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魅力がつまった陰キャ主人公と感情揺さぶる楽曲『ぼっち・ざ・ろっく』

みなさんこんちは、tkです。
noteではおすすめ、感想などのアニメ情報を中心に発信しています。

今回は、『ぼっち・ざ・ろっく』について書きます!

はじめに、日常ものが好き、バンド・音楽ものが好き、聞くのはアニソン中心!
というひとにおすすめのアニメです。

『ぼっち・ざ・ろっく』は昨年の秋(2022年10月から12月)に放映されていたアニメで、水星の魔女やチェーンソーマンと同じく大きな話題になっていました。

『ぼっち・ざ・ろっく』は女の子4人のバンドアニメです。

ガールズバンドアニメといえば、『けいおん』を思い出しますね。『けいおん』は2009年に大旋風を巻き起こし、バンドアニメといえば『けいおん』といわれるまでにもなりました。

主人公たちが「放課後ティータイム」という絶妙なネーミングセンスのバンドを組み、「ゆるふわ時間(タイム)」、「わたしの恋はホッチキス」、「Don't say lazy」など、多くの人気曲をだしたアニメです。

そんなアニメとしても、音楽としても名作である『けいおん」と、同じようなコンセプトかなとあ思い、なんとなくリアルには追いかけていなかった『ぼっち・ざ・ろっく』。

全話放送がおわってすごい高い評価だったので見てみました。

結論

めっちゃいいアニメやん。

どうしてリアタイしなかったんや….後悔です。

ストーリーがおもしろいのはもちろん、何よりも主人公のキャラと音楽よ。

ガチ陰キャの主人公「ぼっちちゃん」


主人公の後藤ひとり、愛称「ぼっちちゃん」は筋金入りのガチ陰キャです。

陰キャのぼっちちゃんはコミュ障で友達がいない、いつもジャージ姿の女の子

主人公の後藤ひとり(ぼっちちゃん)
©はまじあき/芳文社・アニプレックス

中学一年生のあるひテレビでバンドマンを見て、陰キャでも輝けるのはこれだ!と一念発起してギターの猛練習を始めます。

1日6時間の練習を欠かさず続け、メキメキとギターの実力をつけるぼっちちゃん。

でも、バンドを組んで学園祭でライブする、という目標はかなわず、友達がひとりもできず、陰キャを卒業せず中学を卒業…

そして高校へ入学し、高校こそは…と思っていたところ、偶然に通りかかったドラマー「伊地知虹夏(いじちにじか)」に、バンドメンバーの抜けたあなを埋めてライブに出てくれ!と頼まれます。

これをきっかけに、クールキャラで常にお金がないベース担当の「山田リョウ」、陽キャでSNS大好きなボーカル&ギター担当の喜多郁代(きたいくよ)と組んで、バンド活動に励んでいくのです。

友達がこれまでまったくいなかったのに、いきなり3人も友達ができるのです。

(ちなみに、メンバー全員、ASIAN KUNG-FU GENERATIONのメンバーと苗字が同じ。この作品にはアジカンのパロディがちりばめられた、アジカンへのリスペクトが非常に強い作品です)

左から、伊地知虹夏、喜多郁代、山田リョウ、後藤ひとり
©はまじあき/芳文社・アニプレックス

でもぼっちちゃんは極度の陰キャなので、ことあるごとに自虐的な妄想や、奇妙な行動を繰り返す。

その様子がコミカルに楽しく描かれていて、1話ごとに何度も笑わされます!

人前で演奏ができないので、完熟マンゴーの段ボールの中で演奏したり

初めてのバイトに行きたくなさ過ぎて、氷風呂に長時間つかってみたり

氷風呂に入る根性すごいぼっちちゃん
©はまじあき/芳文社・アニプレックス

妄想がいきすぎて裁判にかけられたり…

いやなことがおきるたびに表情が崩壊します

ことあるごとに顔面が崩壊
©はまじあき/芳文社・アニプレックス


回によっては、「ちょっとギャグしつこいよ!」と思うかもしれませんが、ぼっちちゃんのかわいげのある、全身を使ったギャグ姿に、クスリと、時には大笑いしてしまいます。

ライブでは光り輝くぼっちちゃん

ひとと話す機会が少なすぎて、まともに目を合わせて会話することもできない、そんなぼっちちゃんもライブステージに立つと変わります。

もちろん最初からステージにまともにたてるわけではありません。

初ライブでは、段ボール箱のなかで演奏していましたが、ステージでのピンチをぼっちちゃんが演奏で救うようになるのです。

もともと、毎日6時間の練習を欠かすことがなかった、その練習量が下支えになって、ギターはうまい!

