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東京湾のタチジギをざっくり解説①

この記事では東京湾のタチウオジギングをやったことが無い人、経験が少ない人向けに、東京湾のタチウオジギングってこんな感じだよ~というのとをざっくり説明したいと思います。

シーズン&ポイント

最近は基本的に年中狙うことができますが、その中でも6月~10月くらいが夏タチシーズンで数が多く狙えるのと、あとは1月前後の冬タチシーズンとして型良く数もそこそこ狙えます。どの時期にも不調な日は存在するのですが、中でも例年厳しいシーズンなのは春(3月~4月)と初冬(11月末~12月頭)ですね。特に春はジギング船はシーズンオフとして休船しているところもあります。
東京湾のタチジギでは主に20m~70mを狙うことが多く、一部活性次第では10mの浅場や、160mの深場をやったりすることがあります。
では次にここ数年のそれぞれのシーズンの特長についてです。

夏(6月~8月)

6月になると走水あたりでだんだんと釣れるようになり、だいたいそこから1か月近くはトップで平均50本釣れるような好調な日が続きます。この頃の走水で活性高いときは基本的にシャキシャキとしゃくるだったり、ジグをひらつかせるのが良い日が多く、活性が高いことがよく分かります。また活性が高いこと、深場であることから鉛ジグでも釣りやすく、初心者にもおすすめのシーズンになります。釣れるサイズはチビタチ、デカタチも半々くらいで混ざるイメージで、お土産にも十分釣れるでしょう。
その活性が続いて8月が近づくとだんだんその活性も落ち着き、それと同時にジギング船は浅場へ移行する傾向にあります。移行期間は浅場、深場両方に対応できるように幅広い重量のジグを持っていく必要があります。基本的に浅場(20m前後)ではベイトが小さいため、鉛ジグはより一層不利になるため、特に浅場ではタングステンジグがおすすめです。このころの浅場ではややチビタチが優勢になるかなという感じで、良くてもメーター級くらいかな、といった具合です。

秋(9月~11月)

9月に入り、本格的に浅場のみを狙っていくようになります。主に20m以浅を狙い、時に40m前後を狙う、といったことが多くなるかと思います。
この時期の20m以浅は決まって赤金のTGベイト(60g)がハマることが多く、ほぼ必須のジグだと思います。また浅場ではフォールのバイトが多く、冬が近づくに釣れてその傾向が強くなります。この時期に釣る一番のコツは、とにかく投げることだと思います。浅場なので、船下のタチだけではあまり数が伸びないので、投げてまわりのタチも釣っていかないと、あまり数は伸びません。あとは船がとまったら真っ先にジグを落として船下のタチを狙うことも忘れずに笑
この時期のタチはサイズも少し良くなり、またサワラやイナダなどの青物も混ざる場合もあって、良いシーズンだと思います。ただ冬が近づくにつれ段々と釣れなくなり、トップでつ抜けない日もでてくるので、暖かい内に行くのがおすすめです。

冬(12月~2月)

冬の走水のタチが始まるまでは浅場を狙うことになると思いますが、その期間は基本的に地獄です笑
反応少なく、巻きで当たらない、フォールのラッキーパンチでしか釣れない、トップでつ抜けない、みたいな日が続きます。ただそんな修行を乗り越えれば深場の冬タチが開幕します。このタチは最初は非常に素直で、巻きでしっかり誘えばわりと簡単に食ってくることが多いですね。そんな深場のタチがある程度続いた後は、浅場に戻ったり、深場をやったり、あるいはさらに深場の観音崎に行ったり散り散りします。例年2月には全然釣れなくなってくるのですが、2023年は2月も冬タチの爆釣が続きましたね。またこの時期の深場はタングステンだけでなく、鉛ジグでも好調な日も多いように思います。(ただ平均をとればタングステンに分があるとは思いますが)
この時期のしゃくり方は基本てきにはゆっくり目、おとなしめが良いことが多く、そういったしゃくりが苦手な方はダダ撒きなんかで数釣ってる方も多くいらっしゃいますね。

春(3月~5月)

東京湾のタチジギンガーにとって最もつらいのがこの季節です。少ない反応を探してあっちこっち行きますので、突然浅場をやったり、時には水深160mラインを探ったり、それだけ頑張ってもトップでつ抜け無いのが当たり前で、1年で一番過酷なシーズンになります。正直この時期にタチジギを好んでやってる人は変態といって差し支えないでしょう笑
久里浜、下浦あたりを狙うのはこの時期だけかと思いますが、釣れるサイズは小さく、深いので巻くのも大変で、嫌いな方も多いかとは思います。ただ唯一の救いなのがここのチビタチは基本的に非常に素直であることで、しっかりめにきれいにしゃくるワンパターンでほぼ釣れます。それまでに引きずられてゆっくりおとなしめのワンピッチだと、深場できちんとジグが動いてない可能性が高く、あまりヒット率は良くないですね。
5月になるとだんだんと活性もよくなって、夏タチ爆釣の前兆のような釣れ具合になっていきますが、釣れる日釣れない日の差も激しく、不安定な釣果が続くことが多いですね。

