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3年という歳月

最終出勤日まであと1週間を切った。固定の休みと有給を合わせると、出勤日はあと4日しかない。それにも関わらず、退職するという実感があまり湧かない。去年度も今年度も同僚・上司に恵まれ、本来の業務に関しては一切不満はない。

8年ほど続けた塾をやめたのは正社員になる際の研修で感じた矛盾だった。つまり自分の人生を考えたり、メリット・デメリットは考えていなかった。むしろ矛盾なぞ飲み込んで正社員になる方がメリットは大きかったと思う。

しかし今回は矛盾とか、己の信条だとかは一切関係ない。ただ評価されない仕事を続けることに嫌気がさした。随分と俗っぽい理由になったと思うけど、自分の人生を主体的に考えられるようになったと好意的に解釈している。自意識を取り戻したと言い換えてもよいだろう。

人数の多い飲み会はあまり好きじゃなかったが、人次第とはいえ楽しめるようになった。写真を撮るのに付き合わせても変な罪悪感を感じなくなったし、写真は二の次で遊びに行くようにもなった。

真っ当な人間に戻ってきていると思う。死んでいるはずだった年齢になったが、不思議と死への焦燥はない。しかしそれはガラリと変わったのではなく、徐々に、1年という時間をかけて変化したものだということも分かっている。故に新天地でうまくやれるかよりも、また元に戻ってしまうのではないかという不安の方が強い。

まあ諸々が決まった以上あとは腹をくくるしかないし、自分が起こした行動なのだから今さらビビっていてもしょうがないのだが。

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