なんたって、動画サイトでギター演奏をアップしており、登録者数3万人の「ギターヒーロー」という名前の人気クリエイター。すご!

ピンチになると普段の引っ込み思案は消え去り、

「こんなところで諦められない!」

と疾走感のある演奏で流れを変えてバンドを救います。

ぼっちちゃんが成長していき、まさに「ギターヒーロー」に近づいていく姿に感動を隠し切れません。

感情を鋭く刺す結束バンドの曲たち

結束バンド(主人公たちが組んでいるバンド名)の曲は、どれもとにかくよい。

バンドの曲は、作曲をリョウが、作詞はぼっちちゃんが担当しています。

さすが、ぼっちちゃんが書く作詞なだけあって、曲によっては暗い歌詞が多いだけでなく、青春に対するコンプレックスがあふれ出ています。

結束バンドで一番有名な曲でもある、「ギターと孤独と蒼い惑星」。

この曲での一節。

足りない 足りない 誰にも気づかれない
殴り書きみたいな音出せない状態で叫んだよ
「ありのまま」なんて 誰に見せるんだ
馬鹿なわたしは歌うだけ
ぶちまけちやおうか星に

結束バンド 「ギターと孤独と蒼い惑星」より引用
作詞:ZAQ

これまで誰かと音楽をしたくても、できなかった。

どれだけ、音楽好きを自分なりにアピールしてもだれもきづいてくれなかった。

そんなぼっちちゃんの積み重なったつらい過去の経験が、叫びのように現れているのだなと感じました。

「ありのまま」なんて、誰にみせるんだ、誰も見てくれないなら、星空にむけて孤独に歌い続けるしかないじゃないか。

1話の冒頭のコンパクトな時間でしか、ぼっちちゃんの孤独な時間の描写はありませんでした。

この曲を聴くと、過去のぼっちちゃんの経験に心がかさなってしまい、ちょっぴりしみじみ…


クライマックスの劇中歌に込められた想い

そして、もうひとつ、わたしが結束バンドで一番好きな曲であり、今作最大の見せ場での劇中歌。

『星座になれたら』です!

とある女の子への想いがあふれ出し、思いのままにつづった曲。

その女の子とは、結束バンドの太陽であり、陰を生きてきたぼっちちゃんとは対極の存在、喜多ちゃんへのあこがれが表現されているのです。

Lyric Videoをみればわかりますが、映像には星座を指さす喜多ちゃんしかでてこない、まさに喜多ちゃんソングなのです。

いいな 君は みんなから愛されて
「いいや 僕は ずっと一人きりさ」

結束バンド「星座になれたら」より引用
作詞:樋口愛


いつでも明るくて、みんなに愛される喜多ちゃんと対極のわたし

君と集まって星座になれたら
切なる願い 誰かに届いたら
変われるかな 夜の淵を
なぞるような こんな僕でも

結束バンド「星座になれたら」より引用
作詞:樋口愛

君とバンドを組んで、演奏を続ければ、陰ばかりを生きてきたこんなわたしでも、明るく輝けるのだろうか

ぼっちちゃんから、喜多ちゃんへの、あこがれをただただ語り続ける歌。

では、ないのです!!

この歌に込められたのは、それだけではありません。

真相は、第12話のライブシーンで垣間見えます。

それがエモい、エモすぎる!!

ぜひアニメの最終話までみて、その真意を確かめてください。

YouTubeで検索するとは、劇中のライブ映像がみれますが、ネタバレがいやなひとは検索しないようにご注意ください。。。


ぼっちちゃんへちょっと共感

今回は『ぼっち・ざ・ろっく』について紹介しました。

キャラの愛らしさと、エモーショナルな音楽がすばらしい作品だと思いますので、ぜひ見ていただいて感想をコメントしてくださいね。

友達まったくいないし、弁当はひとりでたべるし、まともに人と会話できないし、自信もないし、できればひとりでいたい。

ぼっちちゃんはそんな極度な陰キャですが、

陰の要素を持ち合わせていたり、影のように過ごした時期が少しはある、というひとは少なからずいると思います。

実際わたしも、初対面では目をみて話せないし、人前で話すのは超苦手で顔真っ赤になって手汗はかくし、できれば知らない人とは一緒の場にいたくありません。

ぼっちちゃんが勇気をだして一歩を踏み出す姿をみて、いい年した大人のわたしが共感したように、みなさんも心動かされるところがあるんじゃないでしょうか。

もう一周『ぼっち・ざ・ろっく』をみて、また別の記事を書こうと思いますので、また読んでくれるとうれしいです。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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