昨日2回目を観ました。作品画像も公開され、これから鑑賞する人も
多くなることかと思います。ぜひ多くの人に観てほしい＾＾
という訳で消化しきれなかったことを書くので、有識者は教えて下さい。

眞人が下の世界から上に持ち帰ってきたものが、キリコの木製のお守りと、石の積み木でした。あの作品世界では 「木＝善 、 石＝悪」の構図が顕著です。
気付けたのは嬉しいのですが、そこから進めません。何の表象？
それぞれの特徴と印象的なシーンを羅列してみます。

【木】
－  朽ちやすい
・燃え盛る木造家屋、母との別れ
・突然粉々になる木刀
・インコ王に切られて倒壊する木造の螺旋階段

+    安らぎ
・おばあちゃん達のお守り
・草木繁る大きな木造の船(キリコの活動拠点)
・キリコの名も木が絡んでそう
・青鷺の嘴の穴をふさぐ

【石】
－   悪意
・自分を流血させるための道具 (学校に行かずに済む理由ができる)
・大叔父エンカ後に繰り返される「悪意」
・↑このシーン直後にインコが包丁を研ぐ場面に切り替わる
    あの食べちゃうぞって顔の舌出しインコ大好き
・墓とインコのすみかと産屋は石造り
・謎の塔の始まりは隕石

+   ほぼない、でも火との親和性は高い。丈夫？
(ヒミの暖炉移動、包丁研ぎインコのシーンで火花が出る) 
   

木＝善としたのは何となくわかる、安らぐけどもろい存在
石＝悪意 が難しい

凝り固まった堆積物
冷たく閉鎖的なイメージ
殺傷の装置として直結する

そういった意味での負のイメージなのでしょうか

でも塔が隕石って所が絶対何かなんだと思います、
革新的な、突如降ってわいたもの…

分からないので善悪の話に戻してしまいます。
眞人は石の"積み木"を積み上げることを拒否します。
石が持つ悪意、そして自身もまた悪意を内包していることを
認識できていたからです。

名前のとおり、よくできた子です。
キリコが眞人の名を知ったときの発言を思い出しました。
「まことの人か。道理で死の臭いがプンプンする」

真人間であること、正しくまっすぐであることは
滅びに近付くということなのでしょうか。

！！
？！
！？！？？！！！
これ、さっき挙げた木とリンクしませんか？！？
そうじゃないですか？？？
惰性でも書き出してみるって大事ですね

正しさ、真理だけで世界は構築できない。
自分は悪意を持っている。
だがその悪意を自覚している自分は世界を作るなどという
大仰なことはできない。

自分の悪意を自覚している眞人は、逆説的にまことの人
だなと感じました。無知の知的な。

だから最後にキリコの木のお守りと石の積み木
両方を持ち込んだのは、

清濁併せ飲む、善意も悪意もあっての世界であり
両方を持ち合わせながらどう生きていくか

そういうメッセージだったのではないかという解釈に落ち着きました。

少しは頭の中の整理ができました。
お付き合いいただきありがとうございました。