図的でない出会いや人との接点を、
どんどん減らし続けている。

そしてそれは不可逆に誰のせいでもなく誰が悪くもなく進行し続ける。

だからと言って、昔に戻れと言いたい訳ではない。
私も昔に戻ることが解決になるとはサラサラ思わない。

で、だから、どうする?どうしたいのか?

本を読む前から感じていた違和感が、
本を読んで言葉になり、
そしてまた私の語彙では、言葉にならないものが生まれる。

という体験を、出社途中の電車でしたのが、数日前です。

3.意図しないところに生み出されるもの

私の所属する会社は、2020年3月からリモートワークを率先して導入し、今に至ります。私が去年引っ越しをしたのも、在宅勤務に適した住環境を求めたためでした。

そんな私の現在の仕事では、月に数度のオフィス出社以外は、自宅自室がワーキングスペースになっています。モニタ2台(時に3台)にゲーミングデス&チェア、オンライン会議用のPC周辺機器など、より充実した環境整備が進んできました。

↓ここまで美麗な部屋ではないが(笑)、イメージ的にはこれに近い感じで毎日、リモート会議したりデスクワークしてたりしてます。

そんな生活が2年半も続くと、オフィスに出向く日は、ちょっとした「イベント」な気分になります。電車に乗って移動することも、オフィススペースに出向いて雑談することも、私にとって特別な行事になりました。

打ち合わせ予定なく、会ったら笑みを交わし、挨拶をして最近の話をすること。
溜息の仲間と一緒に慰めあったり励まし合ったりすること。

苦しいことを分かち合ったり、
楽しいことを分かち合ったり、

そんな時間が圧倒的に減じたこの2年半というリモートワーク生活は、
いろんなことの「効率化」が一気に進み、それはとても良かったことで。

その分減じたグレーな関係性つまり、過去には意図せず発生していた積み重ねから来る「信頼感」「安心感」を、これから先の未来のために、どうやって【復活】ではなく【創造】するか
そんな踊り場に来ているのだと、より感じます。


本を読んで、自分のミッションが更に輪郭をハッキリしたこともまた、今この本を読むというタイミングだったのだと思いました。

ファシリテーターは「体験デザイナー」
(本書p272)って、言い得て妙だなって思ったんですよ!
たぶん私は昔からそう居たいと無意識に願ってきていたように
これからもっとそうでありたい^^

何のためか。「感動力を伝播するため」です(^^)
これが私のミッションです。

ということで今日はこのへんで。

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