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どうしてこの仕事をしてるんだろうと考えずに済むような仕事をしなさい

インプットとアウトプットは等量で、アウトプットだけ続けるのもインプットだけ続けるのもどちらも難しい。
最近画面越しでの双方向コミュニケーションを避けていたのは、不快なインプットを昇華してアウトプットに変換することができないと思ったからだ。

まあそんな俺の近況はどうでも良い。これは自分より若い人たちに向けて、というのもちろんあるが、一番は自分のために残すものだ。

なぜその仕事を選ぶのか

俺は自己肯定感が低い。塾で働こうと思ったのも、自分の失敗が若い人たちの役に立てばいいと思ってのことだったし、自分の人生より未来ある子どもたちの人生の方が価値があると思っている。だからこそ卒業後もたかがバイトでありながら長々と残り続けた。今現在子どもと関わる仕事を続けているのも同じような理由だ。

ただ改めて考えてみると、単純に子どもたちと接するのが楽しいだけだった。
定型発達でも非定型でもそこに差はなく、幼児期は成長が実感できる。やりがいと言えるかもしれないが、子どもと接するのはもはや生きがいに近い。

そういう意味ではそれを仕事にできているのは幸運だと言えるだろう。

なぜその集団を選ぶのか

さあ、問題はここからだ。なぜその会社、あるいは団体を選ぶのか。入社時の理由が給料・勤務地・福利厚生以外の人はさぞ高潔な精神をお持ちなのだろうが、そんなもので飯は食えない。悪いことは言わないから上記の三点もしっかり見た方が良い。

俺の場合はろくな資格もなく、ただ経験しかなかったので選択肢はなかった。幸い面接時の上司に気に入ってもらえて、入社後も目をかけてもらえたから腐ることなく働き続けることができた。

もちろんその上司も完璧ではなかったが、人を遣うのがうまかった。叱るべきところは叱ってくれ、自分に非があったらこんなペーペーにも頭を下げる人だった。

その上司がいなくなった後は同僚たちに恵まれた。適度な距離感を保つことができ、仕事に対する考え方が非常に似た人たち。たぶん塾でリーダーになったとき以上に楽しかった。

そう、結論としては最初は俗物的な理由で、続ける理由は人だ。

以前ツイッターかブログかで、「人・金・やりがいのうち2つ欠けたら人は辞める」といった意見を見た。俺は基本的にどの仕事にもやりがいはあると信じているので、実質人と金さえ欠けなければ問題なかったのだ。

人と金

業界内での平均で見たら給与が低いということはなかったと思う。それでもこれ以上続けられないと感じたのは、結局のところ人と金だ。

中小の規模であれば属人性の高い業務はどうしても出てくると思う。問題はそれに対する無理解だった。

ほんの少しハード・ソフトの知識があると、それだけで仕事が増える。何のためにそのスペックにしたのかと小一時間問い詰めたくなるスペックのパソコンは頻繁に不具合を起こし、その度に決まって招集を受けた。だがそれ自体は大した問題ではない。

”とりあえず呼べば何とかしてもらえるだろう”という考えが透けて見えた。他人の時間を奪うことに無頓着だし、それに対する報酬もなかった。いや、なくなったと言った方が正しい。

報酬を出せないなら仕事として頼むべきではないし、無報酬にも関わらず仕事として頼むことがどんな受け取り方をされるか考えなくてはいけない。これを書いている時はまだ退職届を出す前だが、パソコン関係の業務を引き受けている理由はただのプライドだ。

しかし誇りじゃ飯は食えないし、相手に敬意がなければ誇りを持つことが馬鹿らしくなる。それでも続けるのならそれは意地だ。そして塾講を意地で続けて後悔した身としては、意地でしがみつく価値のある会社なんぞそうそうありはしないと思っている。

どうしてこの仕事をしてるんだろうと考えずに済むような仕事をしなさい

「どうしてこの仕事をしてるんだろう」と考えるとき、まず仕事に意義を見いだせていない。入社前に抱いていた希望も失われ、淡々と流れ作業のように同じ毎日を繰り返している。

そして確実に仕事を、職場を全く楽しめていない。事実、昨年度は全くそんなことを考えずに働いていた。

楽しくない環境に身を置いて得られるものはまず多大なストレスだ。それを受け入れてもなおメリットがあると思うのであれば、辞めるのはもう少し考えてもいいだろう。

しかし環境は簡単に変わらないし変えられないということを忘れてはいけない。環境を変えるということは人を変えることだ。それがどれほど困難か、俺は十分味わったはずだ。

時期も考えずに退職しようとすると、無責任だと言う奴もいるだろうが、そんなもの気にする必要は一切ない。自分以外に自分の人生に責任を負える奴はいないのだ。

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