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Cleanup&Coffee Clubの野暮な話

上池袋のCCC。めちゃめちゃ賑やか!

6月がはじまりました。梅雨の季節です。雨の多いこの季節はCleanup & Coffee Club(以下、CCC)にとってはオフシーズン。
半年ほど前に書いた1年の振り返り記事の後、CCCでは”Cross Culture Calendar”、"NEIGHBOURGOOD Cafe"と新しい企画を実施しました。どういう狙いを持ってそれらの企画をやっているのか?ということをお話ししたいと思ってこの記事を書いています。

タイトルにあるように、企画者・デザイナーが企画物の意図を語るのは自己満足に過ぎず「野暮な話」になるでしょう。一方で、僕らはCCCを始めた当初からCCCが地域におけるコモンズ(共有財)、パブリック(公共財)であって欲しいと思っています。つまり、CCCが進もうとしている方向を参加してくれる人たちにも知ってもらいたいし、向かっている方向性について会話をしたいなと思っています。
まー野暮な話にはなるんだけど、みんなにも知っておいて欲しいと思ったので、ちょっとだけ付き合ってください。

LIVINGLOOP開催前のCCC。出店者とのコミュニケーションも。

今朝、夏井くんが投稿した記事とA面B面って感じで読んでくれると嬉しいです。

改めてCCCとは?

CCCとは一言で説明すると地域のゴミ拾い活動です。ただ、CCCの活動目的は街をきれいにすることではなく、地域で友達を作る事、そして地域で活動をはじめる人を応援することです。そのため、CCCにとってのゴミ拾いは手段であって目的ではありません。友達を作る手段として、毎月一回のゴミ拾いとその後のコーヒータイムを行なっています。
6月時点でのCCCの開催拠点は14拠点。加えて2拠点が開催準備中の状況です。CCCが最初にはじまった東池袋はもちろん、その後に暖簾分けをして広がっていった豊島区の拠点も、全国の拠点も回を増すごとに参加者が増えており、改めてCCCのパワーを感じさせられます。嬉しいね。

群馬県みどり市でのCCC。豊島区のメンバーはノータッチでどんどん拡がっています

CCCのめざす方向は?

拠点が増えていく事は、CCCが地域における公共財であって欲しいと思う僕らにとって、非常に嬉しい事でした。その一方で、本拠地である豊島区内においては、初期から参加してくれてるメンバーから「CCCってもっと新しいことをバンバンやっている印象だったけど」という指摘を受けることも増えました。そうか、1年半もやっていくと参加者にも飽きが生まれてしまうんだな…と考え、CCCを改善していこうとした素ぶりを見せると、「もっとのんびりとやった方が居心地いいよ」という相反するような意見も上がってきてしまう。まさに、一つの組織のものではない公共財だからこその苦悩という状況でした。

参加者の数だけCCCのイメージがあるし、それが良いこと

苦悩を抱えている中で、SIIF(社会変革推進財団)の方の話を聞く機会がありました。その話の中で『課題構造マップ』という整理手法を知りました。

もしかしたら、こういった形で整理しておくことで、公共財としてのCCCをどう進めていくかをみんなと会話できるんじゃない?
そう考え、SIIFが公開している3つの課題構造マップを参考に、CCCの課題構造マップを作成してみることにしました。

CCCの考える都市生活の課題

都市生活におけるコミュニティに関する課題の因果関係図

まず、CCCをはじめた背景にもなっている都市生活において若者が抱える孤立・孤独という課題の因果関係を整理してみました。
右から順に見ていってもらうと読みやすいかと思います。
都市化によって拡大する「無縁社会」は人間関係の希薄化をもたらしました。また、感染症による接触機会の減少もあいまって都市部における望まない孤立・孤独は、早急に解決すべき課題の一つとなっています。
孤立・孤独は「寂しい」という心理的状態にとどまらず、心身の健康にも悪影響を及ぼします。しかも、それを解消しようにも職場や地域での関係が疎遠であればどんどんと負のスパイラルへ向かっていってしまうという状況。

ゴミ拾いの時間はアイスブレイク

最近知ったのですが、社会人でサークル活動などに参加している人は1割にも満たないそうです。確かに、誰かと共有したくなるほどの趣味って結構ハードル高いですよね。

そうした課題の構造を明らかにした上で、CCCがめざす変化はこちら。
以下に順を追って説明していきます。

CCCが都市生活に与えたいと考える好循環

① CCCの開催による地域コミュニティの認知増加

まずは、CCCの開催を通して地域におけるコミュニティへの認知を増加させることができるんじゃないかなって思っています。
東池袋だったらひがいけポンド、西池袋だったらニシイケバレイ、上池袋だったらくすのき荘にサンカクシャ、南池袋だったらLIVINGLOOPと、地域にはすでにコミュニティと呼ばれるものとその拠点が点在しています。そうしたコミュニティに入っていくきっかけ・入口としてCCCが機能できたら良いなと思っています。そして、参加した人が地域における居場所を獲得し、友達をつくる機会に繋がれば最高です。