タックル

次にタックルについてです。タックル選定はその人の腕、釣行頻度、スタイル、他釣りものとの兼ね合い、お財布事情等々によって変わると思いますので、参考程度にお願いします。以下では初心者だけど、これから何回かはタチジギに通ってみようかなと思いつつ、でも他魚種にも最低限流用できるものが欲しい人をイメージして選定していきます。

ロッド

120g前後のジグが使えるライトジギングロッド、またはタチウオジギング専用ロッドを使います。エサ竿を代用するならmax60号~80号(M~MH)くらいですが、ガイド数多く抵抗が大きいため糸抜け悪く、ロッドエンドも短いので脇挟みしづらいです。とりあえずお試しで、って方ならOKですが、新しく買うならジギングロッドにしましょう。
東京湾のタチウオジギングでは、浅場20m以浅から160m以深まで幅広く狙うことがあるのが特徴です。深場用、浅場用と竿を分けるのが理想ですが、オールラウンドに使えるとりあえずの1本を紹介します。

■シマノなら:グラップラーbb等のライトジギングロッドの1番
シマノは割とパツパツな竿が特徴なので、2番(~150g)にしてしまうと浅場で使いづらくなります。オールラウンドに使えるのは1番で、~120gまでとありますがタチジギくらいなら150gくらいまでなら余裕でしゃくれます。
ちなみにサーベルチューンbbは同じ適合ジグウェイトでもかなり柔らかいので、MまたはMLくらいがオールラウンドに使える番手になります。

■ダイワなら:ヴァデルlj 63XHB(~150g)等
一方ダイワは割と柔らかめなので、63XHB(~150g)くらいがいいかなと思います。あとダイワには鏡牙Xという初心者に人気の竿がありますが、1.5番は柔らかすぎなので、せめて2番以上にするのがよいかと思います。個人的にはそれでも何か竿が弱い気がして、あまり好きではありませんが。。。

ロッドを選ぶときに、タチウオジギングは柔らかめがいいという記事が多く見られます。私もそれは割と理にかなっていると思っていて、タチジギは
・バレやすい
・東京湾では控えめアクションが良いことが多い
という特徴があることから、初心者の人がまずは柔らかめのロッドを選択するのは間違いではないと思います。ただ先を見据えたとき、竿が柔らかいと潮が速いところでのアクションがつけづらいこと、フォールのチップするようなアタリをかけに行きづらいこと、自分の意図でジグが動かしづらい、キャストしづらい等、欠点がかなり目立ってきます。特に激流時のアクションや浅場でのキャスト性能は釣果にも直結しますので、個人的にはあまりに柔らかすぎる竿は初心者にもおすすめしません
(そういった意味で上の■ではライトジギングロッドを推しています)
ちなみにこのあたりのロッドにしておけばLTアジ、シーバスジギング、東京湾のライトな青物ジギングなんかには問題なく流用できます。

リール

オシコン200/201hgを買いましょう。あ、カルコン200/201hgでも可です。
以上。






。。。というのはあまりに不親切なので、ちゃんと解説します。
基本的にはシマノなら200番、ダイワなら100番のサイズがおすすめですが、もう一つ大きくてもOKです。小さいのは巻きが重くなるのでやめときましょう。
メーカーについては、私自身リールは圧倒的シマノ派なので、以下シマノのリールについて書きます。シマノの持ちが一番な気がするんですよね

まずHGかPGですが、基本はHGです。私は以前はPGを好き好んで使っていた時期もありますが、50m以深の回収が面倒すぎることや、深場での巻き幅が少なすぎてきちんとアクションしないことからHGをメインに使うようになりました。冬場の渋タチにはPG、と言われることもありますが、HGでも丁寧にしゃくれば同じかそれ以上の釣果が見込めることがほとんどで、PGじゃなきゃダメというシーンは少ないと思います。一方HGじゃなきゃダメなシーンは数多くあるため、基本はHGにしましょう。

次にハンドルですが、オールラウンドなのはシングルハンドルです。オシコン200hgについているシングルハンドルに慣れて、それでしゃくれるようになるのが一番便利だと思います。ただシングルハンドルだと細かい操作がしづらいと感じる場面も多く、そうなるとダブルハンドルに交換することになります。その時におすすめなのが、ゴメクサスの105mmのダブルハンドルです。セールだと3000円くらいで買うことができ、強度等もタチジギには十分ですね。オシコンPGについているダブルハンドルは短いので、水深60m超えてくるとかなり巻くのがしんどいです。ただゴメの105mmでも水深100m超えてくるとかなり修行になるので、そんなときはおとなしくシングルハンドルにしましょう。なお私は100mだろうが150mだろうが気合でダブルハンドルを使います、が、おすすめはしません。
まぁ水深に合わせて変えなきゃいけないくらいならシングルハンドルに慣れるのが一番便利かもしれませんね。

