【測量士補資格試験】TS観測の定数補正

測量士の八重樫です。こんにちは。

測量士補の資格試験で出題される点数の取りやすい問題について
【測量士補資格試験】簡単な計算問題で点を稼ぐ
で、解説をした。
出題頻度は低くはないが、とても簡単な問題なので有料noteで解説するのは気が引けたので省略した問題を解説する。

簡単な計算問題でより多くの点数が取りたいという方は、上記リンクのnoteを買っていただけると有り難い。

器械定数と反射鏡定数

機械定数と反射鏡定数という物がある。
実務においては…トータルステーションの検定中に代替機を借用した際に使っている反射鏡と定数が合わない場合、この差が測定距離に出てしまう事がある。(過去に一度だけあった。)

上の図は、反射鏡についての定数を表す図だ。
このように、ピンポールを目標とした点に据えて測定をするが、反射鏡の測距される点とズレがある。
このズレを反射鏡定数という。
また、トータルステーション側でも同様のズレがあり、トータルステーション側のズレを機械定数といい、反射鏡定数と機械定数の和を測定した距離に補正した数値を観測の結果として扱う。

このズレは、使用する機器によって違う。
特にライカは全周から測る事が出来る反射鏡などもあり、ライカ定数と呼ばれる定数がある。

基準となる点とトータルステーション、目標となる点と反射鏡とのズレなので測定した距離の長短とは関係がない。
必ず、一定のズレになる。

定数の補正計算

図7に示すように,平たんな土地に点A,B,Cを一直線上に設けて,各点におけるトータルステーションの器械高及び反射鏡高を同一にして AB,BC,AC 間の距離を測定した。
その結果から,器械定数と反射鏡定数の和を求め,定数補正後の AC 間の距離 718.400 m を得た。
定数補正前の AB,AC間の測定距離は,表7のとおりである。
この場合の定数補正前の BC 間の測定距離は,幾らか。最も近いものを次の中から選べ。
ただし,測定距離は気象補正済みとする。また,測定誤差はないものとする
なお,関数の値が必要な場合は,巻末の関数表を使用すること。

   A          B       C
   ●-----------------------●------------------●

       測定区間  測定距離
          AB   362.711 m
          AC   718.370 m

  1. 355.629 m
  2. 355.644 m
  3. 355.659 m
  4. 355.674 m
  5. 355.689 m
( 平成30年 測量士補試験問題集 No.7 )

このような問題がある。

定数の和をx、BC間の距離をLとした時

 補正後AC   =  補正後AB  +    補正後BC
 補正後BC = 補正後AC   -  補正後AB
 L + x   =  718.400    - ( 362.711 + x )

という式が成り立つ。
測定区間ACの補正後の数値が問題文に書かれているので、ここから定数の和を求める。

718.370 + x = 718.400
x = 718.400 - 718.370
x = 0.030m

よって、定数の和 x = 0.030m だ。
これを最初の式に当てはめると

L + 0.030 = 718.400 - ( 362.711 + 0.030 )
L + 0.030 = 718.400 - 362.741
L + 0.030 = 355.659
L = 355.659 - 0.030
L = 355.629m

よって、正解は1だ。

まとめ

このように、定数による補正がどういったものか、補正前と補正後の数値の関係を理解すれば簡単に解くことが出来る。

平成29年にも同様の問題が出題されている。

図 7 に示すように,平たんな土地に点 A,B,C を一直線上に設けて,各点におけるトータルステーションの器械高及び反射鏡高を同一にして距離測定を行い,表 7 の結果を得た。
この結果から器械定数と反射鏡定数の和を求め,AC 間の測定距離を補正した。補正後の AC 間の距離は幾らか。
最も近いものを次の中から選べ。
ただし,測定距離は気象補正済みとする。また,測定誤差はないものとする。
なお,関数の値が必要な場合は,巻末の関数表を使用すること。

       A         B      C
       ●---------------------●---------------●

         測定区間    測定距離
            AB      355.647m
            BC      304.553m
            AC      660.180m

   1.  660.160 m
   2.  660.170 m
   3.  660.180 m
   4.  660.190 m
   5.  660.200 m
 ( 平成29年 測量士補試験問題集 No.7 )

このnoteで解説したものと同様の計算で簡単に解けるはずだ。
平成29年の問題については、回答が国土地理院のwebサイトで公開されている。

測量士補の資格試験では、このように簡単に解ける計算問題も出題される。
こういった問題で確実に点数を稼ぎ、合格点を取ろう。

出題頻度の高い簡単な計算問題を
【測量士補資格試験】簡単な計算問題で点を稼ぐ
で解説している。
こちらも是非読んで頂きたい。

ありがとうございました。

この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?気軽にクリエイターを支援できます。

note.user.nickname || note.user.urlname

最後までお読み頂き有難う御座います。モチベーション維持の燃料にサポートいただけると有り難いです。

1
1981年生まれの測量士。測量屋の2代目です。 作品色々➡http://takeshi.taishin-sv.com/
コメントを投稿するには、 ログイン または 会員登録 をする必要があります。