CCCをきっかけに拠点を訪れる人が増えて欲しい

② CCCだけではない居場所づくり|C-Change Project

CCCの開催は「朝」。提供される飲み物は「コーヒー」。実施するのは「ゴミ拾い」。このタグで集まる人は限定的なのではないか?CCCで作られてる関係性をベースに他のタグへ拡げてもらう事を応援できないか?
そう思って始めたのがC-Change Project。Cleanup Coffee ClubのCを入れ替えて遊んでみよう!という企画です。
この企画から、「逆スナック(Cheers & Chat Club)」「wabichabi(Casual tea & Cycle crafts Club)」「ナポリタンのCom o Cidade」などなど、異なる特徴を持った企画がはじまりました。
上記三つの企画は今も定期的に開催がされていて、CCCのメンバーはもちろん、CCCに参加した事のない人の居場所づくりにも繋がっています。

CCCとはまた違った様子で繋がる地域の友達

また、C-Change Projectと並行して始めたのがコミュニティ通貨のCLN。CCCに参加すると貰う事ができて、C-change Projectで出店した人に渡すとちょっとサービスが付いてくるという物。CLNをきっかけに、C-Changeとして最初の一歩を踏み出す人への応援が促進されると良いなと思い、始めた企画です。
こうして、C-changeとCLNが導入された事で、CCCで作られた関係性が別の関係性を紡ぐ機会の創出に繋がりました。
ここまでは、前回の1年の振り返り記事でも触れてきたお話しでした。

③ 新規の参加を促すCross Culture Calendar

そして、最近の話になっていきます。関東圏を飛び越え金沢での開催まで拡がったCCC。その一方で、1年以上開催が続く豊島区では「CCCってすでに関係性ができあがってる感じがして入りにくいんですよね。」という声も聞こえてくるようになっていました。

形が作られると入りにくくなる。コミュニティのジレンマ…?

1年以上続けていると馴染みの顔というのは増えてきます。それはそれで楽しいんだけど、新しく「参加してみようかな〜」という人にとっては気後れしてしまうのも確かです。どうにかこの課題を解決したいと思って始めたのが「Cross Culture Calendar」です。

6月のカレンダー。永岡祐介さんの作品。

月に1枚づつ、豊島区にゆかりのある作家さんにCCCをテーマにイラストを描いてもらい、Instagramでの告知での活用や、カレンダーにして配布をしてみるという企画です。

これは、C-change Projectからも繋がっている話ですが、ビジュアルイメージとしてもいろんなフックの形を用意しておくことで、CCCに関心をもってくれる人を増やしたいなと思っています。
加えて、すでに出来上がってるCCCというイメージ像を更新し続けるためにも、作家さんごとに異なるテイストを持つイラストを活用し、CCC自体のイメージも常に更新していくことを狙っています。
いや!安直だな!!」ってツッコミも聞こえてきそうですが(笑)、まずはやってみる!という事で始めてみます。

もう一つ、Cross Culture Calendarには別の役割も持たせています。
カレンダーについているQRコードを読み取ってもらうことでアクセスできるサイトの下部にLinks for Our Friendsということで豊島区内の様々な支援情報をまとめています。こういう支援情報っていつ必要になるかわからないし、困った時に探すのって結構しんどいんじゃないかな?って思ってまして。
カレンダーとして生活圏にあれば、いざという時に誰かの助けにならないかなーと思って掲載をしています。

wabichabiに来てくれたお客さんへのお礼にメッセージを添えたカレンダーを配ってくれました。

ちなみに、今日の時点では40枚以上のカレンダーがセブンイレブンで印刷されています。めざせ4000枚!(根拠はない)

④ あの人を知って欲しい|NEIGHBOURGOOD Cafe

そして、最新の活動としてNEIGHBOURGOOD Cafe(NGC)を実施しました。NGCは、Ringというホームセキュリティデバイスを販売する会社が、イギリスにて実施した企画を真似て実施した企画になります。

参加者には、地域との関わり方をカードに書いてもらい、カフェのメニューと記入済みのカードを交換するというもの。
書いてもらった内容はInstagramで順次公開をしているのですが、本当にユニークな関わり方が集まっていて見ているだけで楽しい。

カードがたくさん集まり喜ぶ夏井くん

この企画は、CCCに参加してくれてる人はどんな人なのか?を紹介するもので、Instagramで他の人のNEIGHBOURGOODを見て、「あの人とちょっとお話してみようかな〜」というきっかけになれば嬉しいです。

順次、Instagramで公開していきます!

個人的には、NGCを通じて年齢を超えた友達作りに繋がったらいいなーという野望も持っています。
職場や家族以外で悩み事を相談できる先輩や、意見を聞いてみたい後輩って必要じゃない?というのが最近の関心で、参加者がフラットな関係性を築いているCCCはそういう場になるんじゃないかな?とも思っています。

ふたりは友達。

CCCのこれから

以上がこれまで、CCCがゴミ拾いとコーヒーという枠を飛び越えて実施してきた企画に関する野暮な話でした。
駄文かつ長文をここまで、読んでくれてありがとうございました。
しばらくは、描いたループをぐるぐると回せるように、活動を続けていこうと思うので「なんか色々試しているんだな〜。ま、頑張れよ。」って応援してくれたら嬉しいですし、まずはCCCに参加してくれたら嬉しいです。
(とりあえず、いろいろ新しい事を始めまくって疲れました!オフシーズンの6月は一休み!!)

広報としまで紹介してもらいました! 読んでね!!
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