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noteで学べるシステマ講座 第60回「突破口」

暗中の突破口

システマに限らず、何かを学び始めた頃は暗中模索の右往左往が続きます。
先生は「いつでもなんでも聞いて」とオープンマインドでいてくれますが、そもそも何を質問したら良いのかどうか、そもそも自分が何を分かっていないのかも分かりません。

私自身もシステマを学び始めた当時、そんな時期がありました。今でも新しいことを学び始めた時には必ずそうなります。今でこそ、これは脳がデータを蓄積する時期であり、少しずつ神経回路が構成されるのに伴って、情報が整理されてくることが分かっています。むしろこの時期を大事に堪能することで、その後の上達曲線の勢いが増すこともわかっています。だから例え初めて体験することや動きで手も足も出なくても、「まあ、最初はこういうもんだ」と、受け入れることもできるようになってきました。

だから暗中模索を堪能するのも悪いものではありません。でもそれだと少し受け身すぎる気もするので、もうちょっと積極的に頭を使いたいところでもあります。そこで意識したいのが、突破口です。「突破口」を見つけることで、暗中模索が一気に晴れることがあります。

突破口は一つではありません。人によって異なるので、自分にとっての突破口を見つけることになります。それも突破口の体験は一度だけではありません。最初の突破口は次の広い世界への入り口です。そこでもいずれ同じように行き詰まり、次の突破口が必要になったりします。

これはシステマに限らず、なんらかの技術や仕事を身につける際に共通する現象だと思います。上達とは決して一直線ではなく、階段状に進みます。平らな部分でデータを蓄積し、十分に蓄積された頃に不意にジャンプするのです。

今回は参考までに、システマを学ぶ過程で私が体験した、突破口を紹介します。大小含めればたくさんありますが、ここで紹介するのは中でも大きかった3つについてです。

第1の突破口「呼吸」

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