最後にモデルですね。
最初に書きましたが、オシコンまたはカルコンを買っときましょう。初心者だったとしてもです。持ちがピカ一なので、何年か使うことを考えればすぐもとは取れます。多分。あとは竿と違ってリールは汎用性が高く、他魚種への流用がめっちゃききますしね。東京湾でPE1~2号を使う釣りはこれですべてカバーできます。(東京湾のライトジギング全般、LTアジ、マゴチ、タイラバ、等々)
機能的な話をすると、安いモデル(グラップラーBB等)はドラグ音が鳴りません。これはかなり不便&つまらないので、少なくともドラグ音が鳴るモデルにしたほうがいいと思います。
そして、フォールレバーは不要です。フォールレバーでテンションかけながらフォールスピードを調整しても釣れることはほとんどないです。おまけにフォールレバーの機構のせいで、通常のフォールも遅くなり、軽量ジグが扱いづらいです。フォールレバーは無いものがおすすめです。
最後にCT(水深カウンタ)ですが、これは好みが分かれますね。私は糸で水深をとるのに慣れてること、とにかくリールを長持ちさせたいことからCTは使いませんが、CTが便利だ、という声もよく聞きます。特に必須ではないと思うので、まぁこれは好き好きですかね。
あ、あと最後に、東京湾のタチウオジギングは結構キャストが必要です。のでカルコンも候補に入ってくるとおもいます。カルコンをふつうのジギングリールとして使ってもなんの問題もないですしね。私も1台だけカルコンを導入しています。

ライン

PEは0.8号~1.0号を200m巻いておきましょう。私は1号を使いますが、周りは0.8号が多いですね。おすすめはタナトル8シーガーPEx8など。タナトルが色落ちしづらくて個人的には好きです。マグロで使ってるオムニウムはしなやかさが少し足りないような気がする、gosenは毛羽立ちが速い気がする、ジグマンはラインカラーの配色がイマイチって理由から私は使ってません。
あと4本編みか8本編みかですが、これは圧倒的に8本編みがおすすめです。
理由は
・リーダーの結束が安定する(4本編みだとすべりやすい)
・糸すべりがいい(=フォールが安定する)
・体感的には4本編みも8本編みも擦れて切れる確率は変わらない
からです。まぁ切れるときは切れるんで、それよりもトラブルレスな8本編みにしておきましょう。
交換頻度は私は割と適当ですが、7回フルでつかったら交換するかなぁってくらいですかねぇ。高切れするようになってから交換だと遅いきがするので、それよりはやく交換しましょう。
また糸残量がそれなりにある場合は逆さ巻きして使うとより長く使えますよ。

リーダーはフロロ40lb(12号)の2.5ヒロか、20lb2ヒロ+60lb50cmのバイトリーダ等が主流です。
私は浅場のキャストが必要なとき、夏タチの高活性のときは12号の2.5ヒロ、冬等の渋いときにはナイロン5号にバイトリーダー12号30cmのセッティングにします。高活性だと太いところをなるべく長くしたいため、傷ついての結び変えも多くなるため、浅場だとキャスト時に巻き込むために12号通しのリーダーを使っています。また渋いときにはなるべく細糸でジグの動きを自然にさせたい、繊細なアタリをとりたいということからバイトリーダーを使っています。2.5ヒロなのは、抜き上げの際にリーダーがリールに巻き込んでるようにするためですね。

ちなみに結束については割となんでもって感じで、
私はリーダーとPEはFGノット、サルカンの結束は漁師結び(ジャンスィックSP/八丈掛け)を使っています。念のために補足しておくと、クリンチノットではだめです。(元々ショア餌釣り勢の私は最初これでやろうとして失敗しました)

フック

サーベルフッカーSまたはM
アンチョビ太刀魚フックSまたはM
がおすすめです。私は年間を通してほぼサーベルフッカーのSを使い続けますが、正直サイズが良いときはMが欲しいときも多々あります。(が、面倒なので結局Sのままのことが多いです)
アンチョビフックはこれまた丈夫なので、型がいいときやかなり高活性のときなんかはこちらを使うほうがよいと思います。
また引っ掛かりに関してはサーベルフッカーのほうがいいので、アシストフックはサーベルフッカーで作るのがおすすめです。

ルアー

こちらの記事で解説しています


①は以上になります!②へ続く!(多分)



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