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ロッキング案件

「ああ、これはロッキング案件だな」と思うことがあります

洋画で、田舎の一軒家の前に100パー置いてある
前後にギコギコ揺れる椅子、それがロッキングチェア

お爺さんが
これまでに起こった様々な景色を思い描きながら
人生の最期を静かに迎える椅子

もしも、自分がその状況になったら
やさしい揺れに乗せて想起するであろう景色
それが「ロッキング案件」

直近のロッキング案件は、おととい。
いろいろあって1年半以上会っていなかった大学の親友と会うことになり、
国立競技場の金のポストの前で待ち合わせして
握手を交わして、彼が泣いていたとき
”こりゃロッキングだ”と確信。



きょうは、すこし早めに会社に来て
最上階のだれも居ない会議室に入り
夕日が沈んで紫色から黒に染まっていく空と
遠くの方でゆらゆらと動く車のネオンを見つめて
”そういえば、子供の頃
週末に祖父母の家を訪れて
帰り道、父の車の中でウトウトしながら
窓から見えるネオンや車の光を見ていたな”と思い出しました

家につくと、母方の祖母がテレビを見ていて
僕たちはリビングの電気をつける
そうすると、祖母の部屋の蛍光灯で青白かった家の中が
暖色の灯りに照らされて
あたたかくなった感じになって、

ぼーっとしてると
いつの間にか夕飯が並んでいて
みんなでおしゃべりしながら食べて
いつの間にか風呂が沸いていて
入って、眠る


そんなことを思い出しているうちに
紫色の空は真っ暗になって
車の光もチラチラと一際こまかく輝いていました

あなたのロッキング案件は
どんなものがありますか?
ぜひ、いつかどこかで聞かせてください。

引き続き、お世話になります。

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